行政書士が活躍できる仕事内容は非常に幅が広い

行政書士の仕事の内容については、行政書士法1条の2、1条の3に定められています。

少し読みづらいのですが、条文では大きく分けて3つの業務について規定されています。

条文は下段に記載しています。

書類作成業務

官公署に提出する書類の作成

その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成

許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について官公署に提出する書類の作成(※研修を受けた行政書士のみ可能)

契約その他に関する書類を代理人として作成すること

手続代理業務

官公署に提出する書類を官公署に提出する手続の代理

許認可等に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続、その他の意見陳述のための手続の代理

許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続の代理(※研修を受けた行政書士のみ可能)

相談業務

行政書士が作成できる書類の作成について相談に応じること

行政書士が作成可能な書類の種類は、1万種類以上もある

こうして見ると、行政書士ができる仕事の範囲としては少ないように見えるかもしれません。

しかし、「行政書士が作成可能な書類の種類は1万種類を超える」ともいわれており、許認可に関する書類(専門性の求められる業務を開業するために、開業することについて行政に許しを得るための書類のことです)だけでも、以下のように多彩です。

・宅建業免許登録

・旅館営業許可

・飲食業許可

・産業廃棄物収集運搬業許可

・貸金業登録

・医薬品販売業許可

・一般貨物自動車運送事業許可

・古物商許可 (ほんの一例です)

行政書士にはなるには資格試験合格と届け出のみ

行政書士試験に合格し、日本行政書士会連合会が備える行政書士名簿への登録を受ける行政書士となることができます。行政書士名簿への登録を受けるためには、行政書士事務所を設けようとする都道府県の行政書士会を通じて必要な書類を提出することとなります。住んでいる住所ではなく、事務所を設けようとする都道府県の行政書士会になりますので、ご注意ください。

次に資格試験の合格についてもう少し詳しくご説明いたします。

行政書士資格試験は1年に1回、誰でも受験が可能

試験概要について

行政書士試験は、筆記試験によって行われる国家資格です。受験資格はありませんので、年齢、学歴、国籍等に関係なく、誰でも受験することができます。ですので、大学生でも、外国籍の方でも受験が可能です。

必要な知識はなにか

出題範囲は大きく分けて2種類があり、「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」があります。どちらの分野も、行政書士として仕事をやっていくために最低限必要な素養を備えているかを試すために設けられています。具体的には、法令科目は、基礎法学、憲法、行政法、民法、商法、一般知識は、政治経済社会、情報通信・個人情報保護、文章理解になります。

出題の中心となるのは、法令科目のうち、民法と行政法になります。実に、両科目で300点満点中、188点で、約6割を占めます。ですので、民法と行政法が非常に大きなウエイトを占めますので、これらの科目を安定して高得点が取れるようになれば、合格は一気に近づきます。

資格試験のスケジュールについて

毎年11月の第2日曜日に行われます。年1回の実施です。

行政書士の資格取得の難易度について

合格率・合格基準は平均約9%、合格率は気にせず、試験全体の6割の合格点を目指して

過去12年間の合格率は、6~15%を推移しています。年度によりばらつきがありますが、平均すると約9%になります。合格率だけでみると、平均で10%を切っていますので、難しいのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、行政書士試験は、試験全体の6割である180点以上(法令・一般知識にそれぞれに細かな基準があります)で合格できる、絶対評価の試験になります。ですので、競争試験ではなく、自分が正しい勉強方法をすれば、合格できる試験です。そういうことからすれば、合格率は、あまり気にせずに合格基準点をクリアする勉強をすればいいと言えます。

勉強内容は 「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」 の大きく2種類

出題科目は大きく分けて2種類があり、「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」があります。具体的には、法令科目は、基礎法学、憲法、行政法、民法、商法、一般知識は、政治経済社会、情報通信・個人情報保護、文章理解になります。

出題の中心となるのは、法令科目のうち、民法と行政法になります。実に、両科目で300点満点中、188点で、約6割を占めます。ですので、民法と行政法が非常に大きなウエイトを占めますので、これらの科目を安定して高得点が取れるようになれば、合格は一気に近づきます。

ただ、法令科目(5割以上)、一般知識科目(4割以上)には、それぞれ、合格基準点があります。この点、毎年、受験生の中には、配点が高い法令科目の勉強を中心にしてしまい、法令科目は高得点を取ることができたが、一般知識の合格基準点をクリアできず、不合格になってしまったというケースが見受けられます。一般知識科目の勉強も侮れないと言えます。

必要な学習時間は700時間とも言われているがポイントを抑えることで効率化が可能

行政書士試験の合格に必要な学習時間は、人によって様々です。まったくの初学者で、法律について勉強したことがない方を想定した場合、どれだけ短く見積もっても平均300時間、多めに見積もって700時間程度の学習時間は必要といわれます。この数値だけを客観的に見ると、「そんなに勉強しなければならないのか・・・」と肩を落としてしまいそうになりますが、視点を変えましょう。試験本番のちょうど1年前から勉強を始めたと仮定すれば、学習時間を300時間と見積もっても1日1時間、700時間と見積もっても1日2時間の勉強で、十分に平均学習時間を満たすことができるのです。もっとも、初学者の場合は特に、学習の内容が重要になってきます。したがってただ漫然と勉強することで学習時間を積み重ねただけでは合格することは難しく、ポイントをよくおさえた学習が必要になります。ただ、独学ではじめからポイントを抑えた勉強をすることはかなりハードルが高いと言えるため、効率よく学習したいのであれば、資格学校などの講座、教材を利用することがお勧めです。

資格取得に必要な費用は20万円とも言われるオンライン講座では5万円程度に抑えることも可能

行政書士試験を独学でチャレンジする場合、数多くのテキスト・過去問題集が販売されていますので、それらの中から自分にあったものを購入し、勉強することができます。そうすれば、費用も1~2万円程度で済むため取組みやすい方法ではありますが、はじめて法律を学習する方は、理解できないところも多く、スムーズにいかないケースもあるようです。

一方、資格学校を利用する場合は、通学型では、15~20万円程度の費用が必要になりますが、オンラインや通信型では、WEB動画やDVDが販売されており、5万円程度で購入することもできます。特に、忙しくて資格学校に通う時間がないという方は、オンラインや通信型の教材をうまく、活用しているようです。

行政書士になると独立も可能。扱える分野も幅広い。

行政書士の資格の活かし方としては、独立開業があります。独立開業すれば、会社特有の縛りにとらわれず、自分のライフスタイルに合わせて自由な働き方ができます。定年もありませんので、働こうと思うなら何歳まででも働けます。もちろん、仕事の責任はすべて自分が負うことになりますが、自分が受けた仕事を、自分の裁量で、しかも依頼者のために全力で取り組み、それに見合う報酬を手に入れられれば、やりがいにあふれていることでしょう。

扱える分野も、会社設立や飲食店出店の許認可申請、土地・建物の売買契約書、内容証明郵便や公正証書、帰化申請書など、ポピュラーなものからニッチな分野までさまざまです。しかも、許認可申請や事実証明に関する書類作成は、行政書士が担当できる独占業務。資格の有用性に目を付ければ、工夫とアイデア次第で活路は見いだせるのではないでしょうか。

資格勉強は独学では難しい。オンライン通信教育がおすすめ

一般的に、合格率が10%を切る試験は、独学での学習が難しいと言われています。その視点で言えば、行政書士試験は、合格率が平均9%になりますので、独学にするか、学校を利用するか悩ましいところと言えるかもしれません。

確かに、これまでに例えば、他の法律系資格であるビジネス実務法務検定、宅建士、社会保険労務士などにチャレンジしたことがある方であれば、法律の勉強の仕方がある程度わかっていると思いますので、自分でテキスト・過去問を買ってきて、試験対策をすることはできる可能性が高いと言えるでしょう。

一方、はじめて法律を学習する方であれば、法令科目だけでも、基礎法学、憲法、民法、行政法、商法と5科目もあるため、これを自分で学習することは、時間がいくらでもあるという方であれば別ですが、限られた時間で学習するという方が大半だと思いますので、そういう方には、効率がはるかに悪い方法と言わざるを得ません。

そこで、多くの受験生が活用しているのが、オンライン通信教育です。特に、働きながら行政書士試験にチャレンジする方には、動画講義の視聴から問題演習まで、スマホで学習できるため、通勤時間などのスキマ時間を有効活用できると、利用者が増えている学習スタイルになっています。