弁理士試験の概要と試験科目
ここでは、弁理士試験の概要と試験科目を紹介します。
弁理士試験には短答式試験・論文式試験・口述試験の3種類があり、すべてに合格しなければ弁理士の資格は得られません。
弁理士試験の概要
弁理士試験の概要は以下の通りです(スケジュールは特許庁公式サイトや過去の実施日程を参考に作成しています)。
受験資格 | 学歴・年齢・国籍等による制限なし | |
受験手数料 | 1万2,000円(特許印紙にて納付) | |
試験の公告 | 1月中旬頃 | |
スケジュール | 願書請求 | 3月上旬~3月末(インターネットによる請求は2月上旬から3月下旬) |
願書受付 | 3月中旬~4月上旬 | |
短答式試験 | 5月中旬~下旬(試験会場:東京・大阪・仙台・名古屋・福岡) | |
論文式試験 | 6月下旬~7月上旬(試験会場:東京・大阪) | |
口述試験 | 10月中旬~下旬(試験会場:東京) |
参考:特許庁「弁理士試験の概要」
令和6年度試験の具体的なスケジュールは以下の記事で紹介しています。
参考記事:2024年度(令和6年度)弁理士試験の試験日程・試験会場・合格発表スケジュール
弁理士試験の試験科目
弁理士試験における試験形式ごとの科目は、以下の通りです。
3つの試験形式に共通して出題される特許・実用新案法、意匠法、商標法は特に重点的に対策が必要だといえます。
科目 |
短答式試験 |
論文式試験
|
口述試験 |
特許・実用新案法 | ○ | ○ | ○ |
意匠法 | ○ | ○ | ○ |
商標法 | ○ | ○ | ○ |
工業所有権に関する条約 | ○ | × | × |
著作権法および不正競争防止法 | ○ | × | × |
上記に加え、論文式試験の選択科目では以下のうちから1つを選択して受験することになります。
- 理工I(機械・応用力学)
- 理工II(数学・物理)
- 理工III(化学)
- 理工IV(生物)
- 理工V(情報)
- 法律(弁理士の業務に関する法律)
弁理士試験の3つの試験形式|それぞれの試験科目や免除制度を紹介
前述の通り、弁理士試験には以下3つの試験形式があります。
- 短答式試験
- 論文式試験(必須科目・選択科目)
- 口述試験
試験は年に1回実施され、短答式試験に合格すれば論文式試験、論文式試験に合格すれば口述試験と順番に進みます。
ここでは、各試験形式における試験科目や免除制度について解説します。
短答式試験
以下、最初の関門である短答式試験の実施スケジュールや試験科目、免除制度について紹介します。
▼実施スケジュール
短答式試験は、例年5月中旬~下旬に実施されています。
令和6年度(2024年度)の日程は以下の通りです。
開催日 |
着席時間 |
試験時間 |
2024年5月19日(日) | 12:00 | 12:30~16:00 |
▼受験会場
東京・大阪・仙台・名古屋・福岡
※受験地における具体的な試験会場は2024年4月下旬頃に官報および特許庁ホームページで告知
▼試験科目と出題数
短答式試験の科目および出題数は以下の通りです。
試験科目 |
備考 |
出題数 |
特許・実用新案に関する法令 | 工業所有権に関する条約に関する規定が含まれ、工業所有権法令の範囲内で条約の解釈・判断が考査される | 20 |
意匠に関する法令 | 10 | |
商標に関する法令 | 10 | |
工業所有権に関する条約 | 工業所有権に関する条約に関する規定が直接関係する工業所有権法令が含まれる | 10 |
著作権および不正競争防止法 | ‐ | 10 |
▼出題形式
五肢択一のマークシート方式
▼試験時間
3.5時間
▼合格基準
満点の65%の得点を基準として、論文式試験および口述試験を適正に行なう視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上で、科目別の合格基準を下回る科目が1つもないこと。科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。
▼免除制度
短答式試験の免除制度は以下の通りです。
免除対象者 |
免除される科目 |
短答式筆記試験合格者 | 短答式筆記試験の合格発表の日から2年間、短答式筆記試験のすべての科目が免除 |
工業所有権に関する科目の単位を修得し大学院を修了した方で、工業所有権審議会の認定を受けた方 | 大学院課程を修了した日から2年間、工業所有権に関する法令(特許・実用新案、意匠、商標)および工業所有権に関する条約の試験科目が免除(著作権法および不正競争防止法の試験科目のみ受験) |
特許庁において審判または審査の事務に5年以上従事した方 | 工業所有権に関する法令、工業所有権に関する条約の試験科目が免除(著作権法および不正競争防止法の試験科目のみ受験) |
免除を希望する場合は、受験願書の提出にあわせて免除申請が必要になります。
大学院の単位をもとに工業所有権審議会の認定を受ける場合は、事前の書類提出・審査が必要になるため注意しましょう。
単位や実務経験がない場合でも、短答式試験は1度合格すれば2年間は免除されるため、初年度の受験では短答式試験の合格に集中するというのも1つの選択肢です。
▼合格発表スケジュール
短答式試験の合格発表は、例年6月上旬に行われます。
令和6年度(2024年度)の弁理士短答式試験の合格発表日程は、以下の通りです。
発表日時(予定) | 2024年6月10日(月)
・掲示:午前10時頃(掲示場所は特許庁1階掲示板および東北・中部・近畿・九州の各経済産業局知的財産室) ・特許庁ホームページ:正午頃 |
通知日時(予定) | 2024年6月14日(金)発送(受験者全員に得点・合格点を記載した合格または不合格通知を送付) |
論文式試験(必須科目・選択科目)
短答式試験に合格したら、次に受験するのが論文式筆記試験です。
論文式試験には必須科目と選択科目があり、それぞれ別の日程で受験します。
▼実施スケジュール
例年、論文式試験は6月下旬~7月上旬に実施されています。
令和6年度(2024年度)の弁理士論文式試験の日程は以下の通りです。
試験科目 |
開催日 |
着席時間 |
試験時間 | |
必須科目 | 特許・実用新案 | 2024年6月30日(日) | 9:30 | 10:00~12:00 |
意匠 | 12:55 | 13:15~14:45 | ||
商標 | 15:10 | 15:30~17:00 | ||
選択科目 | 2024年7月21日(日) | 9:30 | 10:00~11:30 |
▼受験会場
東京・大阪
※受験地における具体的な試験会場は、2024年4月下旬頃に官報および特許庁ホームページで告知
▼試験科目
論文式試験の必須科目では、工業所有権に関する法令として以下の3科目が出題されます。
- 特許・実用新案法
- 意匠法
- 商標法
論文式試験の選択科目では、受験願書提出時に以下のうち1つを選択して受験します(願書提出以降は変更不可)。
選択科目 |
選択問題 |
理工I(機械・応用力学) | 材料力学、流体力学、熱力学、土質工学 |
理工II(数学・物理) | 基礎物理学、電磁気学、回路理論 |
理工III(化学) | 物理化学、有機化学、無機化学 |
理工IV(生物) | 生物学一般、生物化学 |
理工V(情報) | 情報理論、計算機工学 |
法律(弁理士の業務に関する法律) | 民法(総則、物権、債権から出題) |
▼配点比率
特許・実用新案法:意匠法:商標法:選択科目=2:1:1:1
▼試験時間
- 必須科目:5.0時間(特許・実用新案:2時間、意匠:1.5時間、商標:1.5時間)
- 選択科目:1.5時間
▼法文の貸与
- 必須科目:弁理士試験用法文を貸与
- 選択科目:「法律(弁理士の業務に関する法律)」の受験者には、弁理士試験用法文を貸与
▼合格基準
必須科目 | 標準偏差による調整後の各科目の平均得点(配点比率を勘案して計算)が、54点を基準として口述試験を適正に行なう視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、47点未満の得点の科目が1つもないこと。 |
選択科目 | 科目の得点(素点)が満点の60%以上であること。 |
▼免除制度
論文式試験の必須科目・選択科目それぞれにおける免除の対象者は以下の通りです。
必須科目 | ・論文式筆記試験必須科目合格者(合格発表の日から2年間)
・特許庁において審判または審査の事務に5年以上従事した方 |
選択科目 | ・論文式筆記試験選択科目合格者(平成20年度合格者から適用、永久免除)
・修士・博士・専門職学位に基づく選択科目免除資格認定を受けた方 ・特許庁が指定する他の公的資格を有する方 |
免除を希望する場合は、受験願書の提出にあわせて免除申請が必要になります。
ただし、選択科目の免除を「修士・博士・専門職学位に基づく選択科目免除資格認定を受けた方」として申請する場合は、事前に工業所有権審議会から免除資格の認定を受ける必要があるため注意しましょう。
▼合格発表スケジュール
論文式筆記試験の合格発表は、例年9月中旬頃に行なわれます。
令和6年度(2024年度)の弁理士論文式筆記試験の合格発表日程は、以下の通りです。
発表日時(予定) | 2024年9月24日(火)
・掲示:午前10時頃(掲示場所は特許庁1階掲示板および東北・中部・近畿・九州の各経済産業局知的財産室) ・特許庁ホームページ:正午頃 |
通知日時(予定) | 2024年9月27日(金)発送(合格者:合格通知および科目免除通知、不合格者:結果通知) |
口述試験
論文式試験を突破したら、弁理士試験の最後である口述試験を受験します。
以下、口述試験の実施スケジュールや試験科目、免除制度について紹介します。
▼実施スケジュール
口述試験は例年10月中旬~下旬に実施されます。
令和6年度(2024年度)の弁理士口述試験の日程は以下の通りです。
開催日 |
着席時間 |
試験時間 |
2024年10月19日(土)~10月21日(月)のいずれかの日 | 別途受験者に通知 |
▼受験会場
東京
※受験地における具体的な試験会場は、2023年4月下旬頃に官報および特許庁ホームページで告知
▼試験科目
工業所有権に関する法令
- 特許・実用新案に関する法令
- 意匠に関する法令
- 商標に関する法令
▼出題形式
面接方式(受験者が各科目の試験室を順次移動する方法により実施)
▼試験時間
各科目10分程度
▼合格基準
A・B・Cの3段階評価で、C評価が2つ以上ないこと
- A:答えがよくできている場合
- B:答えが普通にできている場合
- C:答えが不十分である場合
▼法文の貸与
試験委員の許可を受けて弁理士試験用法文を参照可能
▼免除制度
特許庁において審判または審査の事務に5年以上従事した方
▼合格発表スケジュール
口述試験の合格発表は、例年10月下旬~11月上旬に行なわれます。
令和6年度(2024年度)の弁理士口述試験の合格発表日程は以下の通りです。
発表日時(予定) | 2024年11月11日(月)
・掲示:午前10時頃(掲示場所は特許庁1階掲示板および東北・中部・近畿・九州の各経済産業局知的財産室) ・特許庁ホームページ:正午頃 ※官報掲載は11月30日(木) |
通知日時(予定) | 2024年11月13日(水)(合格者にのみ、合格証書を発送(不合格者には通知の送付なし)) |
弁理士資格試験の合格率・難易度
弁理士試験は難関国家資格の1つとして知られている通り、合格率は決して高くありません。
一発合格の難しさや独学の可否など、難易度とあわせて解説します。
合格率の目安は6~10%程度
弁理士試験の近年の合格率は6〜10%程度となっており、難易度の高い試験であることがわかります。
直近5年間の合格率の推移は以下の通りです。
実施年 |
志願者数 |
最終合格者数 |
合格率 |
令和5年(2023年) | 3,417人 | 188人 | 6.1% |
令和4年(2022年) | 3,558人 | 193人 | 6.1% |
令和3年(2021年) | 3,859人 | 199人 | 6.1% |
令和2年(2020年) | 3,401人 | 287人 | 9.7% |
令和元年(2019年) | 3,862人 | 284人 | 8.1% |
平成30年(2018年) | 3,977人 | 260人 | 7.2% |
参考:特許庁「弁理士試験」
また、弁理士試験における試験形式別の合格率の目安は、以下の通りです。
試験形式 |
合格率の目安 |
短答式試験 | 10%〜20%前後 |
論文式試験 | 25%前後 |
口述試験 | 9割以上 |
短答式よりも論文式や口述のほうが合格率が高くなっていますが、短答式が一番難しいということではありません。
そもそも短答式試験に合格した基礎力の高い方が論文式試験に挑戦しているため、論文式試験の合格率25%は相当難易度が高いことを表しています。
いずれにしても、短答式試験を突破しなければ以降の試験には進めないため、まずは短答式試験の合格基準を確実にクリアするのが第一目標だといえるでしょう。
参考記事:弁理士資格の試験難易度・合格率は?他資格との比較や合格者の特徴も解説!
一発合格は難しい
合格率を見ればわかる通り、弁理士になるのはそう簡単ではありません。
司法書士試験や司法試験と同じく、弁理士試験は難関の国家資格試験です。
複数年にわたってチャレンジする受験者が多いといった実情からも、難易度の高さがうかがえます。
弁理士試験に合格するには、短答式試験・論文式試験・口述試験においてそれぞれの合格基準を満たす必要があります。
短答式をパスしなければ、論文式・口述へと進むことすらできません。
ただ、弁理士試験には免除制度があり、短答式試験や論文式試験の必須科目に合格すれば、その後2年間は同試験・科目が免除されます。
また、論文式試験の選択科目についても、1度合格すればその後永久に免除となります。
十分な勉強時間を確保できるのであれば一発合格も不可能ではありませんが、免除制度などを利用しながら複数年かけて合格を狙うのが現実的といえるでしょう。
参考記事:弁理士合格に必要な勉強時間と期間の目安|1年で合格するためのスケジュールも紹介!
独学での合格は可能?
弁理士試験に独学で合格することは不可能ではありませんが、以下の3つの要因から難易度は非常に高いといえます。
- 教材選びの難易度が高い
- 深く理解するのが難しい
- 論文式・口述の試験対策がしにくい
弁理士試験の出題範囲は膨大であるため、自身に合った教材を選ぶのも簡単ではありません。
購入後にわかりにくいと感じて教材を買い直し、時間やお金をムダにする可能性もあります。
また、特に論文式試験や口述試験においては暗記による対応が不可能です。
合格するためには1つ1つの論点を深く理解する必要があり、テキストを使った独学だけでは難しいといえるでしょう。
さらに、適切な解答かどうかを自己評価するのが難しい点も、つまずきやすいポイントとなっています。
参考記事:弁理士試験の独学合格は難しい?何年かかるかやメリット・デメリットを解説
弁理士資格試験に合格するのに必要な勉強時間
弁理士試験合格に必要な勉強時間の目安は、3,000時間程度だといわれています。
1年で合格を目指す場合、1日あたり8時間以上の勉強が必要になります。
過去の統計では、弁理士試験合格者の平均受験回数は3〜4回です。
このデータだけでも、弁理士試験のストレート合格は難しいのがわかるでしょう。
そのため、無理に単年合格を目指すより、複数年のスパンを見て学習スケジュールを組むほうが賢明ともいえます。
そもそも、この勉強時間の意味するところは何でしょうか?
その時間だけ勉強すれば、必ず合格できるのでしょうか?
どんな資格試験もそうですが、勉強をはじめる前に「合格するにはどれくらいの勉強時間が必要なのか?」といった大まかな指標の把握が重要です。
その情報がなければ、どれくらいの意気込みと学習量を持って勉強に臨めばよいのか掴みにくいからです。
つまり、勉強時間はあくまで「資格試験の難易度」と「確保すべき時間」を測る目安として活用するものといえるでしょう。
「3,000時間」というデータからわかるのは「相当な難易度の高さが予想されること」「可能な限りの時間を捻出して勉強にあてる必要があること」「高効率な学習方法を慎重に選択する必要があること」などが挙げられます。
ただ目安の勉強時間をこなせばよいというものでないことを念頭に置いてください。
弁理士試験が難関資格と呼ばれる理由
弁理士は合格率が6~10%程度、必要な学習時間の目安が3000時間といわれる難関資格です。
そもそも、どのような要因でそこまで難易度の高い資格になっているのでしょうか?
弁理士試験の特徴から解説したいと思います。
試験範囲が広い
弁理士試験の大きな特徴の1つとして、試験範囲が非常に広い点が挙げられます。
前述の通り弁理士の試験科目は非常に多いため、一からすべてを理解することは困難であり、学習時間も足りません。
試験範囲が広範囲に渡ることから、合格に重要な注力ポイントを見つけ、時間配分にメリハリをつけなければならない点が弁理士試験の難しさです。
実際に学習時間が足りず、しっかり対策できないまま試験に突入する人も多くいることでしょう。
深い専門知識が求められる
また2つ目の特徴として、深い専門知識が求められる点も挙げられます。
法律の条文・判例・手続きの進め方(資料の書式など)といった弁理士にとって重要な知識の理解を問うため、きちんと暗記していなければ正解できない問題が多く出題されます。
さまざまな法律が複雑に関わってくるため、体系的に理解を進めていかなければ合格点に達することは難しいでしょう。
また、普段知的財産について接する機会が少ない人にとっては馴染みの少ない専門的な知識であるため、より資格取得は難しいものになります。
出題形式が多様
弁理士試験の特徴の3つ目は、出題形式が多様であるという点です。
試験の概要でも紹介した通り、弁理士試験の出題形式には短答式・論文式・口述式の3種類があり、どの試験形式にも対応できるよう準備をしなければなりません。
特に、論文式試験はあらかじめ解答を用意しておくこともできないため、どのような問題が出ても確実に合格できるよう対策を練る必要があります。
試験範囲が広く、専門知識が問われ、多様な試験形式に対応しなければならないという点から、弁理士試験は難関資格となっているのでしょう。
弁理士試験に効率的に合格するための対策
ここまで解説してきた通り、弁理士試験はとても合格が難しい資格試験です。
では効果的に学習し、効率よく弁理士試験に合格するにはどのようにすればよいでしょうか?
ここでは前述の試験の特徴を踏まえ、効率的な学習方法について解説していきます。
■注力ポイントを絞って、短い時間で得点を伸ばそう
勉強をする際にやりがちなミスとしては、試験範囲の最初から最後まですべてを理解しようとしてしまったり、満点の獲得を目指してしまったりすることです。
得点につながりにくい箇所の学習に時間を費やしてしまった結果、重要な箇所の学習時間が十分確保できず、準備が整わないままになってしまうのです。
資格試験では合格点を取ることが大切であるため、注力ポイントをしっかりと捉え、そこだけに十分な時間を割くようにしましょう。
そのためには出題傾向をしっかりと理解し、注力ポイントをいかに洗い出すかがキーになります。
■インプット・アウトプットを繰り返して、確実に知識を身につけよう
注力ポイントを見つけ出したら、次はその内容をしっかりと身につけることが大切になります。
おすすめなのは、とにかく体系的に理解できるよう心がけながら試験範囲の最後まで学習を進め、インプット・アウトプットを繰り返していくことです。
そうすることで、まず試験範囲のなかで学習していない注力ポイントがなくなります。
その状態でアウトプットをしてみれば、自分の理解できているところ、まだ十分に理解しきれていないところを洗い出せるでしょう。
一度最後まで学習を進めたら、理解しきれていないところを再度重点的に学習します。
このサイクルを繰り返すことで、理解できていない箇所をなくすよう努めましょう。
■短答・論文・口述、それぞれの試験にも特徴があることをしっかり理解しよう
短答・論文・口述と試験形式が多様な弁理士試験ですが、それぞれの試験形式にはそれぞれの対策法があることを知っておきましょう。
例えば、事前に準備が難しいといわれる論文式試験では、過去問を参考にすることで出題傾向・パターンがわかります。
そのパターンそれぞれに解答内容を用意しておけば、あとは試験会場で出題された問題がどのパターンに当てはまるのかを判断すればいいだけになります。
このように、短答・論文・口述と試験形式が多様であっても、ポイントを押さえることで学習が効率的になるのです。
学習方法を工夫することで効率が格段に上がり、より短期間で合格を目指せるようになります。
スタディングなら効率的な学習が実現可能
オンラインで学べる「スタディング弁理士講座」には、前述のような効率的な学習を実現できる要素が備わっています。
ここではスタディングが弁理士試験対策にどう効果的なのか、解説していきます。
■過去問から出題傾向を知り尽くした講師が重要ポイントを教えてくれる
参考書だけではわかりにくい注力ポイントも、スタディングなら動画講座を通して講師が過去の出題傾向をもとに教えてくれます。
また、つまずきやすい部分には詳しい解説があるため、時間を使うべきところにしっかり時間を使い、学習効率を高めることが可能です。
特に四法対照表は試験でよく問われる出題箇所ですが、学習にはコツを要します。
動画講義を通して効率よく学習を進めることで、合格に必要な力が着実に身につくでしょう。
■講座は何度も見ることができる!アウトプットができる問題集付き!
テキストではわかりにくい注力ポイントも、動画講義ならしっかり伝わります。
またアウトプットもできる問題集がついているため、インプットからアウトプットまでスタディングだけで完結できます。
さらに、動画形式であることで何度も講義を受けられるため、弱点克服に大切な「繰り返し学習」が可能です。
■短答式・論文式それぞれに専門講座がある
弁理士試験は試験形式が多様であるため、スタディングでは短答式・論文式に専門の講座を用意しています。
特に、論文式は前述の通り過去問から試験問題をパターン化し、試験会場では出題された問題をどのパターンに該当するか仕分けるだけでよい状態にします。
このように試験形式に合わせた対策をとることで、さまざまな出題形式にしっかりと対応できるようになります。
スタディング弁理士講座は、弁理士試験合格に必要な要素を確実に押さえるとともに、効率的な学習を実現しています。
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これから弁理士試験の勉強を始める方は、ぜひお試しください。
まとめ
本記事では、弁理士試験の概要や試験科目、効果的な対策について解説しました。
最後にポイントをおさらいしておきましょう。
- 弁理士試験の形式は短答式試験・論文式試験・口述試験の3つ
- 短答式試験の試験科目は、特許・実用新案法、意匠法、商標法、工業所有権に関する条約、著作権法および不正競争防止法の5つ
- 論文式試験の必須科目は、特許・実用新案法、意匠法、商標法の3つ
- 論文式試験の選択科目は、6つの選択肢から願書提出時に1つを選択
- 口述試験の試験科目は、特許・実用新案法、意匠法、商標法の3つ
- 弁理士試験の近年の合格率は6~10%程度となっており、難易度が高い
- 合格のためには、出題傾向を押さえたうえでポイントを絞り、効率的に学習を進める必要がある
弁理士試験の試験形式・試験科目は多岐にわたりますが、出題傾向を押さえて効率的に学習を進めれば、1~2年といった短期間での合格も不可能ではありません。
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