
社労士試験は、独学でも合格を目指せますが、決して簡単な道のりではありません。
試験範囲は広く、法律の知識や制度の理解に加えて、毎年の法改正にも対応する必要があります。
社労士試験に独学で合格するためには、正しい勉強法・教材選び、計画的なスケジュール管理が不可欠です。
この記事では、独学に向いている人の特徴や、効率的に合格を目指すためのポイント、教材選びのコツなどを詳しく解説します。
これから独学で社労士試験に挑戦したい方は、ぜひ参考にしてください。
社労士試験の合格は独学では難しい
社労士試験に独学で合格するのは、かなりハードルが高いといえます。
その理由として、試験範囲が広く、かつ頻繁に法改正があるため、常に最新情報を追い続けなければならないからです。
社労士試験の合格率は6〜7%前後と低く、独学での合格者はごく一部と考えられます。
独学で合格する人もいますが、途中で挫折するケースも多いため、最初から講座や通信講座の利用を検討してもよいでしょう。

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社労士試験の独学合格が難しい3つの理由
独学での資格取得は、好きな時間に好きな場所で自由に勉強できることや、あまりお金をかけずに勉強できることが魅力です。
しかし、社労士は独学合格が難しい資格と言えます。その理由は次の3つです。

試験範囲が広い
社労士の独学合格が難しい理由の1つ目は、試験範囲が広いことです。
社労士の試験範囲は、大きく分けて「労働関係科目」と「社会保険関係科目」の2つで、さらに10科目に分類されます。

試験範囲のなかでも難易度が高い科目は、「労務管理その他の労働に関する一般常識」と「社会保険に関する一般常識」の2つです。
これらの科目には多くの法律・制度・知識が含まれているため、勉強量が膨大です。
上記2科目を筆頭に、社労士試験はとにかく試験範囲が広いので、出題ポイントを効率よく学習しなければなりません。
独学では効率のいい学習方法のコツを簡単には掴みづらいでしょう。
科目ごとに合格基準点がある
社労士の独学合格が難しい理由の2つ目は、科目ごとに合格基準点があることです。そのため、全科目をまんべんなく勉強する必要があります。

社労士試験は「選択式試験」と「択一式試験」という2つの出題形式で構成されています。
たとえば選択式の場合、全8科目の合計得点が合格基準点をクリアしていることに加えて、科目ごとの合格基準点(1科目5点満点のうち基本的に3点以上)もクリアしなければいけません。
選択式では、ひとつの設問に対する理解が曖昧だと、一気に2~3点落としてしまうことも珍しくありません。
リスクを避けるためにも、苦手分野を放置せずに、ピンポイントで対策しましょう
独学だと、苦手な科目・テーマで行き詰まったときに簡単に解決できず、科目ごとの合格基準点をすべてクリアできるレベルまで到達するのが難しくなります。
最新の法改正情報が必要
社労士の独学合格が難しい理由の3つ目は、法改正への対応です。
社労士試験の官報公示(試験日程の正式発表)は例年4月です。公示日時点で施行されている内容が試験の出題対象となります。
社労士試験の出題範囲となる年金や保険に関わる法律や制度は、私たちの生活と密接にかかわっている分、法改正が毎年行われます。
このため、最新の法改正への対応は合格するには避けては通れません。
試験勉強を進めている間にも法改正は行われます。常に最新情報に目を向けておくことが重要ですが、
法改正以外にも覚えることが膨大にあるため、ひとりで情報収集するのは大変です。
社労士試験を独学で合格するために必要な勉強時間
社労士試験に合格するには、一般的に500〜1,000時間の勉強が必要といわれています。
予備校を利用して勉強する場合と比べ、独学は自身で教材を選んだり、勉強方法を検討したりする必要がある分、特に時間がかかる傾向にあります。
法律の知識がゼロの状態からはじめる場合、1,000時間以上の学習時間を見積もっておきましょう。
一方で、再受験者や経験者であれば、500〜700時間で合格できる可能性もあります。
重要なのは、限られた時間で効率的に学ぶことです。
過去問や法改正情報を中心に、ムダなく学習計画を立てることが、合格への近道でしょう。
独学と資格予備校の勉強時間の違い
社労士試験において、独学と資格予備校では学習時間や効率に大きな差があります。
独学の場合、自分で教材を選んだり進捗を管理したりする必要があるため、その分の時間がかかります。
さらに、法改正や最新情報を自力で調べてキャッチアップする作業は、大きな負担になります。
一方で、資格予備校や通信講座を利用すれば、効率的に設計されたカリキュラムやプロ講師による解説のおかげで、短時間での合格を目指すことも可能です。
さらに、以下のようなサポートを受けられる点が、独学との大きな違いです。
- すぐに質問できるフォロー体制
- 添削や課題フィードバックによる理解度チェック
- 最新の出題傾向や法改正にも対応できる教材
独学が向いている人もいますが、「短期間で合格したい」「学習に迷いたくない」という方は、資格予備校や通信講座の利用が効果的です。
社労士の独学に向いている人の特徴
社労士試験は独学でも合格可能ですが、向き不向きがあります。向いている人の特徴は以下の通りです。
- 自分で調べて問題を解決できる
- 自分で学習計画を立て、実行できる
- ひとりでも集中して学習を行える
自分で情報を集め、計画的に学習を進められる人は独学に向いていますが、そうでない場合は通信講座や予備校の活用も検討すべきです。
自分の性格や学習スタイルに合わせて判断しましょう。
自分で調べて問題を解決できる
自分で情報を集めて答えを見つけ出し、進んで問題を解決できる人は独学に向いています。
その理由として、ひとりで勉強していると、疑問が生じたときに誰かに頼れません。
具体的に以下のような行動ができる人は独学向きです。
- 参考書やインターネットを活用し、自力で疑問を解決できる
- 法律の条文や厚労省・社労士関連サイトから情報を拾える
- 「なぜこうなるのか?」を深掘りして調べる習慣がある
調べることを面倒と感じず、知識を自分の力で積み重ねていける人は、独学でも十分に学習できます。
自分で学習計画を立て、実行できる
独学で合格を目指すなら、学習計画を自分で立て、淡々と実行する力が必要です。
誰かに管理されたり、定期的に進捗を確認されたりすることがない分、自律的に行動できるかどうかが独学の成否を分けます。
独学でも継続的に学習を進められる人の特徴は以下の通りです。
- 自分の生活リズムに合わせた勉強計画を立てられる
- 計画通りに実行できる意志力がある
- 目標に向けて毎日コツコツ継続できる
- 遅れが出た場合も、自分で調整・リカバリーできる
「やるべきことを淡々とこなすのが得意」「気分に左右されず、ルーティンで積み上げられる」といったタイプであれば、独学でも合格を目指せるでしょう。
ひとりでも集中して学習を行える
独学はひとりでの学習時間が長くなりがちです。
学習時間の大半が「誰にも見られていない状態」だからこそ、自分で集中力を維持できるかが大きなポイントになります。
周囲に仲間や講師がいなくても、モチベーションを保ちながら継続できる人は、独学でも成果を出しやすいでしょう。
以下の特徴に当てはまる人は、独学に向いている傾向があります。
- 周囲の誘惑に流されず、机に向かえる
- わからない部分があっても投げ出さず粘り強く取り組める
- ひとりでもモチベーションを維持できる
- 勉強時間を日常生活に組み込める
「自分で決めたことをやり抜ける」「環境に左右されずに学習に集中できる」といったタイプの人であれば、独学でも十分に高い成果が期待できるでしょう。
社労士の独学に向いていない人の特徴
受験者の経験や性格によって、独学での挑戦に向いていないケースがあります。社労士の独学に向いていないのは、下記3つのような特徴当てはまる方です。

一発合格したい・早く合格したいと思っている
独学は、「一発合格したい」「早く合格したい」という方にはおすすめできない勉強法です。
どんな資格試験も、満点を取らなくても合格を狙えます。合格ラインを上回る程度の質と量の学習がきれば十分です。
しかし、独学ではそのような「合格までの最短ルート」を把握しづらく、勉強の効率化が難しいでしょう。
その結果、一回では合格できなかったり、合格までに膨大な勉強時間を要したりする可能性が高くなります。
「仕事が忙しいので勉強時間は最小限に抑えたい」「育休中に必ず合格しておきたい」といったように努力の成果を早く手にしたい人は、独学を選択しないほうがいいでしょう。
計画と実行が苦手
自ら計画を立て実行するのが苦手な人は、独学に向いていません。
社労士試験の合格に必要な勉強期間の目安は、約1年と長期です。試験直前になって手当たり次第に頭に詰め込んだだけで合格できる資格ではありません。
試験本番から逆算して、いつまでに何をすべきなのかを把握して、学習計画を立てる必要があります。
また、学習計画は立てるだけでは意味がありません。立てた後は、大きくずれないように着実に実行することが重要です。
今まで受験勉強や試験勉強などで、中・長期的な計画を立てて正確に実行できた経験がない人は、独学での合格は難しいと言えます。
総務・人事の実務経験がない
総務・人事の実務経験がなく、社会保険に関する予備知識がない方は、独学に向いていません。
独学で短期合格を果たす人の多くは、以下のようなバックグラウンドを持っていることが多いです。
- 総務・人事での実務経験があり、制度にある程度なじみがある
- 法律系の学習経験があり、条文や判例に抵抗がない
労働に関する法律に触れたことがない方にとって、独学で合格を目指すのは非常にハードルが高いです。
独学で短期合格できる方は総務・人事の実務経験があったり、法律の知識に長けていたりする方が多いと言えるでしょう。
社労士試験に独学で挑むときの5つのポイント
社労士試験を独学で目指す場合、効率よく学習を進めることが合格への近道です。
何も考えずに勉強を続けるだけでは、膨大な学習量に押しつぶされてしまいます。
ここでは、独学での合格を目指す人に向けて、実践すべき5つのポイントを解説します。
- テキスト・過去問を何度も繰り返す
- 苦手な科目を作らない
- インプット・アウトプットのバランスを保つ
- 合格後のビジョンを明確にする
- 逆算してスケジュールを立てる
ポイントを意識することで、ムダを減らし、着実に合格へと近づけます。順番に見ていきましょう。
1.テキスト・過去問を何度も繰り返す
社労士試験では、テキストを「ただ読んで理解する」だけでは不十分です。
試験本番で正解を導けるレベルにするには、「理解 → 記憶 → 定着」というプロセスを何度も繰り返す必要があります。
講師の解説やサポートがない分、自分で内容を咀嚼しながら進める姿勢が求められます。
また、効果的な学習ステップの一例は以下の通りです。
- 【1回目】全体像をざっくり把握し、内容の流れを掴む
- 【2回目】詳細を読み込みながら、重要ポイントを確認
- 【3回目以降】知識の穴を埋めつつ、過去問で実践的に定着
テキストで読んだ内容は、ノートにまとめたり図解で整理したりすることで、理解がより深まります。
自分の言葉で説明できるようになると、知識の定着度も上がるでしょう。
また、過去問は1回解いて終わりにせず、間違えた問題を中心に繰り返すことが重要です
同じ問題でつまずかないようにすることで、本番でのミスを減らせます。
大事なのは、とにかく繰り返すことです。
テキストも過去問も、徹底的に使いこなそうとする意識が、合格への確かな土台となるでしょう。
2.苦手な科目を作らない
社労士試験では、総合得点だけでなく「各科目ごとの基準点」を満たす必要があります。
どれだけ他の科目で得点できていても、1科目の失点で不合格になる可能性があります。
そのため、ひとつの科目に偏るのではなく、苦手な科目もまんべんなく学習しなければなりません。
苦手科目をなくすための工夫は以下の通りです。
- 初期段階で全科目に一通り触れて、得意・不得意を把握する
- 苦手な分野は学習頻度を増やし、早めに着手する
- 暗記科目(労基法、労災、雇用保険など)は、繰り返しの反復で定着を図る
- 苦手科目は、朝イチや勉強終わりに時間を割り当てて習慣化する
苦手科目を攻略できるかどうかが、独学で合格できるかを左右すると言っても過言ではありません。
3.インプット・アウトプットのバランスを保つ
独学で成果を出すためには、インプット(知識の吸収)とアウトプット(知識の活用)のバランスが重要です。
テキストを読むだけでは、わかったつもりになってしまい、実践では正解できないケースが多々あります。
また、演習問題ばかりに偏りすぎると、知識の土台が曖昧になり、応用力が身に付きません。
独学者が陥りやすいNGパターンと、理想の学習サイクルは、次のとおりです。
独学者が陥りやすいNGパターン
- テキストばかり読み進めて、知識が定着しない
- 問題を解くだけで、解説をしっかり読まずに終わる
- 理解せずに暗記しようとして、応用問題に対応できなくなる
理想の学習サイクル
- テキストでインプット → 過去問でアウトプット
- 解いた問題の解説を熟読し、「なぜ間違えたのか」を明確にする
- わからなかった点は、テキストや条文に戻って再確認する
インプットとアウトプットをセットで回す学習スタイルは、独学者にとって武器になります。
点と点だった知識が線でつながり、応用問題や本番での対応力も飛躍的に高まるでしょう。
4.合格後のビジョンを明確にする
独学で社労士試験の勉強をする場合、将来像を具体的にイメージすることが大切です。
試験勉強は、半年から1年以上にわたって挑む長期戦です。
勉強を進める中で、思うように進まない、やる気が出ないと感じる場面が何度も訪れるでしょう。
そのため、「なぜ社労士になりたいのか?」という原点を明確にしておくことが、継続の力になります。
ビジョンや目標の一例は以下の通りです。
- 独立して社労士事務所を開業したい
- 人事経験を生かしてキャリアアップしたい
- 法律知識を生かして企業支援に関わりたい
明確なビジョンと日々の小さな達成感があれば、独学でも最後まで走り切れるでしょう。
自分がなりたい像を明確にし、一歩ずつ合格へ向けて前に進むことが大切です。
5.逆算してスケジュールを立てる
独学で勉強するためには、試験日から逆算した学習スケジュールを立てることが重要です。
社労士試験は範囲が広く、無計画だと途中で迷子になり、モチベーションも維持できなくなります。
具体的な計画の立て方は以下の通りです。
- 試験日までの残り日数を確認し、全体を3〜4期に分ける(例:基礎期→応用期→直前期)
- 各科目のボリュームや自分の得意・不得意を考慮して時間配分する
- 1週間単位で「何をやるか」を決めておく
- 毎月の振り返りで、進捗に応じて調整する柔軟さを持つ
やれそうな計画ではなく、やる前提の行動ベースの計画にすることがポイントです。
たとえば、1日1時間勉強するのではなく、19時〜20時は雇用保険の過去問を解くといった時間・内容・行動をセットで決めると、実行率が上がります。
細かくタスクにしてしまい、計画を立てるようにしましょう。
社労士試験の独学の勉強方法とスケジュールのコツ
社労士の資格試験に独学で合格するコツは、効果的な学習計画を立て、コツコツ・まんべんなく取り組むことです。
出題範囲が非常に広いので、闇雲に勉強するだけでは合格できません。合格へと近づけるように、勉強方法・スケジュールのコツを詳しく見ていきましょう。

勉強計画を立てる
前述のように社労士の資格試験の出題範囲は非常に広いので、しっかりと計画を立てて学習しなければいけません。
社労士合格に必要な勉強時間は、500〜1,000時間が目安です。そして試験本番は例年8月の第4日曜日(年1回)です。
独学の場合、必要な勉強時間を多めに見積もって1,000時間とすると、勉強開始時期の目安は下記のとおりです。
1日の勉強時間 | 開始時期 |
---|---|
2時間 | 前年4〜5月から |
3時間 | 前年10月から |
必要な勉強期間を把握したら、次は時期ごとに何をすべきか、計画を立てましょう。
最初の頃は、知識のインプットが中心です。
しかし、インプットばかりしていては知識と得点が結びつかないので、勉強した内容はその日のうちにアウトプット(問題練習)してください。
間違ったところは復習し、ここまでの一連の流れを繰り返し行っていきます。
目安として、総勉強期間の2〜3割程度でひととおりのインプットを終えたら、それ以降は問題練習で得点力を養うことに注力します。
問題集・過去問集を繰り返し解いて、トレーニングを重ねましょう。
挫折せずに勉強を続ける
社労士試験に合格するために、もっとも重要なことは挫折せずにコツコツ勉強し続けることです。
非常にシンプルなことですが、正しい努力をすればきちんと報われる試験だからこそ「継続」が合否に大きく影響するのです。
やる気があるときだけがんばっていては、気分に左右されて途中で挫折する可能性が高いです。やる気に左右されずに毎日コツコツ続けるには、勉強を習慣化することが重要です。
たとえば、以下の時間に組み込んでみましょう。
- 通勤電車に乗っている20分
- 昼休みのちょっとした空き時間
- 寝る前の15分
- 朝の準備前や出勤前の10分
気分に左右されない仕組みを作るには、日々の生活の中に無理なく学習時間を組み込んでいくと効果的です。
1回あたりの勉強時間が短いので、今までの生活のスケジュールを大きく変えずに勉強時間を作り出せます。
こういったスキマ時間を組み合わせれば、働いていても1日の中で意外なほど多くの時間を確保できます。
孤独で挫折しやすい独学派にとって、習慣化は合格への大きな力になるでしょう。
捨て科目・苦手科目を作らない
社労士試験は、出題形式(選択式・記述式)ごとに合格基準点があるほか、科目ごとの合格基準点もあるため、苦手科目で合格基準点を満たせていないと不合格になります。
つまり「得意科目で高得点を取って逃げ切る」という戦い方はできません。捨て科目・苦手科目を作らずバランスよく学習することがポイントです。
配点や合格基準を具体的に見てみましょう。
出題形式 | 満点 | 合格基準点(原則) |
---|---|---|
選択式 (5点×8科目) | 40点 | 合計28点以上 かつ 各科目3点以上 |
択一式 (10点×7科目) | 70点 | 合計49点以上 かつ 各科目4点以上 |
たとえば、選択式試験は1科目につき5点分しか出題されず、ミスが許されるのはどの科目も2点分だけです。
しかし、苦手なテーマが出題されると一気に2〜3点落としてしまうケースも珍しくありません。
このような合格基準点が設けられている一方、社労士試験では、いわゆる「救済」(試験の難易度に合わせて特定の科目の合格基準点を引き下げる調整)が実施されることもあります。
しかし、救済の対象科目は受験前にはわからないので、最初から救済をあてにすることはできません。
社労士の資格試験では捨て科目や苦手科目を作ってしまうと、それだけで不合格になる可能性があります。
独学の場合、ひとりで対策するのは難しいですが、どの科目にも穴を作らないことが理想的です。

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社労士試験を独学で勉強する人の教材の選び方
知識ゼロから膨大な範囲をカバーするには、理解しやすく記憶に残りやすい教材を使うことが重要です。ポイントを押さえて選ばないと後悔することになります。
ここでは、失敗しないための教材選びのポイントを解説します。
- 視覚・聴覚・身体を使って学べる教材を選ぶ
- 図やイラストが豊富な教材を選ぶ
- 最新の出題傾向に対応している教材を選ぶ
順番に見ていきましょう。
1. 視覚・聴覚・身体を使って学べる教材を選ぶ
記憶を強化するには、「エピソード記憶(体験を通じて覚える記憶)」を活用するのが効果的です。
ただテキストを読むだけでなく、五感を使った学習で脳に残りやすくなります。
たとえば、以下のような教材を選ぶと学習効率が上がります。
- 音声講義や動画付きの教材(耳で聞いて記憶)
- マーカーや手書きでアウトプットできる教材(身体で覚える)
- 具体的な事例やストーリーが含まれているもの(想像力を使う)
視覚や聴覚、身体感覚といった複数の感覚を組み合わせた学習は、理解と記憶の両面に効果的です。
自分に合ったスタイルを見つけ、感覚をフル活用できる教材を選びましょう。
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2. 図やイラストが豊富な教材を選ぶ
最初から文字だけで詰め込もうとせず、図が多い教材を選ぶことで学習効率が上がります。
社労士試験では、複雑な法律や制度をいかに理解できるかが、合否を分けるポイントです。
図やイラスト付き教材のメリットは以下の通りです。
- 法律や制度の流れをビジュアルで直感的に把握できる
- 条文の意味や手続きの流れが一目で理解できる
- 難しい文章も図解で整理され、学習のハードルが下がる
視覚情報を活用することで、理解・記憶・応用のスピードが大きく変わります。
教材を選ぶ際は、図解の多さにもぜひ注目してみてください。
3. 最新の出題傾向に対応している教材を選ぶ
最新の出題傾向に対応した教材を選ぶことも大切です。
社労士試験は、法改正の影響を強く受ける資格です。
社会保険や労働法などの分野では、毎年のように制度変更や改正が行われており、古い情報のまま学習を進めると、誤った知識を覚えてしまうリスクがあります。
最新の出題傾向に対応した教材の特徴は以下の通りです。
- 法改正やトレンドを反映した内容で、出題に直結した学習ができる
- 過去問だけでなく、新傾向の問題への対応力が身に付く
- 労働・社会保険などの改正が頻繁な科目を安心して学べる
社労士試験では「古い情報=不正解」になりかねません。常に最新の教材を使う意識が、合格への大前提です。
それでも独学するならオンライン通信講座のスタディング
「独学合格は難しい」と知っても、資格スクールに通う時間がない、通える教室が近くにないという理由で独学を選ばざるを得ない人もいるでしょう。
そのような方には独学をサポートする学習ツールとして、オンライン通信講座のスタディング 社会保険労務士講座がおすすめです。
スタディングには次のような特徴があります。
- 流れに沿って学ぶだけで最適な学習サイクルを回せる
- オンライン通信講座だからスキマ時間を最大限に使える
- テレビ番組のようにわかりやすい
それぞれ詳しく解説します。
流れに沿って学ぶだけで最適な学習サイクルを回せる
スタディングは、効率的に学ぶための道しるべである「学習フロー」が設定されています。

学習フローでは「講義動画を見る」→「学んだ範囲の問題をすぐに解く」→「次の講義動画を見る」というように、やるべきことの最適な順番があらかじめ決まっています。
この流れに沿って勉強すればOKなので、「今日は何を勉強しよう」と悩む必要がありません。
効率よく学習して短期間で合格できるように、インプット&アウトプットのサイクルを自然と回せる仕組みになっています。
また、学習した時間や進捗状況は学習レポートに自動で集計。モチベーションの向上や習慣化に役立ちます。
オンライン通信講座だからスキマ時間を最大限に使える
オンライン通信講座のスタディングは、スマホだけで学習を完結できます。
講義動画の視聴も、一問一答の問題練習も、過去問練習も、すべて手のひらの中でできるのです。
冊子の教材で独学する場合は、テキスト、問題集、過去問集、まとめノートなどがかさばって、持ち運びが大変です。
そして、基本的には机に向かって勉強するスタイルになるでしょう。いつでもどこでも勉強しやすいとは言えません。
一方、スタディングならスマホさえあればどこでも勉強できます。
机は必要ないので、通勤時間や寝る前の時間などのスキマ時間を最大限に活用して学習を続けられるのが魅力です。
テレビ番組のようにわかりやすい
これまでにも述べたように、社労士の資格試験は科目ごとに合格基準点があるので、捨て科目・苦手科目を作らないことが大切です。
スタディングは、講師が動画講座で実体験を交えてわかりやすく解説します。
動画講義は「テレビ番組のようで、見やすくてわかりやすい」と受講生に好評です。
講義のスライドと講師の声で、目と耳の両方からインプットできるため、初めて学習する方でも難しい科目がすんなりと理解できるようになります。
毎日聞き流すだけでも自然と頭の中に講義内容が流れるようになり、記憶の定着に役立つでしょう。
【合格体験談】独学で不合格→スタディングで合格
スタディング 社会保険労務士講座では、独学では不合格だった方が正しい勉強方法を知って続々と合格を掴んでいます。
合格体験談をご紹介します。
一度独学で失敗していたため、今回は外部サービスを利用したいと考え、料金が比較的安かったスタディングを選びました。この選択は本当に良かったと思います。
スタディングはスキマ時間を活用できる仕組みになっているため、1秒も無駄にせずに勉強を進められた結果だと思います。
今まで努力してきたことが報われて、本当に良かったと感じています。自分を信じてやり遂げる気持ちと、試験中も諦めない気持ちが大事だと実感しました。(一部抜粋)
1〜3回目は独学で、4回目の受験からSTUDYingを利用しました。
5回目から手応えがあったものの、5回目、6回目とも1点足りず、7回目でようやく合格できました。
改正や白書のコンテンツもとても役に立ちました。特に、白書で注目に値しますと書かれた箇所は、的中率が高かったです。(一部抜粋)
資格学校の市販本を利用し独学で3回受験しましたが、いずれも選択で足切りとなってしまい、通信講座で何か良いものはないかとネットで調べたところ、評判・価格が決め手でスタディングを選びました。
とにかく毎日数十分でもと勉強時間を確保しましたが、その時役に立ったのが勉強時間の累計時間の表示でした。この表示によりモチベーションは維持できました。とにかく毎日、早苗先生の講義を視聴するようにしていました。
早苗先生のわかりやすい講義のおかげで、無事、合格を勝ち取ることができました。(一部抜粋)
まとめ
今回は、社労士試験の独学が難しい理由や、独学する場合のコツをご紹介してきました。
- 社労士の資格に独学で合格するのは難しい
- 合格するには全科目をまんべんなく勉強する必要がある
- 合格するには学習計画を立て、勉強を継続することが大切
社労士の試験は出題範囲が広く、独学での合格は簡単ではありません。
合格するには、学習計画を立てて学習をコツコツと続け、苦手を作らないことが大切です。
独学メリットである「好きな場所・好きな時間で学ぶ」スタイルで合格したい方は、ぜひスタディングをご活用ください。