過去の応用情報技術者試験の応募者数・受験者数・受験率・合格者数・合格率は以下の通りです。
開催 | 応募者数 | 受験者数 | 受験率 | 合格者数 | 合格率 |
平成27年春期 | 47,050 | 30,137 | 64.1% | 5,728 | 19.0% |
平成27年秋期 | 50,594 | 33,253 | 65.7% | 7,791 | 23.4% |
平成28年春期 | 44,102 | 28,229 | 64.0% | 5,801 | 20.5% |
平成28年秋期 | 52,845 | 35,064 | 66.4% | 7,511 | 21.4% |
平成29年春期 | 49,333 | 31,932 | 64.7% | 6,443 | 20.2% |
平成29年秋期 | 50,969 | 33,104 | 64.9% | 7,216 | 21.8% |
平成30年春期 | 49,223 | 30,435 | 61.8% | 6,917 | 22.7% |
平成30年秋期 | 52,219 | 33,932 | 65.0% | 7,948 | 23.4% |
平成31年春期 | 48,804 | 30,710 | 62.9% | 6,605 | 21.5% |
令和元年秋期 | 50,643 | 32,845 | 64.9% | 7,555 | 23.0% |
令和2年秋期 | 42,393 | 29,024 | 68.5% | 6,807 | 23.5% |
令和3年春期 | 41,415 | 26,185 | 63.2% | 6,287 | 24.0% |
令和3年秋期 | 48,270 | 33,513 | 69.4% | 7,719 |
23.0% |
令和4年春期 | 49,171 | 32,189 | 65.5% | 7,827 | 24.3% |
令和4年秋期 | 54,673 | 36,329 | 66.4% | 9,516 | 26.2% |
平均 | 48,780 |
31,792 |
65.2% |
7,178 |
22.5% |
応用情報技術者試験の合格率は、例年20%前後です。令和4年秋期では、受験者数が3万5千人を突破し、合格率も26.2%となりました。
しかし、情報処理技術者試験の中でも、応用情報技術者試験は、受験率が低い傾向にあります。受験を決意して申し込んでも、様々な理由で当日までに受験をあきらめるケースも少なくありません。応募者数を基準に考えた場合、合格率は下がり、およそ14~15%前後です。油断はしないようにしましょう。
応用情報技術者試験は、合格発表から一定の期間が経つと、試験主催団体から講評が発表されます。過去の試験講評の一部を見てみましょう。
午後試験 問1
問1では、標的型サイバー攻撃の事例を題材に具体的な対処方法や技術的対策などについて出題した。
設問1(1)は、正答率が高かった。標的型サイバー攻撃によって被害を受けた際の初動対応として、被害の拡大防止が重要であることは、広く理解されているようである。
設問2(1)は、正答率が低かった。標的型サイバー攻撃では、電子メールによる感染事例が依然として多いので、利用者に届く前に不審なメールを減らすことが重要である。不審なメールの削減策として、メールサーバにおける送信ドメイン認証は基本的な対策なので、覚えておいてほしい。
設問2(3)~(5)は、正答率が高かった。水飲み場攻撃、マルウェアが備える機能や不審なメールを受信した際の対策に関する理解が高いことがうかがわれた。標的型サイバー攻撃は年々高度化しており、様々な攻撃手法が考案されている。対策も様々な観点で複合的に行う必要があることを、よく理解しておいてほしい。
引用:IPA(情報処理推進機構)
試験講評では、どんな問題が出題されたかの解説に加え、問題作成の意図も書かれています。また「○○についてよく理解しておいてほしい」「その特徴を覚えておいてほしい」など、試験対策の指標にできる記述が散見されます。
応用情報技術者試験合格を目指す方は、ぜひ全員必須解答の問1、選択を考えている4~6科目分の講評を少なくとも3年分は読みましょう。その中で知らない単語や知識があれば、自分の弱点ということですから、点数をあげるチャンスです。また、実際に過去問を解いた後にも講評を読むのがよいでしょう。問題作成者の意図がどのように問題文に表れているかわかれば、長文読解で注目すべきポイントやキーワードが見つけやすくなります。