多くの方が就職活動、転職活動を機にTOEICに取り組みます。
これは、選考時に企業からの高評価が期待できることが理由です。実際には、TOEICのスコアはどのように評価されるのでしょうか?
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が2013年に行った調査によると、
「TOEICスコアを採用の参考にしている」・・・27.6%
「TOEICスコアを採用の参考にすることがある」・・・41.7%
と解答しています。
「参考にしておらず、今後も参考にする予定はない」と解答した企業は、全体の11.4%にとどまりました。
2013年の時点で、多くの企業が応募者のTOEICスコアに関心を寄せていることがわかります。
もちろん、英語力に対するニーズは業界にもよりますが、多くの企業がグローバル市場に切り込んでいこうとしている現在、どの業界でも英語の必要性がないとは言い切れないでしょう。
英語に直接関係する職種でない限り一定のTOEICスコアを求めているケースは少ないものの、英語が得意なこと、苦手意識がないことをTOEICスコアでアピールして損になることはないでしょう。
就職・転職のためにTOEICを受けるといっても、具体的に何点を目指すべきかわからない方が多いかもしれません。とうぜん、満点に近ければ近いほど評価は高くなりますが、初回で満点を取得するのは困難でしょう。ひとまずの目標として何点を目指せばよいのでしょうか。
目安ではありますが、一般的には600点が就職・転職活動で評価される最低ラインだと考えられています。このラインは平均を超えており、しっかりと英語の勉強をしていなければとれないスコアです。少なくとも、英語に対して真面目に取り組んでいることや、苦手意識がないことのアピールになります。
少し人気の企業になると、700点オーバーを目指す必要があります。上場企業や英語を頻繁に使う業種の企業であれば、800、900点オーバーのハイスコアが求められるでしょう。応募する企業や業界に応じた目標スコアを設定することはとても大切です。
「TOEICスコアの選考の対象としない」と述べている企業もありますが、鵜呑みにするのは考えものです。英語力を「あえて述べる必要がないほど当たり前の能力」と考えているのかもしれません。グローバルな事業を行っている企業であれば、英語圏の取引先とのコミュニケーションが困難な人材をわざわざ採用することはないでしょう。
すでに入社している方にとってもTOEICは無関係ではありません。グローバル化の必要性は2000年前後から叫ばれていましたが、国内での事業が忙しく、海外展開の余裕がない企業がほとんどでした。現在は、多くの企業が海外展開に迫られるほどの局面を迎えています。
そこで重要視されるのが、英語でコミュニケーションがとれる人材です。英語ができる新入社員を積極的に採用している一方で、既存の社員にも英語力向上を求めています。TOEICスコアを昇進や手当の基準にしている企業も少なくありません。
「昇進したら受験しよう」という心構えではなく、「昇進のために受験しよう」と考えを改める必要があるでしょう。
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就職・転職活動においてTOEICスコアを武器にしたい場合は、まず600点以上を目指してみましょう。ただし、人気企業や上場企業、グローバルな企業などでは、さらに上のスコアを取得する必要があります。TOEICスコアは昇進のための武器にもなりますので、入社後もさらなるスコアアップを目指してください。
(参考)GOTCHA!「TOEICは就職に有利?スコアの目安とは」
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