基本情報技術者試験の科目A試験と科目B試験とは?
まずは、基本情報技術者試験の科目A試験と科目B試験について解説します。
試験時間や出題形式、出題数など、試験の概要についてもご紹介しますので、受験を検討している方はぜひ参考にしてください。
科目A試験・科目B試験で構成される、基本情報技術者試験
科目A試験・科目B試験の試験時間・出題形式・出題数・解答数は以下の通りです。
▼科目A
試験時間 | 90分 |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
出題数 | 60問 |
解答数 | 60問 |
▼科目B
試験時間 | 100分 |
出題形式 | 多肢選択式 |
出題数 | 20問 |
解答数 | 20問 |
なお基本情報技術者試験を実施しているIPAは、基本情報技術者試験について「ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします。
しっかりとした基礎を身に付けることにより、その後の応用力の幅が格段に広がります」としています。
基本情報技術者試験は、ITエンジニアを目指している人、ITエンジニアになったばかりの人の知識・スキル固めに最適の試験だと言えるでしょう。
過去問で対策できる科目A試験・過去問が公開されていない科目B試験
科目A試験は、かつての基本情報技術者試験の午前試験がベースとなっています。
試験内容は60問の小問問題形式で出題され、基本的なIT知識が問われます。
なお試験制度改定前の午前試験の過去問は一部が公開されていて、個人でも無料で自由に活用することが可能です。
問題練習に使える問題数が豊富であることから、科目A試験の対策は比較的取り組みやすいと言えるでしょう。
一方で科目B試験は、かつての午後試験とは出題形式がまったく異なっています。
また過去問は公開されていないため、過去問を使った問題練習はできません。
そのため科目B試験の対策をするには、過去問練習以外の方法で勉強をする必要があります。
科目A試験・科目B試験にはこのような違いがあるため、対策をする際は注意しましょう。
科目B試験のための知識はどうやって身につければいい?
前述の通り、科目B試験は過去問を使った演習ができません。
それでは、科目B試験の合格に必要な実力はどうやって身につけたらよいのでしょうか。
ここからは、科目B試験の対策方法について解説します。
豊富な教材や出版物がそろう基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は歴史の長い試験で、毎年の受験者数も非常に多いため、試験対策用の教材はかなり充実しています。
書店やインターネットで探してみると、多くの参考書や問題集が見つかるはずです。
ほかのIT系の資格や試験と比べても、対策がしやすい試験だと言えるでしょう。
ただ注意したいのは、試験制度が2023年4月から改定されていることです。
改定前に出版された参考書の内容は、現行の出題傾向や試験形式とは合っていない場合があります。
なるべく最新情報をチェックした上で、最新の教材を使って学習を進めるようにしましょう。
基本情報技術者試験・科目A試験の出題範囲を確認しよう
基本情報技術者試験の試験範囲は、以下の通りです。
大分類 | 中分類 | |
テクノロジ系 | 基礎理論 | 基礎理論 |
アルゴリズムとプログラミング | ||
コンピューターシステム | コンピュータ構成要素 | |
システム構成要素 | ||
ソフトウェア | ||
ハードウェア | ||
技術要素 | ユーザーインタフェース | |
情報メディア | ||
データベース | ||
ネットワーク | ||
セキュリティ | ||
開発技術 | システム開発技術 | |
ソフトウェア開発管理技術 | ||
マネジメント系 | プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント |
サービスマネジメント | サービスマネジメント | |
システム監査 | ||
ストラテジ系 | システム戦略 | システム戦略 |
システム企画 | ||
経営戦略 | 経営戦略マネジメント | |
技術戦略マネジメント | ||
ビジネスインダストリ | ||
企業と法務 | 企業活動 | |
法務 |
なお科目B試験の出題範囲は、「アルゴリズムとプログラミング」「情報セキュリティ」となっています。
「アルゴリズム」分野から8割の出題が想定される、基本情報技術者試験の科目B試験
基本情報技術者試験の科目B試験は、アルゴリズム分野からの出題が8割と想定されています。
アルゴリズムは、特にIT初心者を中心に苦手意識を持っている受験者が多い分野です。
また前述の通り、科目B試験は過去問が公開されていないため、過去問演習を使った対策をすることは不可能です。
そのため、勉強の途中で挫折してしまう人も少なくありません。
そして、科目B試験ではアルゴリズムに関する問題が非常に多いため、合格を目指すならアルゴリズムについては重点的に対策をしておく必要があるでしょう。
逆に言うと、十分な対策をしてアルゴリズムを得意分野にすることができれば、科目B試験に合格できる可能性は非常に高くなります。
科目B試験の問題練習をするために必要なものって?
過去問が公開されていない科目B試験では、どうやって問題演習をすればよいのでしょうか。
ここからは、過去問以外の問題を使った科目B試験の対策方法を紹介します。
IPAのサンプル問題・公開問題を入手しよう
IPAでは、令和5年度の基本情報技術者試験で実際に出題した試験問題と解答例のPDFを公開しています。
この公開問題にはもちろん科目B試験の問題も含まれており、個人でも無料で自由に利用できます。
以下のリンクからダウンロードできますので、入手して試験対策に活用するとよいでしょう。
また、問題数は少ないものの科目B試験のサンプル問題も公開されています。
こちらも無料で自由にダウンロードできるため、あわせて試験対策に活用しましょう。
通信講座のオンライン問題集などを積極活用しよう
基本情報技術者試験の対策についてインターネットで検索していると、通信講座やオリジナルの問題集などが見つかるかと思います。
前述の通り、IPAが公式で公開している科目B試験の関連問題はそれほど多くありません。
そのため試験対策として問題演習を行うには、こうした通信講座や問題集を使う必要があります。
「スタディング 基本情報技術者試験講座」では、オリジナルの科目B試験対策問題集を用意しています。
本試験と同じ形式で科目B試験の問題練習ができるため、短期間で合格に必要な知識とスキルが習得可能です。
特に最重要テーマのアルゴリズムについては、動画で解き方をわかりやすく解説しています。
また問題を繰り返し解いて、間違えたところやわからないところは解説を読むことで、体系的な知識や問題の解き方がマスターできます。
まとめ
今回のポイントをおさらいしておきましょう。
- 基本情報技術者試験には科目A試験・科目B試験がある
- 科目B試験はかつての午後試験とは出題形式が異なり、過去問も公開されていない
- 科目B試験はアルゴリズム分野からの出題が8割のため対策が必須
- 科目B試験対策には公開問題・サンプル問題と通信講座などの問題集がおすすめ
「スタディング 基本情報技術者試験講座」は、基本情報技術者試験の合格を目指す方を対象としたオンライン講座です。
スタディングでは、科目B試験対策に特化した問題集だけでなく、CBT試験に限りなく近い状態で受けられる直前対策模試も提供しています。
ほかにもスマホで学べる動画や問題集を使って、アルゴリズムに苦手意識がある初心者でも効率的に合格レベルの実力を身につけられます。
講座の内容は無料で体験できますので、ご興味のある方はぜひお試しください。