【2025年】CFP®資格の試験日|受験資格や難易度、取得後の活用法も

CFP®は、FP専門家としての高度な知識と信頼性を証明できる資格です。

2025年度のCFP®資格審査試験は、6月8日・15日と11月9日・16日に実施されます。


この記事では、2025年度の試験日を紹介するとともに、資格認定までのステップや受験資格、難易度、資格の活用方法についても解説します。

【2025年度】CFP®資格審査試験の試験日と当日スケジュール

日本FP協会の公式サイトで公開されているCFP®資格審査試験の情報をもとに、試験日と当日スケジュールをお伝えします。

試験日は6月と11月の年2回

2025年度のCFP®資格審査試験は、6月と11月の計2回実施される予定です。

各回ともに、第1日目と第2日目の2日間にわたって行われます。

試験日と出願期間については、以下のとおりです。

第1回第2回

試験日
第1日目6月8日(日)11月9日(日)
第2日目6月15日(日)11月16日(日)


出願期間
【インターネットの場合】4月3日(木)~5月1日(木)【インターネットの場合】9月2日(火)~10月1日(水)
【願書(書面)の場合】4月3日(木)~4月16日(水)【願書(書面)の場合】9月2日(火)~9月16日(火)

参考:日本FP協会「CFP®資格審査試験」

出願は、おおむね試験日の2カ月前から開始されます。

インターネットと願書(書面)で出願期間に違いがあることに留意しておきましょう。

試験当日のスケジュール

試験当日のスケジュールは以下のとおりです。

試験時間試験課目
第1日目9:30~11:30金融資産運用設計
12:30~14:30不動産運用設計
15:30~17:30ライフプランニング・リタイアメントプランニング
第2日目9:30~11:30リスクと保険
12:30~14:30タックスプランニング
15:30~17:30相続・事業承継設計

参考:日本FP協会「CFP®資格審査試験」

CFP®資格とは?

CFP®資格とは、金融の知識と実務において、国際水準に達していることを証明できる資格です。

国内でのFP活動に活用できるのはもちろん、グローバル展開を望むFPもぜひ取得しておきたい資格と言えるでしょう。

2025年2月現在、北米・アジア・ヨーロッパ・オセアニアを中心に、世界25カ国・地域で導入されており、世界が認めるプロフェッショナルFPとなっています。
原則として、一国一組織により資格認定が行われており、日本は日本FP協会が認定しています(※日本FP協会ホームページより)。

CFP®資格審査試験の受験資格2つ

CFP®に認定されるには、CFP®資格審査試験への合格が必須です。

しかし、この試験は誰でも受験できるわけではありません。

CFP®資格審査試験の受験資格を得るための条件には、以下2つのパターンがあります。

  • AFP認定者であること
  • 所定の大学院で単位を取得していること

各受験資格のくわしい内容について解説します。

AFP認定者であること

CFP®資格審査試験の受験資格を得るには、AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー)認定者であることが条件のひとつです。

AFPとは日本FP協会が認定する民間資格です。

FPとしてのじゅうぶんな基礎知識、相談者に対して適切なアドバイスができる技能を有する人に与えられます。

AFP資格認定を受けるには、AFP認定研修の修了と2級FP技能検定の合格が必要です。
また、所定の大学院で「所定の課程」および「提案書課題の作成」講座の両方を修了した場合も、AFP資格認定を受ける権利を得ることができます。

AFP認定の継続には、2年ごとの資格更新が義務付けられています。

AFPに関しては以下の記事でも解説していますので、FP関連の資格についてくわしく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

所定の大学院で単位を取得していること

CFP®認定教育プログラムを実施する大学院で「所定の課程」を修了すると、AFP資格認定を取得することなく、CFP®資格審査試験に直接挑戦できます。

2025年4月現在、CFP®認定教育プログラムを実施している大学院は8校です。
必要な要件や手続きの詳細については、日本FP協会の公式サイトから確認してください。

参考:日本FP協会「CFP®認定教育プログラムにおける資格認定までのプロセス」

CFP®資格認定に必要な4項目

CFP®資格認定者となるには、受験資格を満たしたうえで次の4つのステップを踏む必要があります。

  1. CFP®資格審査試験に合格する
  2. エントリー研修を修了する
  3. 通算3年以上の実務経験を積む
  4. 登録申請を行う

1つずつ解説します。

1.CFP®資格審査試験に合格する

まず「金融資産運用設計」「不動産運用設計」「リスクと保険」など、全6課目すべての試験に合格しなければなりません。

1度合格した課目は次回以降も有効です。

2.エントリー研修を修了する

CFP®資格審査試験全6課目合格後、エントリー研修の受講・修了が必須です。

研修の受講方法は、通信研修(eラーニング形式)です。
年2回、CFP®資格審査試験の合格発表後にそれぞれ約2週間の期間で実施されます。

内容は、CFP®認定者に求められる倫理・コンプライアンスや、相談実務の基礎となるFP実務の6ステップなどです。

3.通算3年以上の実務経験を積む

原則として、CFP®資格審査試験全6課目に合格する前の10年〜CFP®資格認定日までに、必要な実務を通算で3年以上経験することも条件となります。

4.登録申請を行う

上記3つのステップを経て、必要書類を提出し、約定書に署名します。

書類に不備がなければ、晴れてCFP®資格の認定が受けられます。

AFP認定者には、登録申請の期限は設けられていません。

いっぽう、AFP認定を経ずにCFP®資格審査試験に合格した場合は、全6課目の合格日から5年以内に登録申請を行う必要があります。
登録申請の期限は、どの認定プロセスを経たかによって異なるため、注意しましょう。

CFP®資格の難易度

CFP®資格を取得するには、先述した4つの条件を満たさなければなりません。

とくに資格審査試験で合格を勝ち取ることが重要です。

2024年度、第2回CFP®資格審査試験の各課目の合格率は次のとおりです。

課目合格率
金融資産運用設計31.9%
不動産運用設計35.5%
ライフプランニング・リタイアメントプランニング34.6%
リスクと保険35.0%
タックスプランニング36.5%
相続・事業承継設計37.3%

合格率だけを見ると30〜40%であるため、一見簡単に思えるかもしれません。
しかし、受験できるのがAFP認定者に限られていることを考えると、AFP認定者でも4割弱しか合格できない難関資格と言えます。

CFP®試験では、全6課目すべてに合格することが必要です。

1度の試験ですべてに合格する必要はありませんが、それなりに長期戦になることが予想されます。

ちなみに、2024年度第2回CFP®資格審査試験における6課目一括合格者の割合は8.0%と、狭き門になっています。

参考:日本FP協会「2024年度第2回CFP®資格審査試験結果」

CFP®とFP1級、どっちが難しい?

CFP®とFP1級は受験条件が異なるため、一概に難易度の比較はできませんが、CFP®はFP1級と同等のレベルを有していると言われています。

2025年1月および2月に、金融財政事情研究会(以下、きんざい)が実施したFP1級学科・実技試験の合格率は以下のとおりです。

学科試験16.8%
実技試験83.3%

【参考】
一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果:2025年1月試験」
一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果:2025年2月1級実技試験」

きんざいのFP1級の試験は学科試験と実技試験とに分かれており、学科試験の合格者だけが実技試験を受験できる仕組みです。

学科試験の合格率が低いことから、FP1級は実技試験に至るまでが難関であると言えます。

また、日本FP協会が2024年9月に実施したFP1級実技試験の合格率は82.4%でした。

なお、日本FP協会のFP1級試験は実技試験のみです。

合格率が高いため簡単そうに思えるかもしれません。

しかし、きんざいのFP1級の学科試験合格やCFP®資格審査試験の全6課目合格者などにしか受験資格がなく、受験資格を得ること自体が難しくなっています。

CFP®とFP1級、どちらの試験も難易度は高く、一朝一夕で取得できる資格ではないことがわかります。

世界で23万人以上いるCFP®認定者

2024年12月末時点におけるCFP®認定者の数は、世界中で23万人を超えます。

もっとも多くのCFP®認定者を輩出しているのは、金融の本場・米国で、10万人以上にのぼります。

その次に多いのが中国、続いて日本です。

現在、日本のCFP®認定者は2万6,981人です。

CFP®認定者は年々増加傾向にあり、国際水準にのっとったうえで金融の知識を身に付けることは、世界的に見ても大きな流れと言えるでしょう。

CFP®資格を持つことで、金融コンサルタントとしての意識も高まり、海外企業と協働する機会も増えると考えられます。

金融マーケットの規模で言えば米国のほうがはるかに大きいため、活躍できる場は海外にまで広がります。

CFP®資格取得後の活用方法は?

FPは、税理士や公認会計士、宅地建物取引士などと異なり、独占業務をもたない資格です。

FPとしての能力を示すためには、CFP®の資格取得が重要となります。

さまざまな実務経験を経てCFP®資格を取得することで、企業の評価や社会的信用性も高くなることが期待されます。

活躍できるフィールドも広がっていくでしょう。

国内での活動だけでなく、グローバル企業や海外と取引のある法人、投資家からの信頼も高くなり、FP活動を後押ししてくれます。

金融コンサルタントとして、スキル・知識・国際感覚・自信など、多くの面で向上が図れるCFP®資格にチャレンジする価値は十分あると言えるでしょう。

CFP®を目指すならFP3級・2級からチャレンジしよう!

今回はCFP®資格認定試験について、2025年度の試験日や資格の内容を解説しました。

以下おさらいです。

  • 2025年度のCFP®資格審査試験日は、6月8日・15日と11月9日・16日
  • CFP®は、金融の知識と実務において国際水準に達していることを証明できる資格
  • CFP®資格審査試験の受験資格は、AFP認定者または所定大学院での単位取得者
  • 資格認定には、CFP®資格審査試験の全6課目に合格することが必須
  • CFP®資格審査試験6課目の各合格率は30~40%程度だが、すべて合格するには長期戦が予想される
  • CFP®の難易度はFP1級と同等レベル
  • CFP®認定者は世界に23万人以上いる

CFP®は、FPとして活躍できるフィールドを広げられる資格です。

グローバルなFPを目指す第一歩として、まずはFP3級・2級にチャレンジしてみましょう。