証券外務員試験合格を目指すなかで、試験の難易度や合格率に関する情報は気になるところ。今回は、外務員試験の難易度と合格率に加え、必要な勉強時間や試験対策についてもお伝えします。
証券外務員試験の難易度を測る目安となるのが、合格率です。「難易度=合格率」というわけではありませんが、合格のしやすさを見るうえでのバロメーターになります。
証券外務員二種の場合、年平均で6~7割前後の方が合格されています。受験者のうち、半分以上の方が合格を勝ち取っているという実態です。もともと、金融機関に勤務して商品知識や法的知識をある程度身に付けている方の受験も多いため、比較的合格率は高めで推移しています。
証券外務員一種の合格率は、平均で6割前後です。証券外務員一種試験はもともと、二種保有者にしか受験は認められていませんでした。その条件下で試験が行われた2007年の合格率は、52.1%。無条件で受験ができるようになった後の2014年度の合格率は、44.0%です。合格率が下がっている背景には、初学の受験者が増加していることが考えられます。近年合格率は上昇しています。
日本証券業協会が公表している「令和元年度事業報告書」によると、令和元年における協会所属役職員の証券外務員試験(一種・二種・特別会員一種・二種すべて含む)受験者は、72,158名で、うち合格者は32,409名でした。
出題形式は、○×方式および五肢選択方式で、計算問題も含まれます。7割得点すれば合格できるとは言え、計算問題に対する対策がおろそかになれば、合格は厳しくなるでしょう。
また、証券外務員一種試験では、デリバティブ取引も出題対象となります。これらの商品はリスクが高く、販売を担当する外務員は特に金融に関する高度な知識が求められるだけに、試験問題のレベルも高くなる傾向です。
ここまで証券外務員の難易度や合格率について説明しましたが、肝心の対策についてはいかがでしょうか?
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証券外務員試験の受験者には、金融機関に勤務する役職員に加え、他業種で働く一般人も含まれます。金融に関する知識の有無で、試験合格のために必要な勉強時間は異なるでしょう。金融業界の仕組みやルールに関する知識がなく、株式投資の経験もない方だと、それなりにしっかりと勉強時間を確保したうえでの学習が望まれます。最低でも2カ月は学習する時間を設けましょう。
二種の資格を取り、さらに一種を狙う場合は、あまり間をおかずにすぐの受験をおすすめします。一種・二種試験は重複する部分が多く、二種試験の学習で得た知識の大部分を活用できるからです。間をおき、来年にまた受験勉強をはじめるよりは、勉強時間の大幅短縮が期待できます。
一種ではデリバティブや信用取引に関する内容が追加されるため、これらの科目を重点的に取り組むと良いでしょう。インプットだけでなく、計算問題や過去問対策などもしっかりこなすようにしてください。
すぐの受験と言っても、焦りは禁物。万全を期して1カ月くらいの勉強期間を設けて一種試験に挑んでください。
参考:日本証券業協会