建築士としてやりがいを感じられる場面はさまざまです。
まずは、建築士としてのやりがいを感じる瞬間をご紹介します。
建築士の仕事は、依頼から設計・施工・完成と、長い年月をかけて進みます。
建物の規模によっては、設計から完成まで数年かかるケースも珍しくありません。
自分が時間をかけて心血を注いだ建物が完成した瞬間は、建築士がもっともやりがいを感じるタイミングといえるでしょう。
一から建物をデザインし創り上げる感動は、建築士にしか味わえません。
建築士として活躍していると、近未来的な建物や新しいデザインの建築にチャレンジする機会が巡ってきます。
とくに1級建築士となれば建築できる建物の大きさに制限がないため、その機会は2級建築士や木造建築士と比べて多くなるでしょう。
まだ誰も設計したことのない新しいデザインの建築に挑めるのは、建築士ならではのやりがいといえます。
建築士は、設計を通して人々の笑顔を間近で見られます。
家を設計して家族に引き渡すときや、大きな建物を設計し実際に利用者が訪れたときなど、完成した建物の周りには人々の笑顔であふれています。
自分が設計した建物で人々を笑顔にできたとき、建築士は仕事にやりがいを感じるでしょう。
建築士は建物の設計がメインであり、作られた住宅や建物などは街の一部となります。
つまり、建築士は街づくりに貢献できる職業といえます。
公共施設や大きな建物の設計に携われば、より大きな街づくりに貢献できるでしょう。
このように街づくりに貢献できたときには、やりがいを感じるものです。
それこそ街のシンボルとなるような建物を手がけることができれば、より大きなやりがいを感じられるはずです。
建築士ならではの醍醐味や魅力にはどんなものがあるのでしょうか。
仕事内容や収入面などから考えていきます。
建築士、とくに1級建築士は、設計できる建物の大きさや種類に制限がありません。
つまり、街にあるすべての建築物を、1級建築士は設計できます。
建築士の仕事はただ建物を設計するだけではなく、街づくりも担っています。
そのため、建築士は設計に際して利用者のライフスタイルや周辺施設の状況など、さまざまな事情を勘案します。
人々の生活と密接に関わる職業ともいえるでしょう。
建築士の働き方には2通りあります。
ひとつは企業の社員として働く方法。
もうひとつは、独立して設計事務所を運営する方法です。
業績次第では、会社員以上の収入を得られる可能性もあります。
また、組織に属していると到底できない、独創的な設計や新しい試みにもチャレンジできるかもしれません。
実際に会社勤めをしている建築士の中には、独立を志している方も少なくありません。
独立起業によって多くの収入が得られるのは、建築士の醍醐味のひとつといえます。
建築士が手がけた建物は、完成後、何十年と残り続けます。
自分が魂を込めて設計した建物が人々から愛され、大切に使用され続ける喜びは、建築士のみが味わえるものです。
建築士の仕事にはさまざまな魅力がある一方で、苦労する点も少なくありません。
ここでは建築士の苦労することについて詳しくご紹介します。
建築において設計はすべての基準となる重要な部分です。設計が進まなければ工事に入ることもできません。そのため、厳しく締め切りが設けられているケースがほとんどです。
最終的な期日だけでなく、段階ごとに締め切りがあります。建築士の多くは締め切りに追われながら仕事をすることになります。
場合によってはスケジュールを守って仕事をしていても、完成した図面に顧客が納得せず、やり直しを要求されるケースもあります。
締め切りを守ることができなければ周囲からの信用を失い、最悪の場合仕事ができなくなる可能性もあります。
建築士は自由に建物の設計・デザインをできるわけではありません。
ほとんどの場合、顧客の要望や予算、安全性を考えながら設計する必要があります。
法令で定められた基準も、クリアしなければ建築できません。
さまざまな条件を満たしながら顧客の要望を満たすのは決して簡単なことではありません。
ときには自分の理想とするデザインと予算、または安全性や法令などとの間で板挟みとなって苦しむ可能性もあります。
建築士は高度な技術や最新の知識などが必要とされる仕事です。
それだけに、建築士の資格試験に合格してからも実務をこなしながら勉強し続ける必要があります。
基本的な技術やデザインなどの勉強はもちろんのこと、最新情報を仕入れるなど知識のアップデートも求められます。
建築業界の技術は、常に進化を続けています。また、安全性などに関する法令が変更されることもあります。
そのため、最新技術や法律に関する勉強も続けなければいけません。
この点も建築士を続けていく上での苦労のひとつです。
建築士の仕事内容のひとつが設計です。
一般の住宅はもちろんのこと、スーパーなどの商業施設や高層ビルなど、すべての建物は建築士によって設計されています。
設計というと図面を引く作業ばかりをイメージしてしまうかもしれません。
もちろん、図面を引くのも重要な業務です。
ただし、建物の用途や立地の確認、顧客の要望などさまざまな情報を踏まえて設計を行う必要があります。
そのため、顧客とのコミュニケーションや現地確認といった仕事も欠かせません。
建築士の仕事は多岐に渡るため、毎日同じスケジュールのローテーションではありません。
具体的にイメージしやすいように、ハウスメーカーに勤めている建築士の代表的な1日のスケジュール例をご紹介します。
設計士は1日中図面を引いているイメージを持たれがちですが、実際には顧客との打ち合わせなど、人とコミュニケーションをとる機会も多くあります。
資格の取得や仕事について考える際に、重要なことのひとつが将来性です。
現時点では需要があり、多くの仕事を得られても10年後、20年後にはなくなる可能性があれば不安を感じるでしょう。
ここでは建築士の将来性についてご紹介します。
建築士は時代を問わず必要とされる仕事です。
どれだけ技術が進歩し、生活スタイルが変化したとしても建物がなくなることはありません。建築士は、建物を作る上で欠かせない職業です。
そのため、これから先も必要とされる仕事といえます。
現在、AIの進化や普及によってさまざまな仕事がなくなってしまうと言われています。
しかし、建築士の仕事は顧客とのコミュニケーションなどが欠かせないこともあり、完全なAIによる代替は難しいと考えられます。
建築士の仕事はスキルを高めることによって、キャリアアップを目指せる仕事でもあります。
最初は2級建築士としてキャリアをスタートしても、経験や勉強を重ねて1級建築士となり、より大きな仕事もこなせるようになります。
資格の面だけでなく、経験を積んでさまざまな建物の建築に携わることによって、より大きな規模の建物を取り扱うことができるケースもあります。
このように、努力次第で大きなキャリアアップを目指せる点も建築士の魅力です。
建築士の資格を取得することによって、ハウスメーカーやゼネコン、不動産会社などに就職しやすくなります。
就職する以外には、建築士として独立することもできます。
起業すれば、努力次第でサラリーマンとして働くより高い収入を得ることも可能です。
サラリーマンとして働きながら経験を積み、将来的には独立して起業するという選択肢もあります。
キャリアの積み方、働き方の自由度が高いという点も、建築士の魅力です。
建築士の仕事は苦労する部分もありますが、大きなやりがいを感じることもできます。
それでは、今回ご紹介したポイントをおさらいします。
建築士は、やりがいを感じられる仕事に就きたいと考えている方に最適な資格です。
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