ファイナンシャル・プランナー(FP)は、どんな仕事をするのか? | |
企業内の専門職から独立FPまで幅広く活躍できます。ダブルライセンスで差別化も可能です。 |
FPという言葉は最近耳にすることが増えましたが、具体的にどのような仕事をするのかとなると、一般的にあまりよく理解されていないかもしれません。
それは、FPの仕事が多岐にわたっていて、一言でいうのが難しいからかもしれません。
例えば、ある特定の専門的な仕事をしているFPもいれば、個人の総合アドバイザーをしているFPもいます。
そこで、ここでは具体的な仕事の例でFPの仕事を見てみましょう。
企業内の専門職 企業系FP
企業内FPが多い業界はやはり、保険、証券、その他金融、不動産販売などです。これらの企業は、顧客サービスおよび営業のためにFP資格の保有を求めるケースが多いです。
これらの企業で働くFPは、保険商品の提案・販売、金融商品の提案、ローンの相談、資産運用の相談など、特に顧客と直接話をする仕事を担当していることが多いです。
このような場合、保険会社なら保険を専門に扱うことになりますが、保険だけに焦点を当てて売り込むとかえって敬遠されるため、顧客のニーズを汲んで、その人に合った商品を提案するということがFPに求められます。最近では、不動産販売・仲介会社の窓口でもFP保有者が増えてきました。
このように、お金にまつわる業界では、FP資格が広がってきています。
FPのスペシャリスト 独立系FP
FPの仕事として最も定番の仕事です。
この場合、個人クライアントを確保していたり、あるいは相談会で相談を受けたりしますが、総合アドバイスが必要なので、幅広い知識と経験がいきてきます。
一方、独立系FPでも専門分野を絞って活躍されている方が多くいます。
例えば、住宅ローン相談専門とか、リバースモーゲージ専門などです。このように専門分野を明確にすることで、特定の分野でFPとして差別化しています。また、住宅ローンの場合は、金融機関などと提携したりして、顧客からの相談料だけでなく、紹介料などの収入を得る場合があります。
平成23年の日本FP協会が行った独立系FPへのアンケート(『ファイナンシャル・プランナー業務調査』)では、FP業務の収入源は「相談料:55.4%」「手数料収入32.9%」「その他の収入11.7%」となっています。その他の収入には執筆業務などが含まれます。
ダブルライセンスで差別化
FP資格には独占業務がありません。したがって、「FP資格だけでは仕事にならない」などとよく言われますが、これは賛否両論です。
上記でご紹介したようにFP資格だけで仕事として成り立っている人は多くいます。一方で資格は取得したけれど仕事が見つからない人がいるのも現実です。
この問題は、FP資格に限らずどんな資格でも同じではないでしょうか?
そこで、FP資格の活かし方の一つの方法として、ダブルライセンスで仕事の幅を広げるという方法があります。
例えば、宅建士とFPを組み合わせて、「顧客が希望する生活像から不動産、ローン、返済計画などをトータルに提案・アドバイスするサービス」を展開して差別化するなどがあります。
FP資格はお金にまつわる幅広いテーマをカバーしているので、守備範囲が広いFP資格と、専門分野が明確な資格を合わせることで、個々の資格では手が届かないニーズを開拓できる可能性が広がります。