建築士試験の受験資格とは?

建築士試験は、学科試験と設計製図試験から成り立っており、双方に合格することで資格を取得できます。しかし、そもそも試験を受けるためには一定の受験資格が必要な点をご存知でしょうか。今回は、現行の建築士試験の受験資格について、1級建築士と2級建築士に分けてご紹介します。

そもそも、建築士とは?

資格の名称のことを言い、国家資格を取得し、その仕事に就いている人のことを言います。

「建築士」は、個人や企業の依頼を受け、報酬を得て、建築物の「設計」や「工事監理」をすることができます。この建物を建築するための「設計」や「工事監理」は、建築士の独占業務です。

建築士には1級建築士・2級建築士・木造建築士の3種がありますが、その業務範囲は建築物の規模などによって異なります。「2級建築士」は主に、住宅規模の設計や工事監理を行います。大規模なビルや商業施設など、一定規模以上の設計や工事監理は「1級建築士」しか行うことができません。

1級建築士・2級建築士・木造建築士の違いについては以下で解説しておりますので、ご確認下さい。

参考記事:建築士の資格概要



受験資格とは何か?

国家試験の中には、宅建士や中小企業診断士のように誰でも受験することが可能な資格もありますが、建築士の試験は誰でも受験することができる資格ではありません。

試験を受験するためにも一定の条件を満たしている必要があります。その条件のことを受験資格と呼んでいます。この受験資格がないと、建築士試験へ申込をしたとしても、受験することはできないのです。

以下で建築士を受験するために必要な受験資格を確認していきたいと思います。


▶1級築士試験の受験資格

従来の1級建築士の受験資格は、「学歴」と「実務経験」の双方を満たして初めて認められていました。しかし、令和2年の建築士法の改正によって、「実務経験」は、受験時の要件ではなくなり、1級建築士として免許登録する際の要件となりました。

学歴の要件さえ満たしていれば、学校を卒業したばかりでも試験を受験することができるようになったということです。具体的には、大学卒業→受験→実務経験2年→免許登録という流れが可能になりました。また、実務経験年数は試験前後で通算可能なので、大学卒業→実務1年→受験→実務1年→免許登録の流れでも1級建築士になることができます。

建築に関する学歴又は資格等

大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において、国土交通大臣の指定する建築に関する科目を修めて卒業した者

二級建築士

建築整備士

その他国土交通大臣が特に認める者(外国大学を卒業した者等)


「大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者」として受験をするのであれば、国土交通大臣の指定する建築に関する科目の単位を取得して卒業している必要があります。この科目とは「建築設計製図」「建築環境工学」「構造力学」等といった建築に関する学問のことで、体系的に学んでいる必要があります。

※建築に関する学歴については、学校の入学年が「平成21年度以降の者」と「平成20年度以前の者」とでは要件が異なります。
 詳しくは、(公財)建築技術教育普及センターのホームページをご覧ください。


▶2級築士試験の受験資格

2級建築士は、建築に関する学歴又は資格等に応じて、必要となる建築実務の経験年数が定められています。2級建築士も、1級建築士と同様に令和2年の建築士法の改正によって、受験資格に変更があり、学歴要件を満たしている方は実務経験なしで受験することができるケースが増えました。

建築に関する学歴又は資格等

 実務経験年数(試験時) 

大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者

最短0年

建築整備士

0年

その他都道府県知事が特に認める者

所定の年数以上

建築に関する学歴なし

7年以上


「大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者」として受験するのであれば、1級建築士同様、指定された科目の単位を取得して卒業している必要があります。

また、2級建築士の場合は実務経験のみで試験を受験することが可能です。この場合は、試験時に7年以上の実務経験を積んでいる必要があります。

※「学歴要件」は学校の入学年が「平成21年度以降の者」と「平成20年度以前の者」とでは要件が異なります。
 「実務経験要件」は、実務経験の期間ごとに要件が異なります。
 詳しくは、(公財)建築技術教育普及センターのホームページをご覧ください。


建築士試験における実務経験とは?

令和2年度の法改正以前は、1級建築士試験を受験するためには、学歴要件だけでなく、実務経験を積む必要のあるケースが多くありました。しかし、法改正により、受験するために必要だった実務要件は、試験に合格した後、1級建築士として登録するための要件に変更されました。

例えば、下記は4年制の大学を必要科目を取得して卒業し、1級建築士を受験した場合の例です。

2級建築士の場合でも同様のケースが増えましたが、一部学校や取得した単位数によっては、試験時に実務経験が求められる場合もあります。


▶実務経験として認められる業務

実務経験として認められるのは以下のような業務です。(令和 2 年 3 ⽉ 1 ⽇から )

  • 建築物の設計に関する実務
  • 建築物の⼯事監理に関する実務
  • 建築⼯事の指導監督に関する実務
  • 建築⼠事務所の業務として⾏う建築物に関する調査⼜は評価に関する実務
  • ⼯事の施⼯の技術上の管理に関する実務
  • 建築主事⼜は指定確認検査機関の⽴場の実務
  • 消防⻑⼜は消防署⻑が建築基準法第 93 条第1項の規定によって同意を求められた場合に⾏う審査に関する実務
  • 建築⾏政に関する実務
  • 住宅⾏政に関する実務
  • 都市計画⾏政に関する実務
  • 建築教育に関する実務
  • 建築物に係る研究開発に関する実務
  • ⼤学院の課程におけるインターンシップ

この中に当てはまっていても、写図⼯、労務者としての経験や、庶務、会計その他これらに類する事務に関する経験は含まれませんので、ご注意下さい。また、実務経験については、自己申告だけでなく、第三者にそれを証明する書類を記載してもらう必要があります。また、申請内容が実務要件に適合しているかを審査された上で、建築士の免許証明書の交付が行われる流れになっています。

ご自身の業務が実務経験に当てはまるかどうかについては、試験元や登録業務を行っている団体のHPをご確認下さい。


まとめ

現行の建築士試験の受験資格についてご紹介しました。

令和2年の建築士法の改正により、受験資格が変更され、より若年層の受験が可能となったことがお分かりいただけたかと思います。

学生の方は在学中や卒業後すぐの受験が可能になるケースもあります。現時点で登録に必要な実務経験を満たせない方は、早期に合格を勝ち取ることで、免許取得前でも、就職、転職を有利にしたり、昇進や昇給につなげる等、ご自身のチャンスを広げていただけるのではないでしょうか。

建築士を目指される方は、より早い対策をおすすめいたします。


参考 公益財団法人建築技術教育普及センター
参考 公益財団法人 日本建築士会連合会

※ご自身の受験資格や免許登録要件については必ず、(公財)建築技術教育普及センターのホームページをご確認下さい。

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