令和元年度技術士第二次試験の筆記試験から、どのような改正がありましたか? | |
午前中に行われる必須科目が択一試験ではなく、記述式論文試験に変更となりました。 |
二次試験-筆記試験の変更点-
改正前<~平成30年度(2018年度)> | 改正後<令和元年度(2019年度)~> | ||||||
必須科目 | 必須科目 | ||||||
問題の種類 | 試験方法 | 試験時間 | 配点 | 問題の種類 | 試験方法 | 試験時間 | 配点 |
「技術部門」全般に わたる専門知識 |
択一式 20問出題 15問解答 |
1時間30分 | 30点 | 「技術部門」全般に わたる専門知識、応用能力、 問題解決能力及び課題遂行能力 |
記述式1問 600字詰用紙 3枚以内 出題数は2問程度 |
2時間 | 40点 |
選択科目 | 選択科目 | ||||||
問題の種類 | 試験方法 | 試験時間 | 配点 | 問題の種類 | 試験方法 | 試験時間 | 配点 |
「選択科目」に関する 専門知識及び応用能力 |
記述式3問 600字詰 用紙4枚以内 |
2時間 | 40点 | 変更なし | 記述式2問 600字詰 用紙3枚以内 出題数は回答数の2倍程度 |
3時間30分 | 30点 |
「選択科目」に関する 課題解決能力 |
記述式1問 600字詰 用紙3枚以内 |
2時間 | 40点 | 「選択科目」に関する 問題解決能力及び課題遂行能力 |
変更なし | 30点 |
※総合技術監理部門の筆記試験及び口頭試験に変更はありません。
必須科目の択一試験が廃止
令和元年度(2019年度)の試験から、二次試験の必須科目の択一試験が廃止され、記述式の試験(論文試験)に変更されました。論文試験に変わることで、求められる能力、試験時間、配点も変更となりました。
ちなみに、平成19年~平成24年度までの試験は、択一試験ではなく記述式試験でしたので、過去の試験制度に戻るといったイメージです。
(1)求められる能力
改正前<~平成30年度(2018年度)> | 改正後<令和元年度(2019年度)~> | |
必須科目 | 「技術部門」全般にわたる専門知識 | 「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力 |
選択科目 | 「選択科目」に関する課題解決能力 | 「選択科目」に関する問題解決能力及び課題遂行能力 |
・平成30年度試験までの「必須科目」で、求められる能力は「「技術部門」全般にわたる専門知識」のみでしたが、令和元年度からは、応用能力、問題解決能力、課題遂行能力が求められています。特に、問題解決能力と課題遂行能力は「選択科目」でも追加されました。
(2)試験時間・試験方法
改正前<~平成30年度(2018年度)> | 改正後<令和元年度(2019年度)~> | |
試験時間 | 必須科目:1時間半 選択科目:専門知識及び応用能力 2時間 課題解決能力 2時間 |
必須科目:2時間 選択科目:専門知識及び応用能力 問題解決能力及び課題遂行能力 計3時間30分 |
試験方法 | 必須科目:択一式 20問出題 15問解答 選択科目:記述式600字詰 用紙4枚以内 記述式600字詰 用紙3枚以内 |
必須科目・選択科目共通:記述式600字詰 用紙3枚以内 |
・試験時間に関しては、「必須科目」が択一式の1時間30分から記述式の2時間、「選択科目」では、今まで「専門知識」「応用能力」で2時間、「課題解決能力」で2時間でしたが、改正後は全ての論文を合わせて3時間30分となりました。さらに、試験方法もすべて記述式となったため、それぞれ600字詰用紙3枚以内、つまり計9枚分もの解答用紙を書き上げることになります。かなりタフな試験になることが想定されますので、本番試験でのペース配分も含めた、早めの論文対策を心がけましょう。
(3)配点
改正前<~平成30年度(2018年度)> | 改正後<令和元年度(2019年度)~> | |
配点 | 必須科目:30点 選択科目:専門知識及び応用能力 40点 課題解決能力 40点 |
必須科目:40点 選択科目:専門知識及び応用能力 30点 問題解決能力及び課題遂行能力 30点 |
・配点についても、令和元年度から変更となっています。「必須科目」が30点から40点に点数が上がっているのに対し、「選択科目」は、それぞれ40点から30点へ点数が下がっています。「必須科目」の配点が例年と比べ大きくなっていますので、充分に必須論文対策を行っていきましょう。