行政書士の副業は会社員でもできる?収入を得る方法や注意点教えます

行政書士は独立開業が可能な資格です。

その特色を活用して、中には「会社員をしながら副業として行政書士事務所を開けるのでは?」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では行政書士として副業できるのか、行政書士として副業するメリットとデメリット、注意点について解説していきます。


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行政書士の副業は簡単ではない理由

結論から言えば、行政書士の副業は簡単とは言えません。

行政書士は独立開業が可能な資格であり、行政書士事務所や法務事務所などで働く以外にも多彩な働き方があります。

独立開業して専業の行政書士として働くことに不安があるという方にとって、副業はとても魅力的な選択肢となります。

実際に行政書士を副業としている会社員の方もいる一方で、行政書士の副業が簡単とは言えない理由は以下の通りです。

  • 土日は官公署が稼働していない
  • 行政書士としての業務を全うする必要がある
  • 守秘義務がある

それぞれの理由についてより詳しくご紹介します。


土日は官公署が稼働していない

行政書士の副業が簡単ではない理由1つ目は、土日に官公署が稼働していないことです。

平日の昼間は会社員として働いて、夜間や土日などを利用して副業したいと考えている方も多いでしょう。しかし、このスタイルでは行政書士として働くのは困難です。

行政書士の主要業務のひとつに、各種書類の作成や手続きの代行があります。つまり、行政書士として働く上で官公署に出向くことは避けられないのです。そのため、土日のみを利用して行政書士の副業をするのはほぼ不可能といえるでしょう。


行政書士としての業務を全うする必要がある

行政書士の副業が簡単ではない理由2つ目は、行政書士としての業務を全うする必要があることです。

たとえどんなに本業が忙しくても、記入ミスをしたり、提出を遅らせたりすることは絶対にできません。副業といえども仕事です。「本業が忙しいので……」という言い訳は一切通用しないということを肝に銘じておきましょう。


守秘義務がある

行政書士の副業が簡単ではない理由3つ目は、守秘義務があることです。

行政書士には守秘義務があります。もちろん、会社員であっても契約や社内規定などによって守秘義務が発生するというケースは少なくありませんが、行政書士の場合は行政書士法12条という法律によってより厳格に定められているのです。

行政書士は、正当な理由がなく、その業務上取り扱った事項について知り得た秘密を漏らしてはならない。行政書士でなくなった後も、また同様とする。

【引用】行政書士法12条

行政書士の仕事以外に本業を持っていると、どうしてもいろんな人と会話をする機会が増えます。そのなかで副業の内容を少し話しただけでも守秘義務違反、行政書士法違反になってしまう可能性があります。


行政書士の副業を行うメリット

会社員が行政書士を副業にするのは簡単ではありません。しかし、メリットもいくつかあります。具体的には以下のような点が挙げられます。

  • 行政書士として働くための準備ができる
  • 本業以外の収入源を確保できる
  • 独立開業するよりも低いリスクで働ける

それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。

行政書士として働くための準備ができる

行政書士の副業を行うメリット1つ目は、行政書士として働くための準備ができることです。

将来的に独立開業を目指していても、何の経験もないまま行政書士をいきなり本業にすることに不安を抱いているという方も多くいるでしょう。

副業として実務の経験を積んでおくことによって本業にした際にもスムーズに、そして余裕を持って仕事を進めることができます。また、実際に働くことによって人脈を築くことができるという点も魅力です。ある程度の顧客を掴んだ上で開業できるので、早い段階から収入を安定させることができるでしょう。


本業以外の収入源を確保できる

行政書士の副業を行うメリット2つ目は、本業以外の収入源を確保できることです。

行政書士に限った話ではありませんが、会社員として働きながら副業を行うことによって本業以外の収入源を確保できるという点が魅力です。会社員は収入が安定している一方で、何らかの事情で失業してしまうといったリスクもあります。

本業以外で一定の収入があれば、万が一本業での収入が得られなくなってしまった際のリスクを軽減できます。行政書士を副業にして経験を積んでいけば、本業に何かあった場合もすぐに独立開業して仕事することも可能です。


独立開業するよりも低いリスクで働ける

行政書士の副業を行うメリット3つ目は、独立開業するよりも低いリスクで働けることです。

行政書士は資格を取得し、登録すれば独立開業できますが、事務所を立ち上げたからといったすぐに仕事が舞い込んでくるわけではありません。軌道に乗るまでは収入が減る、あるいはなくなってしまうというリスクがあります。

別で本業があれば、収入が不安定であっても生活に困ることはありません。つまり、低いリスクで行政書士として働きはじめることができるのです。将来的に独立開業したいと考えている方にとって、副業は魅力的な選択肢といえます。


行政書士の副業を行うデメリット

会社員が行政書士の副業を行うことには多くのメリットがありますが、一方でデメリットも少なくありません。具体的には以下のような点がデメリットとして挙げられます。

  • 平日の昼間に副業をする必要がある
  • 本業に支障が出るリスクがある
  • 登録費用と月会費の回収が難しいリスクがある


それぞれについてより詳しくご紹介します。


平日の昼間に副業する必要がある

行政書士の副業を行うデメリット1つ目は、平日の昼間に副業する必要があることです。

この点は先ほども触れましたが、行政書士の仕事は官公署との関係が非常に強く、各種書類の提出などに何度も足を運ぶ必要があります。基本的に官公署は土日や祝日、夜間などは稼働していないため、平日の昼間に副業を行う必要があります。

会社員の場合、平日の昼間は本業の業務で埋まってしまうことが多いこともあり、行政書士を副業にするのが難しくなるのです。平日に休みがある業種であっても、限られた日・時間をうまく活用する必要があるため副業のハードルは高くなります。


本業に支障が出るリスクがある

行政書士の副業を行うデメリット2つ目は、本業に支障が出るリスクがあることです。

行政書士の仕事は幅広いため依頼をこなすだけでも大変ですが、仕事を獲得するための営業活動や事務作業などもすべて一人でこなさなければなりません。

副業が忙しくなればなるほど本業とのバランスが取れなくなり、最終的に本業に支障が出てしまう可能性が高まってしまうのがリスクです。


登録費用と月会費の回収が難しいリスクがある

行政書士の副業を行うデメリット3つ目は、登録費用と月会費の回収が難しいリスクがあることです。

行政書士として働くには試験に合格して資格を取得するのみでなく、行政書士会に登録する必要があります。この際に発生する入会金は都道府県によって異なりますが、東京都では入会金として200,000円、登録手数料で25,000円と決して安くはありません。

さらに月会費も必要になり、東京都では月に6,000円、入会時には3ヶ月分を前払いする必要があるため初期費用は18,000円です。また、加入は任意ですが政治連盟会費が月に1,000円かかります(※)。

※なお、上記の金額は2022年11月時点のものです。各行政書士会の諸事情により変動する可能性があるので、最新の情報については各都道府県行政書士会のウェブサイトを参照してください。

※ 各都道府県の行政書士会 | 日本行政書士会連合会


このように登録費用と月会費が発生するため、ある程度仕事を獲得できなければ登録費用や月会費の回収が難しい可能性があります。


行政書士の仕事内容にはどんなものがある?

行政書士といっても、具体的にどのような仕事をするのかわからないという方も多いようです。行政書士の仕事の中でも代表的なものは以下の通りです。

  • 書類作成業務
  • 手続代理業務
  • 相談業務

書類作成業務

行政書士の主な書類作成業務は以下の通りです。

  • 官公署に提出する書類の作成
  • その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成
  • 許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について官公署に提出する書類の作成(※研修を受けた行政書士のみ可能)
  • 契約その他に関する書類を代理人として作成すること


手続代理業務

行政書士の主な手続代理業務は以下の通りです。

  • 官公署に提出する書類を官公署に提出する手続の代理
  • 許認可等に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続、その他の意見陳述のための手続の代理
  • 許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続の代理(※研修を受けた行政書士のみ可能)


相談業務

行政書士の相談業務とは、行政書士が作成できる書類の作成について相談に応じることです。顧客と話し合って信頼関係を築きつつ、適切なアドバイスを行う必要があります。


特定行政書士という働き方もある

平成26年に行政書士法が改正されたことによって、行政書士が可能な業務の幅が広がりました。それが行政庁などの許認可への不服申し立て手続きです。

この業務を行うためには各都道府県で行われている4日間の研修に参加して試験に合格し、特定行政書士の認定を受ける必要があります。仕事の幅を広げたいと考えている方にとって魅力的な制度といえるでしょう。

【あわせて読みたい】最近話題の特定行政書士って何?普通の行政書士との違いを解説


行政書士の副業にはどんな業務がおすすめ?

行政書士の仕事は多岐にわたります。その中から特定の分野に特化して働くという選択肢もあります。副業として行政書士の仕事をする場合、本業の形態によって行う業務を選ぶことが大切です。

平日の昼間に稼働できるのであれば、書類の作成や提出、各種手続きの代行などがおすすめです。行政書士のメイン業務であり、多くの需要が見込まれることから働きやすくなります。

平日の昼間は本業で埋まっており、土日や祝日しか稼働できないのであれば令和4年からインターネットでの一括申請が可能となった相続業務や車庫証明の申請代行などがおすすめです。

うまく業務を選ぶことによって、先ほどご紹介した会社員が行政書士の副業を行う上でのデメリットをある程度解消できます。


行政書士の副業を始める流れ

ここからは、会社員の方が行政書士の副業をはじめるための流れやステップを具体的にご紹介します。基本的な流れは以下の通りです。

  • 行政書士試験に合格する
  • 行政書士登録をする
  • 税務署に開業届を提出する


各段階について詳しくご紹介します。


行政書士試験に合格する

行政書士になるためにはまず資格を取得する必要があります。方法はいくつかありますが、一般的なのは年に1回行われている行政書士試験に合格することです。

独学でも行政書士試験に合格することは可能ですが、社会人として働きながら準備をするのであればできるだけ早い段階から準備を行い、綿密なスケジュール設定と時間管理が求められます。

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行政書士登録をする

行政書士試験に合格して資格を取得しても、すぐに実際の業務を行えるわけではありません。行政書士会への登録が必須となります。

行政書士登録をするには、開業予定の都道府県の行政書士会に申請書を提出します。その後、行政書士会経由で日本行政書士会連合会にも通達され、審査が行われます。審査後に登録が完了すれば、ようやく行政書士としての業務を行うことができるのです。

なお、行政書士の資格を取得してもすぐに業務を行わないのであれば登録は不要です。期限はないため、実際に業務を開始するまでに登録が完了すれば問題ありません。


税務署に開業届を提出する

最後に税務署に開業届を提出します。本格的な独立開業ではなく、会社員を続けながらの副業であっても開業届を提出する必要があります。


行政書士の仕事は在宅でもできる?

結論から言えば、在宅でできる業務もありますが、すべての業務を在宅で完結できるわけではありません。

行政書士は自宅での開業もできるため、書類作成などは在宅で行うことができます。しかし、書類の提出業務については在宅で完結できないものもあります。近年ではネットによる申請が可能となった手続きなどもありますが、官公署に書類を提出しなければならない書類を請け負う場合は外出しなければなりません。

さらに、顧客の元へ足を運んで書類を受け取ったり、相談に乗ったりする業務も行う必要があります。「行政書士は書類作成業務がメインだから、在宅でできる」というイメージで副業を始めてしまうと、ギャップに苦しむ可能性があるため注意しましょう。


社内で行政書士として働くことは可能?

現在所属している会社や組織の中で行政書士として働きたいと考えている方もいるかもしれません。しかし、一般企業内で行政書士としての業務を行うことは認められていません。

行政書士会に登録できるのは以下の4属性のみです。

  • 個人での開業
  • 行政書士法人の社員
  • 行政書士の使用人
  • 行政書士法人の使用人


社内の仕事を受けることは可能ですが、その場合はあくまで個人で開業して仕事を請け負うという形になります。


行政書士の副業をするうえでの注意点

行政書士を副業とする際にはいくつかの注意点があります。中でも特に意識しておきたいのが以下の点です。

  • 会社で副業できるか確かめる
  • 自分で確定申告する
  • 副業に取り組む時間を平日に確保する
  • 本業を言い訳にしない


それぞれの注意点について詳しくご紹介します。


会社で副業できるか確かめる

まずは勤めている会社で副業が認められているのかを確認することが重要です。近年では副業を行う会社員も増えているため、認められているケースが多いものの、全面的に副業を禁止している企業や組織も少なくありません。

副業が禁止されているにも関わらず行政書士として働いていることが会社に知られると、減給や懲戒免職といった処分を受ける可能性があります。副業のために本業を失ってしまうのは本末転倒なので、事前に必ず確認しましょう。


自分で確定申告する

行政書士の副業によって得た利益が20万円を超えると、自分で確定申告をする必要があります。

確定申告に必要な収入や経費といった情報を自分自身でしっかりと管理・整理しておくことが重要です。


副業に取り組む時間を平日に確保する

前述のとおり、行政書士として働く上で官公署に出向くことは避けられません。そのため、官公署が稼働している平日の昼間に副業を行える時間を確保する必要があります。

平日休みや、いざという時のために有給を使える環境を整えておくことも大切です。


本業を言い訳にしない

行政書士に限ったことではないですが、自分が受けた仕事でミスをしたり、納期を延ばしたりすることは厳禁です。このとき「本業で忙しい」という言い訳はミスの理由にはなりませんし、顧客からの信頼を大きく失ってしまいます。

副業をミスなくこなすためには、本業を言い訳にできないという覚悟のもと、両立できる体制を自分で整える必要があります。


まとめ

行政書士の仕事は会社員の副業にすることも可能です。それではこれまでご紹介したポイントをおさらいします。

  • 会社員でも行政書士を副業にして働くことは可能
  • 行政書士を副業にするためには資格の取得や登録、開業届の提出などいくつかのステップがある
  • 会社員が行政書士として働く際には、本業のルールを守りつつ両立できる体制を自分で整えなければならない


行政書士の副業を始めるためには、行政書士資格の取得が必須です。行政書士の仕事に興味があって、今後のキャリアに役立てたいと考えている方には、スタディング 行政書士講座をおすすめします。

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