2級建築士試験の特徴は?難易度と攻略ポイント~学科編~

建築士試験は、学科試験に合格したうえで設計製図試験を受験しなければなりません。そのため、多くの方がまずは第一の関門である学科試験に注力します。今回は、学科試験の特徴や試験科目、勉強するうえでの攻略ポイントをご紹介します。

学科試験の特徴

学科試験の特徴を一言で表すと、「非常に難しい試験」です。実際にここ5年の2級建築士の学科試験と設計製図試験の合格率を下の表で確認しましょう。

年度

学科試験の合格率

学科試験の合格者数

設計製図試験の合格率

設計製図試験の合格者数

平成29年

36.6%

7,197名

53.2%

5,763名

平成30年

37.7%

7,366名

54.9%

5,997名
令和元年 42.0% 8,143名46.3% 5,037名
令和2年 41.4% 7,565名53.1% 5,979名
令和3年 41.9% 8,219名48.6%5,559名

多少の上下はあるものの、合格率は学科試験のほうが低い状態が続いています。
学科試験は2級建築士の場合学科Ⅰ~Ⅳまであり、各科目と総得点の双方で合格基準点以上を取らなければならないため、苦手科目があり、科目の基準点に満たない場合は、総得点がどんなに高得点であっても合格することはできません。
学習範囲も広く、問われる内容も多岐にわたるため、中途半端な学習では合格は難しい試験です。学科試験の先にある設計製図試験の学習もした方がよいのかと迷われる方もいらっしゃるとは思いますが、まずは学科試験の勉強に集中するのが無難です。


学科試験の試験科目

上でも記載したとおり、2級建築士試験の学科試験は学科Ⅰ~Ⅳまでの、全部で4科目の構成となっています。

▶2級建築士試験

2級建築士試験の学科試験科目と点数配分は以下のとおりです。

・学科Ⅰ(建築計画)

・学科Ⅱ(建築法規

・学科Ⅲ(建築構造)

・学科Ⅳ(建築施工)

二級建築士  科 目  満 点 合格基準点
学科Ⅰ(建築計画) 25点13点
学科Ⅱ(建築法規) 25点13点
学科Ⅲ(建築構造) 25点13点
学科Ⅳ(建築施工) 25点13点
総得点数 100点60点


合格基準点は総得点が60点、科目基準点が各科目の過半数以上の得点となっていますが、これはあくまで標準的な基準であり、その年度により合格点に調整が入ることがあります。
回答方法はマークシート方式で四枝択一式で出題されます。多くが、5つの選択肢の中から「誤っている」ものを選択させる形式となっていますが、中には「正しいもの」や「計算問題」で問われることもあります。


学科試験の攻略ポイント

学科試験は、難易度が高いため適切に対策する必要があります。以下では、学科試験の各科目について、攻略ポイントを簡単にご説明します。

▶建築計画

計画分野は、出題範囲が広い点が特徴で、対策するのは容易ではありません。具体的には、「建築史」「建築計画」「建築設備」「環境工学」等から出題されます。

この中の「建築史」「建築計画」「建築設備」の三つの分野は知識を覚える学習が中心になります。特に「建築史」については、実際の建築事例について出題されるものですので、暗記が不得意な方は苦手意識を抱きやすいかもしれません。ただし、過去問から繰り返し出題されることも多いため、無理に範囲を広げようとせず、過去問中心の学習をするとよいでしょう。また、テキストだけで無理に覚えようとせず、インターネットで実際の建物の写真を検索したりして、視覚的に情報を取り込んでみることもおすすめです。余裕のある時期でしたら、建築を身近に感じるため、ご自身の好きな建築物を探してみたり、楽しんで学習を進められれば、苦手意識は取り払えるのではないでしょうか。

「建築計画」は寸法や各種建築物の計画手法について出題されます。普段生活している中で見聞きしたりする情報もあり、取り掛かりやすいかもしれません。細かい数値についても問われますので、スケール感を持って考えるようにしましょう。

「環境工学」は光、熱、空気等についての出題が出題されます。計算問題もしばしば出題されますので、過去問で出題されたものについては押さえておく必要があるでしょう。

「建築設備」は、空調設備、給排水衛生設備、電気設備等から出題されます。私たちが生きていく中で欠かせない設備ですが、深い知識となってくると、あまりよく知らないという方も多いと思います。設備には様々な方式があり、れぞれにメリット、デメリットがありますので、特徴を整理して覚えていってみてください。


▶建築法規

法規では、建築基準法と建築関連のその他の法律を取り扱います。

建築基準法では個々の建築物の用途や規模等によって規定される「単体規定」と、敷地によってそれぞれ規定される「集団規定」いについて学び、その他の法令では、建築士法、高齢者円滑法、耐震改修法、都市計画法、消防法などを学びます。

「単体規定」「集団規定」「その他法令」については、いずれも法令集に規定されている内容に照らし合わせて答える出題ですので、「暗記する」必要はありません。試験会場へ持ち込み可能な法令集がありますので、本試験では、法令集を素早く引いて、「短時間で回答する力」が求められます。

普段から専門に法令に関わっている方でなければ、分厚い法令集から、答えを探しだす作業はかなり時間がかかる作業です。難しいように感じられますが、学習範囲はある程度決まっており、同じ問題も繰り返し出題されているので、繰り返し練習していくことで、スピードアップが図れます。また、法令集を素早く引くためには、繰り返し練習することも大切ですが、試験元より許可される範囲でアンダーラインなどを引き、自分なりに法令集を読みやすくしておく必要があります。法令集は必ず受験年度のものを用意し、法規の学習に入るまでに準備をしておくと良いでしょう。

法規は記憶するというよりも、答えを探し出す試験ですので、合格者は法規で得点を稼ぐともいわれています。


▶建築構造

構造は、「一般構造・材料」や「構造力学」を学んでいきます。難易度が高く、合格者と不合格の差が開きやすいポイントでもあります。

一般構造・材料」は木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの構造方式や架構方式や、地盤、基礎、材料などを学び、覚える学習をする分野です。

「構造力学」は建築物が荷重を受けたときに生じる力や変形などを解析する学問ですが、建築士試験においては、構造物をモデル化して、生じる力や変形などを「計算式」から求める問題が出題されます。つまり、計算問題です。この分野からは、6問程度出題される傾向にありますので、もし、計算が苦手だったとしても、安易に捨てるわけにはいかない分量です。

構造力学は深く学習しようとするといくら時間があってもたりませんが、試験対策においては深入りして、無為に多くの時間を費やしてしまうのは危険です。学習範囲はある程度決まっており、過去問で使用した解法で答えを導き出せる問題が多く出題されます。ですので、まずは過去問を繰り返し解きどのような手順で解答しているのかを知ることから初めて見て下さい。はじめは理解できなくても解説を書き写すところからでかまいません。徐々に解き方が掴めてくるはずです。

一度解き方を覚えてしまえば、計算問題の苦手な方でも、きちんと答えを導き出すことが可能です。


▶建築施工

「施工計画・現場管理」「地業」「建築工事」「改修工事」などについて学習します。いずれも知識を問う出題ですので、各種工法の特徴や手順、数値などを覚える必要があります。

建築業界にお勤めの方だと、様々な工事について現場監理の際に見たものも多くあると思いますが、全ての工事を見たという方は少ないでしょうから、イメージしにくいものもあると思います。最初は細かい部分にこだわりすぎず、大まかな流れを学習することで徐々に理解を深められるはずです。


まとめ

難関資格といわれている2級建築士試験ですが、けっして、一握りの方しか合格できない試験というわけではありません。それぞれの科目について的確な対策をし、短期合格を目指して頑張りましょう。

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