パブリックドメイン、クロスライセンス、包袋

保護期間が満了した著作物は「パブリックドメイン」、お互いのライセンス使用を認め合う契約は「クロスライセンス」……。これらの言葉は知的財産権の制度説明会などで1度は耳にしたことがあるかもしれませんが、一般的になじみがなく、難解です。ここでは、「パブリックドメイン」「クロスライセンス」「包袋(ほうたい)」の3つの意味を分かりやすく解説します。これら弁理士用語を覚えて、特許や知財に関する理解を深めてください。

弁理士が使用する用語について教えて下さい。
パブリックドメインとは、保護期間が修了した知的財産を指します。クロスライセンスとは、特許の権利を相互活用できるためのルールを、ライセンス契約で取り決めすることをいいます。少しずつ弁理士が使用する用語にも慣れていきましょう。


パブリックドメイン

パブリックドメインとは、保護期間が修了した知的財産を指します。その中でも、著作権が失効を迎えた著作物を意味することが多いです。映画や小説、楽曲、絵画などの著作物は著作権法によって保護され、日本においてその期間は著作者の死後50年までと定められます。保護期間が終了したら、作者の持つ独占的権利は失われ、共有財産として広く社会生活の中での使用が認められます。

パブリックドメインの条件

著作者の権利を相続する人がいない

著作権は著作者の死後50年で消滅することになっていますが、これには次の条件が含まれます。

  • 作者死亡後、その権利を相続する者がいなかった
  • 著作権を有する会社・団体が倒産し、そこで著作権処理が行われず相続する者もいなかった

これらに当てはまる場合は、死後50年を迎える前にその著作物はパブリックドメインとなります。

権利を放棄する

作者が著作物を著すことで付与される著作権ですが、その権利を有するか、放棄するかは作者の自由意志に任されます。作者が権利放棄を選択すれば、権利者不在となり、みんなが共有財産として利用できるパブリックドメインとなるのです。

クロスライセンス

クロスライセンスとは、特許の権利を相互活用できるためのルールを、ライセンス契約で取り決めすること。いわば、実施許諾(特許が認められた発明・アイデアの実施許可を他人に与えること)を双方で認め合う状態です。クロスライセンスを結ぶことでお互いが使用料・ライセンス料を負担せず、そのアイデアを新たな発明に生かすことができます。

包括的クロスライセンスとは?

包括的クロスライセンスとは、特定の特許だけでなく、製品分野や技術分野など分野を特定してライセンス使用を包括的に認め合う知財ルールです。パソコンや家電などの製品は、さまざまな分野を横断するかたちで応用技術が使われています。パソコン1台に関しても多くの特許が使用されている状況において、異業種間での紛争リスクを回避するための対策が求められます。そのような事情を考慮して、技術分野や製品分野を特定して相互にライセンス契約を結ぶシステムが生まれました。

包袋(ほうたい)

包袋(ほうたい)とは、特許出願を経て、特許庁と出願人との間で取り交わされた文書をまとめて保存したものです。対象となる文書は、明細書・拒絶理由書・補正のための意見書・手続補正書などがあります。デジタル化が進んだ昨今、これらの書類は電子データで保存されるようになりましたが、以前は袋の中に書類一式を詰め込み、保存するのが一般的でした。包袋という名称はその時の名残といえます。

特許を巡って係争になる恐れがある場合、相手方の特許権や商標権などの権利範囲を確認する必要があります。公開されている包袋については、特許庁に申請すればコピーをとることも可能で、状況確認のためのよき検討材料として使われるケースもあります。

今までの勉強法と答案作成法の考え方が変わる?

5つのルールと15のパターンを無料で公開中

スタディングは、いますぐ無料でお試しできます。
短期合格セミナ-「失敗例から学ぶ着実に合格する勉強法5つのルール
頻出15パターンで学ぶ!弁理士 論文合格法」を配信中!


無料セミナー
短期合格セミナ-
「失敗例から学ぶ着実に合格する勉強法5つのルール」
 論文を視野に入れた「脱!直感解法」のススメ
「頻出15パターンで学ぶ!弁理士論文合格法」


無料動画講座
基礎/短答講座  「知的財産5 意匠制度の概要」「特許法2 特許取得手続の流れ」「実用新案法1 特許法との違い」「意匠法3 意匠とは」
短答解法講座  「特許法1 明細書等の補正(1)」
論文対策講座  「特許法・実用新案法1 趣旨」

ビデオ/音声講座、テキスト、スマート問題集、セレクト過去問集、パターン別練習問題付き!

無料講座と無料セミナーを試してみる