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表計算や個別プログラム言語は出題されなくなった?基本情報技術者試験の科目B試験とは

表計算や個別プログラム言語は出題されなくなった?基本情報技術者試験の科目B試験とは

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実施方式や採点方式をはじめ、ここ数年で大きく変化した基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、ここ数年で実施方式や採点方式が大きく変化しました。

まず2020年12月にペーパーテストからCBT方式の試験に移行し、さらに2023年4月には随時受験が可能となりました。

これまで上期/下期の期間実施だった試験が通年試験化したことで、受験のしやすさは向上したといえるでしょう。

また、採点方式は素点方式から解答結果にもとづいて配点を算出するIRT方式に変更され、再受験規定であるリテイクポリシーも調整されました。

変更の対象は試験方式や採点方式のみならず、出題形式や試験範囲にもおよんでいます。

複数の変更点がある中で、この記事では出題範囲や出題形式に焦点を当て、受験者の学習に直接影響する重要なポイントを中心に解説します。

試験合格を目指す方は、変更点を確実に押さえて学習に取り組むようにしましょう。

プログラミングや表計算がなくなった?基本情報技術者試験の出題範囲

基本情報技術者試験において近年変更された出題範囲を、次の項目に沿って解説します。

  • 「科目B試験」の出題範囲はかつての午後試験とはかなり異なる
  • 個別プログラム言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)は擬似言語に統一
  • 科目A試験は、旧・午前試験に準じた出題範囲

科目B試験の出題範囲は旧・午後試験時代とはかなり異なる

基本情報技術者試験の科目B試験の出題範囲は、従来の午後試験時代の内容とは異なります。

まず、従来の午後試験は大問11問から5問解答する形式で、必須問題である「情報セキュリティ」「データ構造およびアルゴリズム」「ソフトウェア開発(プログラム言語)」の3問と、選択問題の2問を解答しました。

しかし現在の「科目B試験」の出題形式は小問20問の全問必須解答に変更されており、出題範囲は「アルゴリズムとプログラミング」「情報セキュリティ」の2つの分野を中心とした構成となっています。

従来必要だった幅広い知識ではなく、2分野に特化した知識が求められるようになったため、受験対策や学習内容も見直す必要があるといえるでしょう。

個別プログラム言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)は擬似言語に統一

基本情報技術者試験の科目B試験は、かつて午後試験が行なわれていた時代の内容とは異なります。

出題範囲が変更され、さらに個別プログラム言語による出題は擬似言語に統一されました。

これまでは、「C言語」「Java」「Python」「アセンブラ言語」「表計算ソフト」の各プログラミング言語からひとつを選択し、設問に対応しなければなりませんでした。

そのため、多くの受験者が「どのプログラミング言語で受験すべきか」悩むことが多かったでしょう。

言語の中でも比較的なじみのある「表計算ソフト」を選んだとしても、関数やマクロの知識が必要なので、決して簡単ではありませんでした。

科目B試験では「表計算ソフト」「C言語」などによる出題はなくなり、代わりに特定言語に依存しない「擬似言語」と呼ばれる言語での出題に統一されました。

「擬似言語」による普遍的・本質的な思考力が問われるため、プログラミングの原理や本質を十分に理解して試験にのぞむ必要があるでしょう。

科目A試験は、旧・午前試験に準じた出題範囲

科目A試験の出題範囲は、従来の午前試験に準じており、大きな変更はありません。

これまでの基本情報技術者試験の午前試験と同様の範囲から出題されるため、従来と同じ範囲の試験対策でおおむね対応できるといえるでしょう。

ただし、頻出問題や設問の難易度は異なる可能性があるため、最新の出題傾向を踏まえた対策が大切です。

基本情報技術者試験の試験時間や出題数はどうなった?

ここからは、基本情報技術者試験の試験時間や出題数の変更点を解説します。

  • 時間も出題数も「午前試験」「午後試験」の時代よりコンパクトになった
  • 選択問題がなくなり全問必須に

時間も出題数も「午前試験・午後試験」の時代よりコンパクトになった

基本情報技術者試験は、試験時間も出題数も、午前試験・午後試験の時代よりコンパクトになりました。

変更前・変更後を比較したのが下記の表です。

変更前 変更後
試験時間 午前試験:150分

午後試験:150分

科目A試験:90分

科目B試験:100分

出題数 午前試験:80問

午後試験:大問11問(5問解答)

科目A試験:60問

科目B試験:小問20問(全問解答)

科目A試験・科目B試験の時間を合わせると、変更前から110分も短縮されています。

また、科目A試験は午前試験よりも20問少なく、科目B試験は大問形式から小問形式になってコンパクト化が図られています。

試験時間と問題数は圧縮されたものの、1問あたりにかけられる時間も短くなっているため、個々の設問を素早く正確に解答する力が求められているといえるでしょう。

選択問題がなくなり全問必須に

基本情報技術者試験は選択問題がなくなり、全問必須解答の試験となりました。

かつての午後試験は選択問題がありましたが、科目B試験では、出題される小問20問全てを解答する必要があります。

古い教材は出題範囲も古い可能性があるので注意が必要

基本情報技術者試験の古い教材は、対応している出題範囲が古い可能性があるため注意が必要です。

これまで説明してきたように、基本情報技術者試験は出題範囲や形式が大きく変更されているため、過去の参考書や問題集は現在の試験に即した内容ではない場合があります。

午前試験の範囲はそのまま科目A試験に置き換えられますが、同じ出題範囲でも問題の傾向が異なる可能性があるため注意が必要です。

一方の午後試験に関しては、範囲も出題形式も異なるため、現行の科目B試験に対応したテキストを選ぶのが良いでしょう。

最新の試験情報を確認し、現行試験の内容に合った適切な教材を選ぶことが重要です。

まとめ

基本情報技術者試験における試験方式の変更と、「表計算」「C言語」などの言語が統一されたことを解説しました。

最後に本記事のポイントをおさらいしましょう。

  • 基本情報技術者試験は新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、ここ数年で大きく変化した
  • 「科目B試験」の出題範囲はかつての「午後試験」と異なり、2つの分野に絞り込まれている
  • 「科目B試験」では、「表計算」「C言語」といった個別プログラム言語による出題が「擬似言語」に統一された
  • 「科目B試験」に選択問題はなく、全問解答する必要がある
  • 試験時間は110分短くなり、出題数や内容が圧縮された
  • 古い教材は対応している出題範囲が過去のものなので、学習の際は注意が必要である

変更点を押さえ、最新の内容に対応した試験対策を行いたい場合は「スタディング基本情報技術者試験講座」がオススメです。

スキマ時間を活用した効率的な学習で、基本情報技術者試験の合格を目指しましょう。