建築士とは?
「建築士」は、個人や企業の依頼を受け、報酬を得て、建築物の「設計」や「工事監理」をすることができます。この建物を建築するための「設計」や「工事監理」は、建築士の独占業務です。
2級建築士の資格試験を受けるには?
建築に関する学歴又は資格等 |
実務経験年数(試験時) |
大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者 |
最短0年 |
建築設備士 |
0年 |
その他都道府県知事が特に認める者(外国大学を卒業した者等) |
所定の年数以上 |
建築に関する学歴なし |
7年以上 |
「大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者」として受験をするのであれば、国土交通大臣の指定する建築に関する科目の単位を取得して卒業している必要があります。この科目とは「建築設計製図」「建築環境工学」「構造力学」等といった建築に関する学問のことで、体系的に学んでいる必要があります。
建築関係の学校を卒業していなければ、建築士を目指すことができないのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、2級建築士の場合は、実務経験を7年経ることで、受験資格を得ることができます。
また、元々は建築とは無縁の分野で働かれている社会人の方でも、資格取得に挑戦し、夢を叶えているケースはあります。例えば、あらためて学校に通うことで学歴を満たすことです。仕事を続けながら勉強を両立したい場合、通信制や夜間学校が適しています。
2級建築士試験とは?
100点満点の試験で、毎年60点前後が合格基準点となっています。科目ごとにも足切り点が設定されていますので、苦手科目の内容に学習を進めなければなりません。合格できるのは、毎年40%前後です。
・製図試験
その年により、木造またはRC造の建物どちらかが出題されます。建物の用途は住宅や店舗や施設の併用した住宅が多いです。
実務経験とは?
2級建築士試験における実務経験とは、建築に関する実務についていた経験をいいます。
2級建築士の資格試験を受けるためには、実務経験が必要だと聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。卒業した学校や取得した単位数によっては学歴要件だけで試験を受けることがでない場合があり、その場合は合わせて実務経験が必要です。しかし、2020年以降の試験では、建築士法の改正により試験制度が変わり、実務経験なしで2級建築士試験を受けられるケースが増えました。
ただし、受験時に実務経験は必要なくなった場合でも、試験合格後に建築士として免許を登録するための要件として実務経験が必要となる場合がありますのでご注意下さい。また、建築に関する学歴がない場合は、試験時に実務経験が7年必要となります。
2022年現在の卒業した学校の種類と単位数い対する受験と免許登録に必要な実務経験年数を以下にまとめました。
・大学、短期大学、高等専門学校、職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校
指定科目の単位数 | 40単位 | 30単位 | 20単位 |
受験資格(実務経験年数) | 卒業後0年 | 卒業後0年 | 卒業後0年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 卒業後0年 | 卒業後1年 | 卒業後2年 |
・高等学校
指定科目の単位数 | 20単位 | 15単位 |
受験資格(実務経験年数) | 卒業後0年 | 卒業後1年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 卒業後2年 | 卒業後3年 |
・専修学校(高等学校卒業が入学資格)、各種学校(高等学校卒業が入学資格)
指定科目の単位数 | 40単位 | 30単位 | 20単位 |
受験資格(実務経験年数) | 卒業後0年 | 卒業後0年 | 卒業後0年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 卒業後0年 | 卒業後1年 | 卒業後2年 |
・専修学校(中学校卒業又は義務教育学校卒業が入学資格)、各種学校(中学校卒業又は義務教育学校卒業が入学資格)
指定科目の単位数 | 15単位 | 10単位 |
受験資格(実務経験年数) | 卒業後1年 | 卒業後2年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 卒業後3年 | 卒業後4年 |
・職業訓練校(高等学校を卒業した後に入校した場合)
指定科目の単位数 | 30単位 | 20単位 |
受験資格(実務経験年数) | 修了後0年 | 修了後0年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 修了後1年 | 修了後2年 |
・職業訓練校(中学校又は義務教育学校を卒業した後に入校した場合)
指定科目の単位数 | 20単位 | 15単位 | 10単位 |
受験資格(実務経験年数) | 修了後0年 | 修了後1年 | 修了後2年 |
免許登録資格(実務経験年数) | 修了後2年 | 修了後3年 | 修了後4年 |
実務経験について詳しくは、試験元である「公益財団法人建築技術教育普及センター」のHPをご確認下さい。
まとめ
2級建築士試験を受験するためには「学歴要件」もしくは「実務経験」が必要なことや、どのような試験が行われる絵かがお分かりいただけたでしょうか。
将来的に1級建築士を目指している場合でも、2級を取得することで早期に有資格者となることが可能ですし、1級の受験勉強の足掛かりとすることも可能です。建設業界では、取得することでメリットも多い資格ですので、是非、2級建築士を目指して頂ければと思います。