最近は、さまざまな業界や職種の仕事でITシステムやツールが活用されています。
もはやITを使いこなすための知識は、どんな人にも必須と言えるでしょう。
ITパスポート試験は、ITに関する知識やスキルを証明できる資格です。
試験ではセキュリティやネットワークなどといったITの基礎知識だけでなく、経営戦略やマーケティング、財務や法務など現代のビジネスに必要な幅広い分野の知識が求められます。
ITパスポート試験の難易度は、それほど高くはありません。
難易度について、合格率や合格基準をもとに詳しく解説します。
以下の表は、平成25年度(2013年度)~令和4年度(2022年度)にかけての受講者数・合格者数・合格率を示したものです。
ビジネスのIT化や学校などでのIT教育が進み、ITパスポート試験の認知度も広まったことで、受講者数は年々増加しています。
また、合格率は平均50%前後です。
令和2年度(2020年度)までの合格率は上昇傾向にありましたが、令和3年度(2021年度)以降は下降傾向となっています。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成25年 | 6万7,326 | 3万2,064 | 47.6% |
平成26年 | 7万1,464 | 3万4,215 | 47.9% |
平成27年 | 7万3,185 | 3万4,696 | 47.4% |
平成28年 | 7万7,765 | 3万7,570 | 48.3% |
平成29年 | 8万4,235 | 4万2,432 | 50.4% |
平成30年 | 9万5,187 | 4万9,221 | 51.7% |
令和元年 | 10万3,812 | 5万6,323 | 54.3% |
令和2年 | 13万1,788 | 7万7,512 | 58.8% |
令和3年 | 21万1,145 | 11万1,241 | 52.7% |
令和4年 | 23万1,526 | 11万9,495 | 51.6% |
ITパスポートの合格基準は以下の通りです。
全体で6割、3つの分野でそれぞれ3割以上正解していれば合格となります。
合格基準 | 総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点) 分野別評価点 ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) テクノロジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) ※総合評価点が600点を超えていても、分野別評価点のいずれかが300点未満の場合は、不合格となります。 |
ITパスポート試験の概要は以下の通りです。
試験日程 | 随時実施 |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
試験会場 | 全国47都道府県の試験会場 |
出題分野 | ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度 テクノロジ系(IT技術):45問程度 |
試験時間 | 120分 |
受験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
受験料 | 7,500円(消費税込み) |
合格発表 | 受験した月の翌月15日前後に発表 |
続いて、上記の各項目について、詳しく説明していきます。
ITパスポート試験は、全国47都道府県の試験会場にて、随時実施されています。
実施日程は会場により異なりますが、おおむね毎週土日〜月に2回程度の頻度で実施されています。
時間帯も、会場によっては午前・午後・夕方から選択が可能です。
ただし、会場や実施日によって受験できる人数は定められています。
会場ごとの実施状況は3カ月先まで確認できるので、受験したい時期が決まっている場合は早めに開催状況を確認し、申し込みをしておくとよいでしょう。
ITパスポート試験には、特に必要な受験資格などはありません。
年齢や国籍、学歴などを問わず、誰でも受験ができます。
ITパスポート試験の試験会場は、全国47都道府県に設置されています。
会場数は都道府県によって異なり、複数の会場が設置されている地域もあれば、一カ所のみの地域もあるので、お近くの試験会場を確認してください。
試験科目は、ストラテジ系(経営全般)・マネジメント系(IT管理)・テクノロジ系(IT技術)の3つです。
それぞれ、ストラテジ系が35問程度、マネジメント系が20問程度、テクノロジ系が45問程度で、合計100問が出題されます。
試験時間は、科目ごとの区切りなどはなく、一律で120分となっています。
ITパスポート試験の受験方式は、CBT(Computer Based Testing)方式です。
CBT方式とはコンピュータを用いた受験方式で、コンピュータで表示された問題に対し、マウスやキーボードを使用して解答します。
受験料は、消費税込みで7,500円です。
ITパスポート試験は、受験後すぐに自分自身の得点結果を確認することができます。
なお正式な合格発表は、ITパスポート試験を受験した月の翌月15日前後の正午に合格者の番号がITパスポート試験ホームページにて公表されます。
受験申込は、ITパスポート試験の公式Webサイトから行います。
郵送や電話、FAX等による受付はありません。
申し込みの際は、受験申込ページから利用者メニューへログインし、希望する試験日時、会場を選択して申し込みをします。
支払い方法は、クレジットカード、コンビニ支払い、バウチャーから選択ができます。
バウチャーチケット制度とは、企業や学校などで複数人が受験をする際に、受験料を一括で前払いできる制度です。
購入後はWeb上でチケット番号が発行されるので、個人は受験申し込み時にその番号を入力すれば支払い完了となります。
バウチャーチケット制度を利用すると購入者が受験料を一括で支払えるだけでなく、利用者の申し込み状況や受験後の成績を確認できるといったメリットがあります。
そのため、企業でのIT教育などで広く活用されている制度です。
受験日の3日前までは、試験会場、受験日、試験開始時間の変更が可能です。
受験申し込みページから利用者メニューにログインし、受験関連メニューから「受験申込内容の表示・変更」を選択すれば、申し込み内容を変更をすることができます。
なお、受験日2日前から受験日当日(2日後までに実施する試験に申込んだ場合は申込み時点から)の変更はできません。
ITパスポート試験に合格するには、どれくらいの勉強時間となるのでしょうか。
初心者の場合と、基礎知識がある人の場合に分けて詳しく解説します。
情報処理の知識がほとんどない初心者の場合、ITパスポート試験の合格には180時間程度の勉強時間が必要とされています。
例えば、1日2時間勉強するのであれば、3カ月程度の期間がかかります。
IT系の知識がほとんどない人や、初めてITパスポート試験に挑戦する人の場合は、できる限り余裕を持って勉強を始めるのがおすすめです。
すでに情報処理の基礎知識がある人は、100~150時間程度の勉強時間が必要とされています。
例えば、1日2時間勉強するのであれば、1カ月半~2カ月程度の期間となります。
IT用語などの前提知識があれば、すぐに演習問題などにとりかかることもできるため、勉強時間も短縮できるでしょう。
ただし、ITの知識がある人でも、経営や会計といったストラテジ系やマネジメント系の知識はあまりなじみがないかと思います。
そういった場合は、ストラテジ系やマネジメント系の勉強に時間を割くのがよいでしょう。
ただしこれらの勉強時間はあくまで目安であり、「このくらいの勉強時間が必要なんだな」くらいにとらえておきましょう。
【あわせて読みたい】ITパスポート試験はどれくらいの期間の勉強時間が必要か?
ITパスポート試験に必要な勉強時間は基礎知識の有無によって異なりますが、ITの知識がない初心者でもコツをつかめば短期間でも合格可能です。
下記の4つのコツについて、詳しく解説します。
1つ目は、出題傾向の高い分野・用語を集中して勉強することです。
独学でITパスポート試験の勉強をしている人の中には、市販のテキストで出題範囲のすべてをやみくもに暗記しようとする人もいます。
しかし、その勉強方法ではなかなかうまくいかないでしょう。
まだ理解できていないことを丸暗記するのは大変ですし、時間もかかるため、勉強の効率が悪くなってしまいます。
出題範囲を網羅しようとするよりも、過去問などでよく出題されていたテーマや用語に絞って、集中して学んだほうが、効率的に合格レベルの知識を習得できるはずです。
「スタディング ITパスポート試験講座」は、「試験に出るところ」「大事なところ」に絞って作られたカリキュラムのため、出題傾向の高いところだけを効率的に学べます。
2つ目は、スキマ時間を有効活用することです。
学校や仕事で忙しい方が毎日何時間も机に向かって勉強するのは難しいですが、休憩時間や通学・通勤時間など短いスキマ時間でも進められます。
例えば、選択問題を解いたり解説を確認したりといったことなら、時間や場所を選ばないでしょう。
「スタディング ITパスポート試験講座」なら、いつでもどこでもスマホで動画講義を見たり、問題を解いたりできます。
スキマ時間を有効活用して勉強を進められるので、忙しい人でも着実に知識が身につけられるでしょう。
3つ目は、過去問を繰り返し解くことです。
ITパスポート試験において過去問対策は非常に有効です。どんな問題でも知識を応用できるよう、繰り返し挑戦したり解説を確認したりして、理解を深めておきましょう。
「スタディング ITパスポート試験講座」では、【練習モード】【本番モード】【復習モード】という3つのモードで過去問に挑戦できます。
過去問を解いたあとは「全受講者の平均」と自分の解答率を比較できるため、今の自分のレベル感を把握することも可能です。
4つ目は、インプットとアウトプットを繰り返すことです。
合格を目指して勉強をするなら、知識のインプットは必須です。
ただしその知識が試験本番で発揮できなければ、どれだけインプットをしていても意味がありません。
合格のためには、インプットとアウトプットの繰り返しが必要です。
一つの分野の知識をインプットができたと思ったら、なるべく早めに練習問題などに挑戦してアウトプットをします。
そこで間違えた問題や解けなかった問題があれば、再度動画講義やテキストを確認して復習しましょう。
「スタディング ITパスポート試験講座」では、動画講義と問題集に交互に取り組めるカリキュラムで、効率良くインプットとアウトプットを繰り返すことができます。
【あわせて読みたい】スタディング ITパスポート講座 1カ月学習例
今回のポイントをおさらいしておきましょう。
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