社会保険労務士(社労士)試験の合格率と難易度を3分で解説

社労士の合格率と難易度を解説

社会保険労務士試験の受験を考えていますが、果たして合格できるか心配です。この試験の合格率はどれくらいなのでしょうか?
過去10年の推移を見ますと、社会保険労務士試験の合格率は平均5~6%程度といえそうです。こちらでは、社会保険労務士試験の合格率の推移や試験内容に関する情報を通して、試験の難易度を探ってみましょう。


社会保険労務士の合格率 目次


社会保険労務士(社労士)の合格率の推移

社会保険労務士試験の受験者数・合格者数・合格率

社会保険労務士試験における、過去13年間の受験者数・合格者数・合格率の推移は以下のとおりです。

【過去13年間の社会保険労務士試験の結果】

受験者数 合格者数 合格率
平成20年度 47,568人 3,574人 7.5%
平成21年度 52,983人 4,019人 7.6%
平成22年度 55,445人 4,790人 8.6%
平成23年度 53,392人 3,855人 7.2%
平成24年度 51,960人 3,650人
7.0%
平成25年度
49,292人 2,666人
5.4%
平成26年度
44,546人 4,156人 9.3%
平成27年度
40,712人 1,051人 2.6%
平成28年度 39,972人 1,770人 4.4%
平成29年度 38,685人 2,613人 6.8%
平成30年度 38,427人 2,413人 6.3%
令和元年度 38,428人 2,525人 6.6%
令和2年度 34,845人 2,237人 6.4%


過去13年の推移を見ますと、社会保険労務士試験の合格率は平均5~6%程度といえそうです。

合格率を他の国家資格と比べると?

社会保険労務士試験の合格率を、行政書士、宅建士の3つの人気資格と比べると下記のようになります。

【それぞれの2020年度試験の受験者数・合格者数・合格率】

受験者数 合格者数 合格率
社会保険労務士試験 34,845人 2,237人 6.4%
行政書士 41,681人 4,470人 10.7%
宅建士 168,989人 29,728人 17.6%

3つの試験のうち、受験者数が似通っているのが社会保険労務士試験と行政書士試験です。ともに受験者数が4万人前後なのに対し、合格率は4%ほどの開きがあります。また、行政書士試験は社会保険労務士試験と異なり、受験資格制限がありません。一般的に、受験資格なしの試験は受験者数が多いために合格率が低くなりがちです。これらの点を考えると、社会保険労務士試験のほうが合格のハードルが高いと考えられます。

ただし、受験者のみなさんが重視すべきは、合格率ではなく合格ラインのほうです。社会保険労務士試験は相対評価ではなく絶対評価なので、合格基準点を得ることができれば合格になります。ぜひ合格基準点を越えることを目標におき、学習を進めてください。必要な学習を必要なだけこなせば、合格はおのずと近づくでしょう。

社会保険労務士試験の難易度は高い?低い?

合格率=難易度ではない

この合格率をみて、社会保険労務士試験は10人に1人も受からないなら、「やっぱりやめようかな」、「自分には無理だな」と思われた方も、いらっしゃるかもしれません。

しかし、数値だけ見て、あきらめてはなりません。合格率というのは、あくまでも「受験者数に対する合格者の割合」であるからです。

受験をしている人の状況は様々です。しっかり勉強して試験にのぞんでいる方の他、

・次年度の下見として受験している方
・とりあえず受けてみようという方
・忙しくて勉強時間がなく準備不足の方
・適切な勉強ができないまま受験されている方

など、あまり準備ができていない状況で受験する「本気でない」方も多く受験されています。合格率だけを見てあきらめる必要はありません。

合格基準点はどれくらい?

社会保険労務士試験では、合格基準点の条件がシビアなため、受験を考えている人は、合格基準点に注目することが大切です。

社会保険労務士試験では、選択式試験、択一式試験ともに、総得点に加え科目ごとに合格基準があります。総得点の合格基準と、科目ごとの合格基準の両方をクリアすることで合格となります。逆に言えば、総得点がどれだけ高くても、たとえば選択式試験の1つの科目で合格基準点が取れなければ不合格になってしまいます。


また、合格基準点は定められていますが、毎回試験毎に補正が入ります。そのため毎年の正確な合格基準点は、試験の合格発表時にはじめてわかります。

過去の試験の合格基準点を以下の表にまとめました。



過去5年間の社会保険労務士試験の合格基準点の推移

選択式試験

2016 2017 2018 2019 2020
総得点
(40点満点)
23点以上 24点以上 23点以上 26点以上 25点以上
科目
(1科目5点満点)
各科目3点以上 各科目3点以上 各科目3点以上 各科目3点以上 各科目3点以上
科目救済 下記の科目は2点以上
・労務管理その他の労働に関する一般常識
・健康保険法
下記の科目は2点以上
・雇用保険法
・健康保険法
下記の科目は2点以上
・社会保険に関する一般常識
・国民年金法
下記の科目は2点以上
・社会保険に関する一般常識
下記の科目は2点以上
・労務管理その他の労働に関する一般常識
・社会保険に関する一般常識
・健康保険法


択一式試験

2016 2017 2018 2019 2020
総得点
(70点満点)
42点以上 45点以上 45点以上 43点以上 44点以上
科目
(1科目10点満点)
各科目4点以上 各科目4点以上 各科目4点以上 各科目4点以上 各科目4点以上
科目救済 下記の科目は3点以上
・労務管理その他の労働及び
社会保険に関する一般常識
・厚生年金保険法
・国民年金法
下記の科目は3点以上
・厚生年金保険法
なし
なし なし


過去5年間で、選択式試験の総得点の合格基準は40点満点中23~26点、択一式試験の総得点の合格基準は70点満点中42~45点程度で、各回7割には満たない程度の合格基準点となっています。

社会保険労務士試験で重視すべきなのは、総得点よりも科目ごとの合格基準点です。基本的に、選択式試験では3点以上、択一式試験では4点以上をとる必要があります。試験の水準を毎年同程度にするために救済科目が設けられますが、もちろん救済科目がある前提で学習はできません。学習を進める際は、総得点はもちろん、科目ごとに合格基準点を確保できるかどうかに気を配っておくことが大切です。

このように科目毎の合格基準点があるからこそ、社会保険労務士試験では全科目満遍なく勉強することが重要なポイントになります。

学生も社労士を目指せる?

社会保険労務士試験を主催している全国社会保険労務士会連合会試験センターが、合格者の職業別割合を発表しています。

第52回社会保険労務士試験の合格者の職業別割合

全国社会保険労務士会連合会 試験センター発表「過去10年の推移と合格者の年齢階層別・職業別・男女別割合」から作成

グラフからわかる通り、合格者のほとんどが社会人で、学生は1%程度です。これは学生にとって難しい試験ということではなく、学生の多くが受験資格をまだ得るには至らない段階で、そもそも受験者が少ないことが理由と考えられます。

社会保険労務士の受験資格でもっともわかりやすい学歴要件は、大学、短期大学、専門職大学、専門職短期大学、高等専門学校(5年生)の卒業です。

在学中に受験資格を得るには、一定数以上の単位の取得が必要です。たとえば大学においては、62単位以上の卒業要件単位を修得し、成績証明書を提出すれば受験資格を得られます。

ただ、受験資格を得られない段階だったとしても勉強ができないというわけではありません。在学中に試験の準備をしておき、卒業した後に試験を受けるという方法もとることができます。


合格率6%の社会保険労務士試験を突破するためには?

全科目満遍なく学習する

社会保険労務士試験は、捨て科目をつくることはできません。択一式、選択式共に、各科目の合格基準点と、総合点の合格基準点の両方を満たさなければならないからです。確かに、他の資格試験では、捨て科目をつくるなどして、効率よく学習することで短期合格を目指す戦略もありますが、社会保険労務士試験ではこの作戦は使えません。

全科目を網羅するためには、

全科目を短い期間で何回も繰り返すというやり方がおすすめです。そうしているうちに、いつも間違えてしまう箇所、つまり自分の苦手が見えてきますので、その苦手の克服に力を入れていきます。そして、直前期は、全科目を満遍なく繰り返すことで全科目を忘れないようにしながらも、苦手科目を潰していくという、両輪を同時に回していく必要があります。最終的には、各科目が合格基準点を満たすように、満遍なく点数が取れるかどうかの科目のバランスを意識した勉強をすることが重要になります。

早い時期から問題を解く

長時間かけてもなかなか合格できない・点数が伸びないと悩んでいる人は、一回の学習で覚えようとする傾向があります。一回で全て覚えようとするため、勉強のスピードが遅くなります。そのため、復習や問題練習の回数が不足しがちです。特に社会保険労務士試験は試験範囲が広いため、丁寧にやりすぎてしまうと、試験範囲を1周するだけでかなりの時間がかかってしまいます。

短期間で合格する人は、短時間で何度もくり返し復習をしています。1回あたりの勉強時間が短く、復習回数や問題練習の回数が多いのです。

最初のインプット学習に時間をかけず、復習や問題練習をすぐに始めます。結果的に、試験当日までの演習量も稼ぐことができます。

復習と問題練習を繰り返しながら覚えていくことで、着実に試験に合格する実力を早く身につけられるのです。


試験当日の集中力や忍耐力もカギ

社会保険労務士試験は問題数も多く、時間内にすべての問題を解くだけの集中力と忍耐力も求められます。

●社会保険労務士試験の問題数・試験時間

選択式試験 択一式試験
問題数 計8問(1問につき5つの空欄。) 計70問
試験時間 80分間(10:30~11:50) 210分間(13:20~16:50)


午前中に選択式試験、午後に択一式試験というスケジュールで、同じ日に受験をします。特に択一式試験は210分間、3時間30分に試験時間が及びかなりの長丁場です。本番で最大のパフォーマンスを発揮するためには、事前に試験当日をシミュレーションした練習が必要不可欠です。本番で勉強したことを出し切れるように、しっかり準備したいところです。

試験当日と同じスケジュールで演習を行う

試験当日をシミュレーションするには、試験当日と同じスケジュールで演習を行ってみることがおすすめです。朝の10:30より選択式試験の演習を始め、お昼休憩をはさみ、択一式試験の演習を13:20から始めます。そうすることで、「試験時間内に問題を読み終えられるか?」「自分の集中力が続くか?」「昼ご飯の量は適切か?」など、普段の勉強では気づけないことに気が付くことができます。試験の前に何度かシミュレーションを行っておくことで、試験日の不安を減らすことができます。

同時に、試験時間中の作戦も事前に立てておきましょう。考えておきたいポイントは例えば以下のようなものがあります。

・問題を解く順番
・見直しを始める時間
・わからなかった問題や見直したい問題につけるマーク 等

問題を解く順番は人それぞれです。問題冊子のページ順、自分の得意な単元順、逆に苦手な単元順、年金科目からやる等、いくつかのパターンを試しておいて、自分に合うものを採用することをおすすめします。

また、問題数の多い試験を突破するには、1問に時間をかけすぎないこともポイントです。1問にかけられる時間は、単純計算で

選択式試験が1問(空欄5つ分)10分、択一式試験は1問3分です。「悩み始めて○分以上経ったら次の問題に進む」、などのルールを決めておくとスケジュール管理がしやすくなります。

まとめ

社会保険労務士試験の難易度は、試験の合格率の他、受験者層や合格基準点のルール、試験の内容から考えることができます。しかし大切なのは、社会保険労務士試験に合格するための対策です。低い合格率から、やみくもに勉強しているだけでは合格は難しいことがわかります。社会保険労務士試験の特徴に合わせた対策を、試験当日まであきらめずに続けていくための作戦を行い、試験に臨みましょう。

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