シラバスとは?新しいシラバスのバージョンはいくつ? | |
シラバスとは、試験範囲を示した冊子のことです。主催団体であるIPAが、ホームページ上で公開しています。 現在~2021年3月の試験までは「シラバスVer.4.1」から出題され、2021年4月以降の試験では「シラバスVer.5.0」より出題されます。 |
ITパスポート試験では、世の中の技術動向や環境変化を踏まえ、随時シラバスの改訂が行われています。自分の試験日に合ったシラバスで学習を進めましょう。
「ITパスポート試験 シラバス」Ver. 5.0の変更ポイントは | |
情報処理推進機構(以降IPA)より発表されている主な変更は以下のとおりです。 (1)大学・高専の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)において、各学校が教育プログラムを編成するに当たって参考にする「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム」 への対応 (2)デジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みの進展等に関する近年の技術動向や環境変化への対応 (3)その他、用語表記の整理等 |
以下、大きな変更のあった項目をストラテジ、マネジメント、テクノロジ分野ごとに記載していきます。
ストラテジ分野
大分類 1:企業と法務 中分類 1:企業活動
項目1:経営・組織論に「社会におけるIT利活用の動向」が追加。ITの進化が促す社会の変化や、キーワード「テジタルトランスフォーメーション」について問われます。
項目2:従来は「OR・IR」となっていた小分類項目が新しく「業務分析・データの利活用」と改修されが大幅に再編・変更されました。主にデータの可視化に関する知識や、データを分析による業務改善や問題解決についての話題が追加されています。
大分類 1:企業と法務 中分類 2:法務
項目5:セキュリティ関連法規では、「パーソナルデータの保護に関する国際的な動向」が、サイバーセキュリティ、不正アクセス行為、個人情報保護法に次いで新たに追加されています。
大分類 2:経営戦略 中分類 3:経営戦略マネジメント
項目9:経営戦略手法 内より「オフィスツールの利用」が削除され、中分類1:企業活動内の「業務分析・データの利活用」へ移動・統合される形になりました。
項目10:マーケティング項目では、インターネット広告、バナー広告、リスティング広告といったインターネット・WEBでの広告、販売促進活動の考え方と効果的な活用を目的とした「Webマーケティング」が追加されました。
大分類 2:経営戦略 中分類 5:ビジネスインダストリ
項目14:ビジネスシステムに「AIの利活用」が追加。AIを利活用する上での原則や指針、領域や目的など、利活用側にとって必要なAIに関する知識が問われます。
大分類 3:システム戦略 中分類 6:システム戦略
項目21:システム活用促進・評価内より「オフィスツールの利用」が削除され、中分類1:企業活動内の「業務分析・データの利活用」へ移動・統合される形になりました。
代わりに、費用対効果分析、メンテナンスコスト、利用者満足度調査といった「情報システム利用実態の評価・検証」が新しく追加され、今後の試験で出題されるようになります。
マネジメント分野
大分類 6:サービスマネジメント 中分類 12:システム監査
項目31:システム監査の目的において、従来は「被監査部門から独立した立場で,情報システムを幅広い観点か ら調査し,システムが経営に貢献しているかを判断することであること」といった概要的なものから、「 情報システムにまつわるリスク(情報システムリスク)に適切に対処しているかどうかを,独立かつ専門的な立場のシステム監査人が点検・評価・検証することを通じて,組織体の経営活動と業務活動の効果的かつ効率的な遂行,さらにはそれらの変革を支援し,組織体の目標達成に寄与すること,又は利害関係者に対する説明責任を果たすことであること 」とより詳細に明記されている
テクノロジ分野
大分類 7:基礎理論 中分類 13:基礎理論
項目34:応用数学の項目で、データの比較対象を正しく設定して行う,数値計算,数値解析及び数式処理を扱う「数値計算,数値解析,数式処理」と、最適化問題の基本的な考え方を扱う「最適化問題 」が追加されました。
項目35:「述語論理」:述語論理の考え方と,演繹推論と帰納推論の違いと「AI(Artificial Intelligence:人工知能)の技術」:AI の技術の特徴と基本的な考え方が追加され、「AI(Artificial Intelligence:人工知能)の技術」では、「ルールベース」「特徴量」「機械学習」などの用語が追記されています。
大分類 9:技術要素 中分類 21:データベース
項目54:データベース方式内における「業務データの分析」に関する内容は、「中分類1:企業活動」の「2.業務分析・データ利活 用」に移動・統合されています。
項目56:トランザクション処理項目では、新しく「同時実行制御(排他制御) 」と、「障害回復」が追加され、以下のキーワードが設定されています。
同時実行制御(排他制御) :トランザクション,ACID 特性,デッドロックなど
障害回復:チェックポイント,ロールバックなど
こちらで紹介した箇所は大きな変更、追加があった箇所になりますが、その他の項目でも、新しいキーワードが多数追加されています。
2021年4月以降に受験を考えている方は、新しいシラバスVer.5.0に目を通してみてください。
シラバスは以下のサイトより確認できます。
IPA(情報処理推進機構)https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/gaiyou.html (外部サイトに移動します)
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