CADオペレーターから1級建築士へのキャリアアップは?

CADオペレーターはパソコンを使って図面作成し、設計士やデザイナーの業務をサポートする仕事。建築業界で働いているなら、1級建築士にキャリアアップできる可能性があります。ただ、1級の資格取得は容易ではありません。そこで今回は、どのような流れでキャリアアップを目指せるか具体例をご紹介します。



建築士の資格を取得するには

建築士の資格は、大きく1級建築士、2級建築士、木造建築士の3種類です。1級に合格するのは非常に難しく、まず2級や木造建築士を目指すのがよいと考えられています。

2級・木造建築士は、法律により設計できる建物の面積・規模や素材・構造を制限された資格です。具体的な仕事内容を見ると2級建築士の場合には一般的な戸建住宅の設計が中心であり、木造建築士は小規模な木造住宅のみを取り扱います。いずれの項目でも制限を受けない1級建築士に比べれば試験の難易度は低く、それだけ合格率は高くなっています。

資格試験を受ける場合、2級・木造建築士ともに大学や専門学校で指定科目の単位を修得するか一定の実務経験を積んでいることが条件です。7年以上の実務経験があれば、建築関係の学校を卒業していなくても問題ありません。ただし建築士法の規定によれば写図のみに従事していた場合などは建築実務と見なされず、建築物の設計、工事監理、指導監督といった経験が必要です。

CADオペレーターの業務経験も建築実務に含まれないため、受験する際には注意しなければいけません。


1級建築士になるには

2級や木造建築士の資格を取得したら、実務経験を重ねながら1級建築士の合格を目指します。

1級建築士には、とくに法律上の制約がありません。あらゆる建造物を設計できるといわれ、主に大規模な公共建物や商業施設を取り扱っています。実際の業務ではほかの資格より幅広い専門知識を求められるため、試験の難易度も上がります。2020(令和2年)年の合格率は、10.6%に過ぎません。例年も1割程度しか突破できない難関であり、しっかり受験勉強しておく必要があります。

試験内容だけでなく、受験資格も厳しくなります。4年制大学や短期大学・専門学校で指定科目を修了した場合、一定期間の実務経験が欠かせません。2級建築士の資格を取得していても、免許を登録した日から4年以上の実務経験を求められます。1級建築士を受験するには、2級・木造建築士と異なり知識と現場経験ともに一定レベルに達していないと資格を認められないのです。

1級建築士への道は決して平坦ではないので、受験勉強と実務を両立させながら計画的に準備を進めるのがよいでしょう。


さらなるキャリアアップ

1級建築士の資格を取得すると、さらなるキャリアアップを望めます。よりハイレベルな建築士を目指せるうえ、独立できる可能性も高まります。

1級建築士の資格を認められた後、5年以上の実務経験を積むと取得可能になるのが設備設計1級建築士や構造設計1級建築士です。これの資格があると、設備設計・構造設計のスペシャリストとして力を発揮できます。実際の業務では高度な専門能力や技術が欠かせないため、資格取得には特定の講習を修了することが必須条件になっています。

1級建築士の資格をもち自分で建物の設計図を描けるようになれば、プロのCADオペレーターとして開業できるかもしれません。建築士の指示にしたがい図面の線を引くだけの作業と異なり、業務の幅が広がるためです。依頼者の要望を聞き、専門知識を生かしながら図面をつくり、建築現場を監督・指揮するところまで各種の仕事を引き受けられます。

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