技術士二次試験合格のためには、どこをどのように勉強すれば合格できますか。 | |
専門科目合格に必要な専門知識が40%、 答案に書き込む文章表現力が30%、 専門的なエンジニアとしての視点・見識が30%あれば、合格することができます。 |
専門科目合格に必要な専門知識は40%
専門知識は、業務経験によって培われた専門知識と学校で学んだ知識、さらに自ら学習し本で学んだ知識を含みます。この中で、業務経験から学んだ経験と知識は他の人には分りません。確かに、経験を積んで得た専門知識は重要ですが、あくまで40%です。これだけで合格できるのなら、仕事熱心なエンジニアは皆合格するはずです。下記の2つの要素が不足していると技術士に合格することは難しいです。
答案に書き込む文章表現力が30%。
文章表現力は、論理的思考力または、国語力と言い換えることができます。現代社会のエンジニアは、自分の考え、アイデア、提案を口頭だけで伝えることはできません。
必ず、文章で表現しなければならないのです。メール、企画書、報告書、論文等です。特に、高度な技術に関することではなおさら文章で表現しなければなりません。なぜなら、技術士は、科学技術に関する高度な研究、計画、設計、分析、評価、試験、またはそれらの指導を行う人だからです。
人によっては、「技術士試験の半分は国語の試験だ」と言う方もいますが、容易に伝わる文章を作成する力は技術士にとって必要な要素です。また、この能力は、繰返し練習することで誰でも身につけられます。
技術士試験では決して、芸術的な文章を求められているのではありません。伝わる文章、理解される文書が求められているのです。
専門的なエンジニアとしての視点・見識が30%
エンジニアとしての視点・見識は、自分が何の専門家であるかを意識しているかどうかです。
例えば、森林部門には「カリウム」というキーワードがあります。カリウムは物理や化学で習う物質名、元素名です。この言葉を300文字で解説しようとして、物理や化学の参考書を持ってくるのは「森林部門」のエンジニアとしては失格になります。
森林という空間・地域の中でカリウムはどのような意味を持つのか、それは物理や化学を勉強しただけでは分らない森林部門の技術士が持つカリウムに関する見識があるはずです。
試験時に問題文中にそのような言葉を見つけたとき、そのキーワードの持つ意味をどれだけ自分の専門領域から考えることができるか、そこがしっかりしていると答案に深みが出て、広く浅く書くジャーナリストの文章と分けられるのです。