これから銀行や証券会社などの金融業界で働く予定がある方は、証券外務員資格が必須となります。また、入社が決まっていなくても証券外務員資格を持っていれば転職活動が有利に進むこともあります。いずれの場合も「タイミング」が重要なので、必要となる時期を見越して勉強をし、試験を受け、合格する必要があります。合格への道筋をたてる為には、証券外務員資格試験の合格に必要とされるおおよその勉強時間と、確保可能な勉強時間を把握することが大切です。その2点は分かれば、いつから勉強を始めて、日々の勉強時間が判明します。これにより必要となる時期から逆算をした合格への道筋をたてられます。
一般的に、証券外務員二種は50~80時間程、証券外務員一種は80~100時間程と言われています。ただし、これはあくまでも一般論で、その人の知識や経験によって必要とされる勉強時間には個人差があるのが実情です。例えば、学生時代に金融や経済について学んでいた方や、金融の基本的知識をお持ちのFP資格取得者などは上記の想定時間よりも短い時間で合格することも可能と考えられます。また、もともと勉強が得意不得意といった個人差もありますので、知識量とあわせて、自分にとって必要となる勉強時間の目安を掴みましょう。
まず初めに、成果をあげる勉強方法として毎日コツコツ進めるということが挙げられます。「週末にまとめて勉強する」「試験日の1週間前に詰め込む」などの学習方法はおすすめできません。1日に10分でも20分でも良いので、習慣的に勉強をするのが理想です。ここでのポイントは、勉強=机に座ってやらなければいけない、という考えを捨てることです。毎日の生活の中で、ちょっとしたスキマ時間を活かすことが大切です。例えば行き帰りの電車の中や、お昼休憩、夜寝る前のベッドの中など、探せば他にもあるはずです。もちろんそれらの時間は、もともと別のことに活用していた時間だと思いますが、仕事や学校が終わって帰宅してから机に向かうことを考えれば、まだ時間を作りやすいのではないでしょうか。初めのうちは少しずつでも大丈夫なので、どれくらいの時間を捻出できるか考えてみましょう。
これにより、自分にとって必要な勉強時間を、1日あたりで捻出できる勉強時間で割ってあげれば、おおよその学習期間が見えてきます。例えば、朝の出勤時に電車の中で30分、帰宅時は疲れてしまうので勉強しない、夜寝る前にベッドの中で30分、合わせて1時間くらい勉強できるなら、二種で約2~3ヵ月、一種で約3~4ヵ月が学習期間の目安になってきます。もちろん1日あたりの勉強時間をさらに確保できる方や、知識をお持ちの方であればより短期間での合格も不可能ではないと思われます。試験日から逆算すれば、いつから勉強を始めると良いのか、見えてきますね。
証券外務員資格試験合格への第一歩は、受験日を決めることです。特に外務員試験は、自分で試験日を決められるので、まずはそこから始めましょう。
参考記事:証券外務員資格 試験日程(一種・二種)
その上で、次の3つのポイントを押さえて計画を立てるのが効果的です。
試験日というタイムリミットが決まっているので、勉強計画を立てやすくなります。例えば試験日の、3週前までに一通りの学習をすべて完了させる、2週前までに問題演習の復習を完了させる、1週前までに模擬試験を解いてみる、残りの期間は最終確認として何度か間違えた問題の反復演習や苦手項目の確認を行うとする、といったようなイメージです。こうすれば、無作為に勉強を始めるよりも、やり残して焦ってしまうようなことはありません。また、学習を始めるタイミングもよりつかめると思います。
1日単位で計画を立てると、急な用事が発生したときに対処できません。また、毎日同じ時間、勉強できるとも限りません。週単位で計画を立てて、少し融通が効くスケジュールを立てます。こうすることで予定外のことが発生しても慌てることがなくなります。
毎日コンスタントに勉強できる事もあるかもしれませんが、実際はできない事も多いと思います。あるいは、時間は確保してもその時間で思ったほど進めなかったということもあります。そんなときのために、あらかじめ1週間のうち1日は予備日を設けておきましょう。そうすれば、学習が順調に進まない場合、予備日にその分を吸収することができます。反対に学習が順調に進んだ場合には、予備日にプラスアルファで学習を行い、得点力を上げて、合格率のアップを狙いましょう。
いかがでしたか?証券外務員資格に合格するために必要な勉強時間を知ることで、合格への道筋は見えてきましたでしょうか?また、計画はたてられましたでしょうか?少しでも参考になる所があれば、これからの学習計画に取り入れてみてくださいね。