「合格した人はすごい」と一目置かれる応用情報技術者試験とは？
応用情報技術者試験は、ワンランク上のITエンジニアであることを証明できる試験です。
「合格したという経歴を持っている人はすごい」と一目置かれるほどの試験になります。
とはいえ、応用情報技術者試験がどのような試験なのか、よくわからない方もいるのではないでしょうか。
まずは、応用情報技術者試験が高いレベルの試験である理由と、期待される技術水準について詳しく解説します。
応用情報技術者試験の合格で「ワンランク上のITエンジニア」だと証明できる
応用情報技術者試験は、合格することでワンランク上のITエンジニアだと証明できます。
試験の実施機関である「独立行政法人 情報処理推進機構」が試験の対象者像と合格者に想定する業務・役割に高いレベルを求めているためです。
以下の表は、応用情報技術者試験の対象者像・業務と役割についてまとめたものです。
| 項目 |
詳細 |
| 対象者像 | ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、 高度IT人材としての方向性を確立した者 |
| 業務と役割 | 1. 組織および社会の課題に対するITを活用した戦略の立案、システムの企画や要件定義をおこなう
2. システムの設計・開発、汎用製品の最適な組み合わせ（インテグレーション）によって、 利用者にとって価値の高いシステムを構築する 3. サ―ビスの安定的な運用を実現する |
表をみると、情報処理推進機構が応用情報技術者試験で高レベルの応用的知識・技術の理解を求めていることがわかります。
ITエンジニアとして高いレベルを有している技術者を求めている点も、合格者が高く評価される理由の1つといえるでしょう。
市場価値の高い技術水準
応用情報技術者試験は、ITを活用した戦略立案・システムの規格・要件定義、設計・開発・運用に関して、担当する活動に応じたレベルの知識・応用技能が要求されます。
市場価値からみても高い技術水準を求めています。
応用情報技術者に期待される技術水準は、以下の通りです。
- 経営戦略・IT戦略の策定に際して経営者の方針を理解し、経営を取り巻く外部環境を正確に捉えて動向や事例を収集できる
- 経営戦略・IT戦略の評価に際して定められたモニタリング指標に基づき、差異分析などを行える
- システムまたはサービスの提案活動に際して提案討議に参加し、提案書の一部を作成できる
- システムの企画・要件定義、アーキテクチャの設計においてシステムに対する要求を整理し、適用できる技術の調査が行える
- 運用管理チーム・オペレーションチーム・サービスデスクチームなどのメンバーとして、担当分野におけるサービス提供と安定稼働の確保が行える。
- プロジェクトメンバーとして、プロジェクトマネージャ（リーダー）の下でスコープ・予算・工程・品質などの管理ができる
- 情報システム・ネットワーク・データベース・組込みシステムなどの設計・開発・運用・保守において上位者の方針を理解し、自ら技術的問題を解決できる。
上記の技術水準を満たしていれば、IT業界内での市場価値は高まります。結果として、自身の付加価値を高めたり企業からより重宝されたりと、さまざまなメリットにつながるでしょう。
ITエンジニアの年収アップには、応用情報技術者試験の合格が有効
先ほどご紹介したように、応用情報技術者試験の合格者は高度なレベルのITエンジニアとして認められます。
ITエンジニアの年収アップには応用情報技術者試験の合格が有効といえるでしょう。
そして、応用情報技術者試験の合格後、さらに経験を積むことで技術者としての付加価値を高められます。
ITを活用した戦略立案やシステム企画、要件定義など、高度なレベルを有するITエンジニアならではの意見は、企業のIT戦力として役立つことになるでしょう。
また、応用情報技術者には、経営者の方針を理解した上での戦略立案や設計・開発・運用に関する技能などが求められます。
ほかにも、プロジェクトメンバーとして担当分野における安定稼働・サービス提供、品質や保守管理などのスキルも求められます。
こうした理由から、応用情報技術者試験に合格することで、より好条件の働きによる年収アップが狙えるというわけです。
高レベルのITエンジニアであることの証明となるため、ぜひ合格したい試験といえるでしょう。
応用情報技術者試験に合格したエンジニアが年収アップするパターン
では、応用情報技術者に合格したエンジニアが年収アップするパターンにはどのようなものがあるのでしょうか。
応用情報技術者を有するエンジニアが年収アップするパターンは、主に以下の3つです。
- 資格取得報奨金として一時金の臨時収入を得るケース
- 資格手当が毎月の給料にプラスされるケース
- より高待遇な企業への転職に有利
それぞれのパターンについて詳しく解説します。
資格取得報奨金として一時金の臨時収入を得るケース
職場に資格取得や試験の合格による報奨金が支払われる制度がある場合、応用情報技術者試験に合格して職場に申請することで、報奨金（臨時収入）を得られる可能性があります。
一時的ではありますが、試験合格による臨時収入を得られます。
IT関連の企業で資格報奨金制度を設けている会社は多くあります。
具体的な金額は企業によって異なるものの、報奨金を受け取れるとなれば勉強のモチベーションアップにもつながるでしょう。
また、応用情報技術者試験を含め、IT関連の国家試験である情報処理技術者試験は、報奨金の対象となりやすい傾向です。
勤めている企業の報奨金制度の対象となる資格・試験を確認して、取得・合格を目指すとよいでしょう。
資格手当が毎月の給料にプラスされるケース
企業によっては報奨金制度だけでなく、資格手当制度も設けられている場合があります。
資格手当制度とは、企業が指定する特定の資格を有している場合、毎月の給料に上乗せされて支給される手当のことです。
応用情報技術者試験の合格が資格手当の対象に含まれている場合、試験に合格して申請することで、毎月の給料に資格手当がプラスされて収入が増えます。
支給される金額は企業で異なりますが、恒久的に手当がつくとなれば、収入面での大きなメリットといえるでしょう。
難易度の高い資格・試験は、資格手当の支給額も高くなりやすいため、積極的にチャレンジしてみるのがよいでしょう。
より高待遇な企業への転職に有利
もし、現在の職場に資格手当や報奨金制度がなかったとしても、応用情報技術者試験の合格は自身の付加価値を高めるものです。
IT業界内では認知度の高い試験であるため、合格することでより好待遇な企業への転職で有利に働きます。
企業に対して求める待遇は、技術者によって異なるものの、より給料が高く福利厚生などが整った企業に転職できるとなれば、応用情報技術者試験の合格を目指すメリットはあるといえるでしょう。
転職先の企業でさらに知識や経験を積むことで、さらなるキャリアアップによる年収アップも狙えます。
また、転職先の企業によっては、応用情報技術者試験の資格手当が支給される場合もあるでしょう。
資格手当が支給される場合、先ほどご紹介したように恒久的にプラスの収入を得ることが可能です。
ただし、IT業界以外の業種へ転職を考えている場合、応用情報技術者試験の認知が低い可能性があります。
認知度が低いと自分が思い描く待遇を得られない可能性があるため、十分に注意して転職してください。
腕に覚えのあるエンジニアなら合格で収入アップを目指そう
ここまで、応用情報技術者試験の技術水準や年収アップのパターンなどをご紹介しました。
結論として、自分の腕に覚えのあるエンジニアなら応用情報技術者試験に合格して、好待遇・収入アップを目指すことをおすすめします。
まず、応用情報技術者試験に合格して高いITエンジニアとして働くことで、今まで以上に企業から重宝される人材となれます。
仕事の幅も広がり、より自分自身のレベルアップにもつながるでしょう。
また、資格に合格することで報奨金や資格手当による収入アップも期待できます。
資格手当に関しては恒久的に支給されるものなので、仕事スタイルなどは関係ありません。
より好待遇・高年収な職場に就くための転職にも応用情報技術者試験は役立ちます。
腕に覚えのあるエンジニアは、今後のキャリアを踏まえた上で応用情報技術者試験の取得を積極的に狙ってみてください。
まとめ
この記事では、応用情報技術者試験がすごいとされる理由や年収アップのパターンについて詳しく解説しました。
改めて、この記事でご紹介した内容をおさらいしましょう。
- 応用情報技術者試験は合格することでワンランク上のITエンジニアとして認められる資格
- 市場価値としても高く期待される技術水準も高い
- 応用情報技術者試験を取得すれば報奨金・資格手当による収入アップが狙える
- 転職やキャリアアップによって今まで以上の好待遇・年収を狙うことも可能
- 腕に覚えのあるエンジニアは積極的に挑戦してもよいといえる資格
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