弁理士試験合格後の研修制度。実務研修と継続研修について

弁理士試験合格後はどのような研修制度用意されているのか。
弁理士試験に合格してもすぐに実務につけるわけではありません。2008年4月より「継続研修制度」が弁理士法に規定されたことから、弁理士になるには実務研修を修了しなければならなくなりました。また、晴れて弁理士になってからも、技能を磨くための研修を定期的に受ける必要があります。今回は、弁理士の研修制度についてご説明します。


弁理士試験に合格するとすぐに弁理士として活動できるのでしょうか?
弁理士試験に合格した後に実務修習を修了することで、弁理士となる資格を得ることができます(弁理士法第7条)。よって、弁理士試験に合格しただけで、弁理士として活動できるわけではありません。ここでは研修制度の詳細について、ご紹介します。


実務修習の概要

弁理士の新人研修は、「実務修習」と呼ばれます。
当研修は、弁理士としてふさわしい知識と実務能力の修得を目的に実施されます。
実務修習の受講は義務であり、弁理士登録に欠かせない要件です(平成19年度までに試験合格した方は対象外)。

実務修習を受けるには、規定期間内に受講申請書を日本弁理士会宛てに提出します。
提出方法はFAXのみ有効のようです。 例年、弁理士試験の合格発表が行われる11月中旬以降に受付が開始されます。

なお、実務修習には受講料がかかります。
受講料は118,000円です。 申請書を提出する前に、指定の銀行口座に振り込みます。

実務修習の修了後、弁理士登録する流れです。
弁理士登録に有効期限はなく、いつでも登録可能です。

研修内容

実務研修の内容は、大きく「集合研修」と「e―ラーニング研修」に分かれます。
実務修習は全部で5つの課程(「弁理士法及び弁理士の職業倫理」「特許及び実用新案に関する理論及び実務」
「意匠に関する理論及び実務」「商標に関する理論及び実務」「工業所有権に関する条約その他弁理士の業務に関する理論及び実務」)
に分かれ、学ぶのは全36科目。 科目別の必修単位を取得しなければ修了とはなりません。

以下、研修形態についてご説明します。

・集合研修

指定の会場に集合し、対面形式の講義を受けます。
修習生があらかじめ提出した起案(各科目講義の課題に対する論考)をもとに、講師が講評するという講義内容です。
提出した課題は提出されないため、各自コピーをとっておく必要があります。

・e―ラーニング研修

映像コンテンツを活用して講義内容を学ぶというものです。ただ講義を聴くだけでなく、科目に即した問題も解いていきます。

実務修習の期間と開催地

実務修習は例年、12月~3月の期間で実施されます。
12月中旬に開講式、3月中旬に修了式が開催されますが、これらは任意参加です。

集合研修の開催場所は、東京・大阪・名古屋の3地域のみです。
1月~2月にかけ、週末を中心に実施されます。

東京会場では、昼間コースや夜間コース、集中コースなど複数コースが用意され、各自都合に合わせて選べます。
一方、大阪・名古屋は土曜日の昼間しか実施されない点に注意が必要です。

免除制度について

ある条件を満たす方は科目の一部免除が認められます。
知的財産関係の書類作成業務に一定年数携わった経験のある方は、経験年数に応じて免除科目が規定されています。
また、弁護士資格を有する方、特許庁で審判官などの勤務経験を持つ方も免除対象です。
免除を希望する場合は、実務修習受講申請書に必要書類を添付して申請を行ってください。

なお、免除要件を満たすからといって必ずしも申請しなければならないわけではありません。
長年の実務経験を有する方でも、すべての課程科目の受講は可能です。
ご自身の実務能力や知識を考慮のうえ、申請するかどうか決めましょう。

受講できない場合はどうする?

集合研修の欠席は原則、認められません。
ただし、以下のようなやむを得ない事情を抱える場合は、事務局に申し出ましょう。
補講もしくは振替受講が認められる場合があります。

  • 仕事の都合でどうしても出席できない
  • 病気の症状が重く、出席できる状態ではない
  • 電車が大幅に遅延し、会場到着まで時間がかかる
  • 別の試験日や研修と重なる

上記は一例に過ぎません。
どのような事情で振替受講が認められるかについては、弁理士会事務局に直接確認してください。

補講や振替が認められなかった場合は、課目の修得がかなわず、修了もできなくなります。
その点を踏まえたうえで休講手続きを取ってください。

5年に一度の継続研修もある

弁理士法には、ベテラン弁理士にも研修を課す「継続研修制度」も規定されています。
すべての弁理士は5年間で70単位(1単位1時間)以上の受講が義務付けられています。
すべての弁理士に受講が義務付けられた必須研修と、任意で受講できる任意研修があります。


【必須研修】

倫理研修
10時間(e―ラーニング5時間+集合研修5時間)の研修が必須。
会員研修 弁理士として習得すべき知識や技能を養成するための研修。


【任意研修】

地域研修 東京や大阪など大都市圏以外で活動する弁理士が受講できる研修
民法・民事訴訟法に関する基礎研修 能力担保研修を受講するために必要な研修
先端イノベーション研修 先端技術に関する知識を養うための研修。
知財ビジネスアカデミー 知財コンサルタントに強い弁理士を養成するための研修
付記弁理士研修 特定侵害訴訟代理業務に合格した場合、その旨を弁理士登録簿に付記。当該弁理士を対象とする研修。
特定侵害訴訟代理業務に関する能力担保研修 本研修を修了すると、特定侵害訴訟に限って弁護士と共同で訴訟代理人になれる。



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