基本情報技術者試験の科目A試験免除とは?免除期間や利用のメリットを解説

基本情報技術者試験の科目A試験免除とは?免除期間や利用のメリットを解説

基本情報技術者試験には、IPAに認定された講座を受講し、修了試験に合格することで、科目A試験が免除され、試験当日は科目B試験のみの受験が可能となる、科目A試験免除制度があります。

科目A試験免除制度を利用するにはどのようにすればよいのか、その方法をご紹介します。

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基本情報技術者試験の科目A試験免除制度(旧・午前試験免除制度)とは?

IPA(情報処理推進機構)の認定を受けた講座を受講後、修了試験(基本情報技術者試験の科目A試験レベルにあたる)に合格する等の基準を満たした対象者が、基本情報技術者試験の科目A試験が1年間免除となる制度です。

要件の1つになっている修了試験は2回まで、受験が可能です。

1回目の修了試験で不合格になっても再度受験が可能で、2回目で合格できれば、科目A試験免除制度を利用することができます。

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基本情報技術者試験の科目A試験免除制度を受けるには?

前述の通り、基本情報技術者試験の科目A試験の免除を受けるには

1.認定された講座を受講すること
2.修了試験の合格

を満たす必要があります。

そのためこの免除制度は、主に認定されたスクールや専門学校のカリキュラムを受講している人たちが対象者と言えます。

独学で学んでいる人たちはほとんどが対象外かと思いますが、免除を受けたい場合は次の解説を参考に講座を探してみるとよいでしょう。

IPAが認定した認定対象講座を見つけよう

スクールや専門学校に通わずに独学で学んでいる人が科目A試験の免除を受けたい場合、自分で対象となる認定講座を探したり、受講について問い合わせたりする必要があります。

また受講にあたっては学費や時間も捻出しなければならないため、少々ハードルが高いと感じる人もいるでしょう。

ただ、中には厚生労働省の教育訓練給付制度の対象となっていて、比較的安価に受講できる講座もあります。

基本情報技術者試験を有利に受験したい場合は、下記のリンクから条件に合う講座を探してみるのも一つの手だと言えるでしょう。

教育訓練給付制度について

認定免除対象講座の一覧(2025年10月現在認定済みのすべての講座一覧)

修了試験の実施方法

 修了試験の実施方法
IPA提供問題による試験実施IPA審査問題による試験実施
民間資格活用の有無①受講項目を全て受講し、
IPA提供問題により修了試験を実施する。
②受講項目を全て受講し、
IPA審査問題により修了試験を実施する。
③民間資格(IPA審査問題)の取得によって受講項目の一部を免除する場合であって、
IPA提供問題により修了試験を実施する。
④民間資格(IPA審査問題)の取得によって受講項目の一部を免除する場合であって、
IPA審査問題により修了試験を実施する。

修了試験は毎年4回(6月・7月・12月・1月)実施されています。

②の「IPA審査問題」とは、IPAから認定を受けた教育機関が独自に問題の作成を行い、IPAの審査をクリアした試験問題のことです。ただし2025年3月の段階では問題の提供元が存在していないため、②の試験実施は実質行われていません。

また④の民間資格のIPA審査問題提供元は、2025年9月の段階では株式会社サーティファイのみとなっています。

基本情報技術者試験の免除試験は難しい?

前述の通り基本情報技術者試験で科目A試験の免除を受けるには、認定講座を受講したあと修了試験に合格しなければなりません。

この修了試験の問題は科目A試験の過去問からの流用などもあるため、難易度は科目A試験と同程度と言えるでしょう。実際の科目A試験と比べて、特別難しい内容の試験ではありません。

なお、IPAは平成21(2009)年度以降の修了試験の問題と解答をすべて公開しています。これらの過去問を確認して参考にすれば、修了試験の難易度や出題傾向がつかめるでしょう。

IPAの提供する修了試験の過去問題・解答

【メリット】基本情報技術者試験の科目A試験免除制度を利用するメリット

ここまでは、基本情報技術者試験における科目A試験免除制度の概要をご紹介してきました。

ここからは、基本情報技術者試験の科目A試験免除制度を利用する2つのメリットを解説します。

免除制度を利用するかどうか迷っている人、基本情報技術者試験を有利に受験したい人はぜひ参考にしてください。

  • 科目B試験対策に集中できる
  • 修了認定日より1年間は科目A試験が免除になる

科目B試験対策に集中できる

科目A試験免除の制度を利用すると、本試験の科目試A験が免除となり、科目B試験の対策に集中することができます。

科目A試験は、過去問題からの流用があるのに対し、科目B試験は2025年9月現在、サンプル問題のみの公開となっているため、対策を十分に練る必要があります。

通常の試験対策なら、科目A試験と科目B試験の両方の対策に時間をかけるところを、科目B試験のみに集中して、時間を活用できるのは大きなメリットです。

また、科目B試験対策には、基礎として、科目A試験突破レベルの知識が必要となります。

科目A試験免除制度を利用できていれば、自然と情報処理の基礎知識が身についている証明となりますので、自信を持って科目B試験対策に注力することができます。

修了認定日より1年間は科目A試験が免除になる

科目A試験免除が有効となるのは、指定された講座カリキュラムの修了を認められた認定日より1年間です。

基本情報技術者試験は2023年4月より通年試験となっていますので、修了認定者が科目A試験を免除される期間(1年間)の中で行う受験において、回数の制約なく、科目A試験は免除となります。

この期間中は、上記で述べたように科目B試験の対策に集中できるので、チャンスを逃さないようにしましょう。

【デメリット】独学の場合は科目A試験免除制度を使わない選択肢も

基本情報技術者試験の科目A試験免除制度を利用するメリットは前述の通りです。

ただしもちろん独学で基本情報技術者試験の勉強をしている人には、科目A試験の免除を受けずに通常通り受験するという選択肢があります。

  • 自分のペースで勉強するならあえて免除制度を使わないのもおすすめ

自分のペースで勉強するならあえて免除制度を使わないのもおすすめ

独学で基本情報技術者試験の勉強をしている人なら、あえて免除制度を使わないのもおすすめです。

理由は以下の2つです。

▼認定講座を探して申し込む手間と労力が大きい

認定講座を探して受講しようと思っても、自分に合う地域や時間、カリキュラムで受講できる講座が確実にあるとは限りません。

仕事や学校で忙しい人の場合、講座を探す手間や時間を独学での勉強に当てたほうがよい場合もあるでしょう。

また、ある程度の基礎知識を習得済みの人は、科目A試験の免除にそこまでメリットを感じられないかもしれません。

▼修了試験や講座カリキュラムのスケジュールが決められていることのデメリット

前述の通り、修了試験は年4回の決められた時期に実施されています。また認定講座も、それに合わせたカリキュラムで進行していきます。

自分のペースで勉強したい人や「いつまでに合格したい」といった目標や期限がある人には、スケジュール面の制約が大きい認定講座はおすすめできません。

無理に免除制度を活用するよりも、自分に適した学習スタイルとスケジュールで試験対策を進めたほうがよいでしょう。

自分のペースで基本情報技術者試験の合格を目指すなら、スタディングの講座がおすすめ

この記事では、基本情報技術者試験の科目A試験免除制度について解説しました。

  • 科目A試験の免除を受けるには認定講座を受講し修了試験に合格する
  • 修了試験は毎年4回(6月・7月・12月・1月)
  • 免除を受けるメリットは科目B対策に集中できる・一年間免除を受けられる
  • 独学で試験対策をしている人は免除を受けずに受験するのもおすすめ

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