試験本番の注意点
FP3級の合格率は、実技試験の科目にもよりますが、7割近くです。ただ、FP3級の合格率が高いからといって、本試験を甘くみてはいけません。基本的なルールや注意事項を守らなければ受験自体が無効になることもあるので、持ち物や遅刻などには充分気を付けてください。
持ち物
試験当日には次の持ち物が必要となります。
- 受検票:日本FP協会が発行する受検票が当日必要となります。
- 本人確認書類:顔写真付きの証明書類が必要です。(運転免許証、パスポート、個人番号カードなど)
※試験要綱にある指定のもの以外は認められませんので必ず事前に確認してください。 - 筆記用具:HBの鉛筆またはシャープペンシルと消しゴムを持参
- 計算機:使用できるものとできないものがあります(プログラム機能などがある計算機は不可)。会場では貸し出しを行っていないため、絶対に忘れないでください。
遅刻に注意
会場への到着は余裕をもって、試験開始20~30分くらい前には着席できている状態が理想です。仮に遅刻したとしても、試験開始後30分までは入室が認められます。しかし、試験終了の時間が延長されることはありませんので注意してください。
なお、交通機関のダイヤの関係で会場到着が遅れた場合は、必ず「遅延証明」を駅でもらいましょう。各試験会場において、試験開始時間が調整される場合があります。
時間配分を忘れずに
FP3級の学科・実技はそれぞれ次の時間内で行われます。
- 学科(マークシート形式):10:00~12:00(120分)
- 実技(マークシート形式):13:30~14:30(60分)
学科試験はFP協会も金融財政事情研究会も同じ問題で、「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承継」の6科目が出題範囲。
実技試験は、以下の通り試験実施団体によって異なります。
日本FP協会 | 資産設計提案業務 |
金融財政事情研究会 | 個人資産相談業務 または 保険顧客資産相談業務 |
学科試験は120分あるとは言え、無計画に6科目の問題を解いていては難しい問題や解けない問題に出くわしたとき、ペースが乱されるかもしれません。科目別に解答時間を配分して臨めば、時間が迫っても慌てることなく問題用紙と向き合えるでしょう。
試験が終わったら自己採点をしよう
結果が発表されるまでは少し時間が空きますので、模範解答を見て答え合わせをしましょう。日本FP協会・金融財政事情研究会のホームページでは、通常試験の翌日の10時に試験問題と模範解答を公表しています。なお、当日の問題用紙は持ち帰ることも可能ですので、問題用紙に答えを書き込んでおくと、自己採点がしやすくなるでしょう。
FP3級の合格基準は6割以上です。学科試験は60点満点中36点以上、実技試験は日本FP協会主催の試験で100点満点中60点以上、金融財政事情研究会主催の試験で50点満点中30点以上が合格ラインです。
試験前に必ずやっておきたい模擬試験・過去問演習
3級FP試験は、FPに必要な基本的な知識を問う試験で、合格率も高く初学者や実務経験ゼロの方でも比較的合格しやすいことで知られます。それでも、試験前に1回は模擬試験を受けて腕試しすることをおすすめします。
模試といっても、一般的には過去に出題された試験問題の改題で構成されています。模試が手に入らない場合には、前回や前々回の過去問を時間を計って解くことでも代用可能です。
過去問にしっかり取り組めば、実践でどれくらい問題が解けるか、本番前の力量を試せます。分からない問題や苦手な分野には何回もトライし、自力で解けるまで頑張りましょう。苦手分野を克服し、得意科目を増やして本番に臨むことが、合格への第一歩です。
FP3級の重要テーマ
<学科試験>
FP3級の学科試験については、以下の最頻出テーマは必ずおさえておきましょう。
・科目1 ライフプランニングと資金計画:FPと関連法規、6つの係数、公的医療制度、公的年金の制度・給付、住宅ローン、教育ローン・奨学金
・科目2 リスク管理:契約者保護に関する制度、生命保険料の仕組み、生命保険商品、損害保険商品
・科目3 金融資産運用:経済指標、マーケットの変動要因、投資信託の仕組み、債券の仕組み、株式の投資指標、株式取引の仕組み、外貨建商品の仕組み、金融商品と税金、セーフティーネット、関連法規
・科目4 タックスプランニング:各種所得の計算、損益通算、所得控除、住宅借入金等特別控除
・科目5 不動産:建築基準法(道路・用途に関する制限、建ぺい率、容積率)、不動産の譲渡と税金
・科目6 相続・事業承継:贈与税の計算に関する基礎知識、法定相続分、遺言、小規模宅地等の評価減
<実技試験>
FP3級の実技試験(日本FP協会/資産設計提案業務)については、以下の最頻出テーマは必ずおさえておきましょう。
・科目1 ライフプランニングと資金計画:FPと関連法規、キャッシュフロー表の作成、6つの係数、バランスシートの作成、公的医療制度、公的年金の給付、住宅取得プランニング
・科目2 リスク管理:生命保険の仕組み、生命保険の商品、第三分野の保険、損害保険の商品
・科目3 金融資産運用:主要なマーケット指標、投資信託の仕組み、株式の投資指標、外貨建商品
・科目4 タックスプランニング:各種所得の計算、所得控除、所得税の申告
・科目5 不動産:建築基準法(建ぺい率、容積率)
・科目6 相続・事業承継:贈与税の計算、法定相続分、遺言