公認会計士は働きながらでも目指せる?社会人の合格率や勉強方法も

働きながら公認会計士を目指したいと考えていませんか。

働きながら公認会計士試験に向けた勉強を進めるのは非常に難しいですが、決してできないわけではありません。

この記事では、働きながら公認会計士になれるのかというテーマで、実際の合格率や勉強時間、勉強方法などを解説します。

仕事と勉強を両立させるためのコツも紹介しますので、最後までご覧ください。

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働きながら公認会計士を目指すのは無理?

働きながら公認会計士資格を取得することは、決して不可能な目標ではありません。

実際に、多くの社会人が仕事と勉強を両立させながら資格を取得し、公認会計士として新たなキャリアを築いています。

公認会計士試験の大きな特徴は、受験資格に制限がないことです。

医師のように受験資格に法定の教育課程を必要とする難関国家資格が多い中、公認会計士は学歴や年齢を問わず、誰でもチャレンジできる資格です。

そのため、改めて大学や専門学校に通う必要もなく、現在の仕事を続けながら資格取得を目指せます。

働きながら公認会計士を目指す場合、「自分の年齢で資格を取得できても、その後転職できるのだろうか?」と不安を感じる人もいるかもしれません。

一般的な転職と同様、公認会計士として転職する場合も、年代によってアピール方法を変える必要があります。

20代は若さという武器を活かせる年代です。

将来性が期待されるため、採用のチャンスが多いと言えます。

学生にはない社会人経験をアピールすることで、新卒者との差別化を図りましょう。

30代はこれまでに培ってきた知識・経験・スキルが武器になります。

前職での実績はもちろん、公認会計士を目指す動機も、採用担当者に興味を持ってもらうきっかけになり得ます。

転職において高評価につながるポイントを押さえ、積極的にアピールすることが重要です。

社会人が公認会計士を目指すメリットや勉強方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

公認会計士試験における社会人受験者の数と合格率の推移

公認会計士・監査審査会が公表するデータをもとに、働きながら公認会計士試験を目指している人の割合や合格率を解説します。

令和6年試験における社会人の出願者数・合格者数・合格率

令和6年(2024年)試験における社会人の出願者数と合格者は、以下の通りです。

区分出願者数(人)合格者数(人)合格率(%)
会計士補4612.2%
会計事務員848748.7%
税理士4412.3%
会社員3,4851093.1%
公務員717223.1%
教員3600.0%
教育・学習支援者6922.9%
合計5,2452094.0%

【参考】公認会計士・監査審査会「令和6年公認会計士試験合格者調」(4.職業別合格者調)

令和6年試験における社会人の出願者数は、5,245人でした。

全体の出願者数が2万1,573人であったため、受験者全体のおよそ4分の1を社会人受験者が占めています。

社会人受験者の合格率の推移

令和2年(2020年)から令和6年(2024年)までの出願者数と合格者数を集計し、各年の合格率を算出しました。

試験年出願者数(人)合格者数(人)社会人の合格率(%)受験者全体の合格率(%)
令和2年(2020年)3,8122065.4%10.1%
令和3年(2021年)3,7631814.8%9.6%
令和4年(2022年)4,7961934.0%7.7%
令和5年(2023年)4,9182224.5%7.6%
令和6年(2024年)5,2452094.0%7.4%

【参考】公認会計士・監査審査会「過去の試験結果等」を参考に作成

令和2年(2020年)から令和6年までの推移を見ると、出願者数は年々増加しているのに対して、社会人の合格率は低下傾向にあることがわかります。

また、社会人の合格率はおおむね4%台で推移しており、受験者全体の合格率と比較すると3ポイントほど低い結果です。

公認会計士を目指すには退職して勉強に専念すべき?

社会人が公認会計士試験の合格を目指すには、退職して勉強に専念する方法と、仕事と勉強を両立させる方法があります。

退職して勉強に専念する場合

退職して勉強に専念する場合のメリット・デメリットとしては、以下のようなことが考えられます。

メリット

  • 十分な勉強時間を確保でき、学習に集中できる
  • 体系的な学習計画を立てやすい

デメリット

  • 収入が途絶えるため経済的負担が大きくなる
  • 社会復帰への不安を抱えやすい

仕事と勉強を両立させる場合

仕事と勉強を両立させる場合のメリット・デメリットとしては、以下のようなことが考えられます。

メリット

  • 安定した収入を維持できる
  • 不合格でも経済的なリスクが少ない

デメリット

  • 勉強時間の確保が難しい
  • 仕事と勉強の両立によるストレスを感じやすい

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の状況に応じて選択しましょう。

働きながら公認会計士を目指す場合、資格取得を支援する制度や勉強に理解のある職場環境だと両立しやすいです。

時短勤務やフレックスタイム制を利用した働き方ができないか相談してみるのも、ひとつの方法です。

仕事と勉強の両立を選択する場合は、限られた時間で効率的に学習を進めることが重要です。

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働きながら公認会計士を目指す3つのメリット

働きながら公認会計士資格の取得を目指すメリットには、以下の3つが考えられます。

  • 年収アップが期待できる
  • 独占業務に携われてキャリアの選択肢が広がる
  • 独立開業を目指しやすい

それぞれ詳しく解説します。

1:年収アップが期待できる

公認会計士資格を取得することで、大幅な年収アップが期待できます。

令和6年賃金構造基本統計調査によると、公認会計士の平均年収は約856万円です。

同調査による全職種の平均年収約330万円と比較すると、2倍以上もの差があるとわかります。

大手監査法人や上場企業での就業を選択した場合、年収1,000万円以上を達成することも十分可能です。

このように、公認会計士資格は投資に見合った経済的リターンが期待できる資格です。

とくに、長期的なキャリア形成を考えるうえで安定した高収入を確保できる公認会計士は、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

公認会計士の年収や年収アップの具体的な方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。

2:独占業務に携われてキャリアの選択肢が広がる

公認会計士という仕事の魅力のひとつが、監査という独占業務に従事できることです。

会社法や金融商品取引法に基づく監査業務は、公認会計士にのみ認められた特別な業務であり、高い専門性と社会的信用を有している証です。

公認会計士になると監査業務以外にも、以下のような幅広い分野で活躍できます。

  • 企業の財務戦略立案
  • 内部統制の構築支援
  • 税務コンサルティング
  • 資金調達時の会社の監査やコーポレートガバナンスの支援 など

公認会計士の知識・スキルは業界を問わず必要とされるため、製造業やIT業界、金融機関、公的機関など、活躍の場を大きく広げられます。

公認会計士の具体的な仕事内容や税理士との違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

3:独立開業を目指しやすい

公認会計士資格を取得すると、独立開業を目指しやすくなります。

会計・税務・監査の専門家として確立された地位があるため、独立後も安定した顧客獲得が期待できるでしょう。

デジタル技術の発展によっても、独立開業のハードルは下がっています。

クラウド会計ソフトの普及により、場所や時間にとらわれない働き方が可能となったことで、効率的な業務運営が可能になりました。

また、オンラインミーティングツールを活用すれば、遠隔地の顧客とも円滑なコミュニケーションが取れます。

独立開業した公認会計士の中には、子育てや介護と両立させながら、自分のペースで仕事をしている人もいます。

公認会計士として独立開業の道を選択することで、理想のキャリアパスを実現できる可能性が広がるでしょう。

働きながら公認会計士を目指すデメリットは「時間を取られること」

働きながら公認会計士試験の勉強を進めるデメリットは、時間の制約があることです。

公認会計士試験の合格には膨大な勉強時間が必要であるため、2〜3年は勉強するのが一般的です。

フルタイムで働きながら勉強時間を確保するには、平日は仕事後、休日は終日、勉強に充てるような生活リズムが求められます。

また、厳しい時間管理のもとで勉強と仕事を両立させることは、心身ともに大きな負担となります。

仕事の疲労が蓄積している状態で勉強に取り組むことで、集中力やモチベーションの維持が難しく、学習効率が低下してしまうこともあるでしょう。

しかし、これらのデメリットは、隙間時間の活用や朝型学習へのシフト、オンライン学習ツールの活用などで対策可能です。

特にスマートフォンやタブレットを活用した勉強法なら、時間や場所に縛られず効率的に勉強できます。

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公認会計士試験に合格するのには何年必要?

公認会計士・監査審査会が公開している資料「公認会計士という職業の魅力」によると、公認会計士試験の合格に必要な期間は「2年間で5,000時間」とされています。

一方で、3,000時間程度の勉強時間で合格したという声もあり、個人の学習環境や既存の知識レベルによって大きく異なることがわかります。

勉強時間の目安を参考に、公認会計士試験に合格するための年数を考えてみましょう。

仮に3,000時間を目安にする場合、毎日3時間勉強すると3年必要です。

2年で合格を目指すには、毎日4時間以上の勉強が欠かせません。

公認会計士試験の合格には相当時間の勉強が必要です。

しかし、計画的・効率的に勉強を進めれば、働きながら受験する場合でも2〜3年で合格することは可能です。

必要な勉強時間や合格率、勉強方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ただし、公認会計士試験は難易度が高いため、一度で合格できるとは限りません。

長期にわたって受験を続けるケースも少なくないのが現状です。

長期化には以下のようなリスクがあります。

  • 生活費の不安が大きくなる
  • モチベーションの維持が難しく、学習意欲が低下しやすい
  • 職歴に空白期間ができるため、就職する際、不利になることがある

試験は年に1回しか実施されません。

不合格だった場合はさらに1年間の勉強を余儀なくされるため、時間的・経済的負担が増えてしまいます。
長期化を避けるためにも、効率的な学習と現実的なスケジュール管理が必要です。


浪人リスクについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

働きながら公認会計士を目指すための勉強方法

公認会計士試験には、膨大な勉強時間と高度な専門知識が必要です。

働きながら合格を目指すには、限られた時間を活用し、効率良く学習しなければなりません。

ここからは、公認会計士試験に向けた勉強方法や勉強スケジュールを紹介します。

具体的な勉強の進め方をイメージしてみてください。

公認会計士試験に向けた勉強方法

働きながら公認会計士を目指すための勉強方法と、それぞれのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

メリットデメリット
通信講座・時間や場所に縛られない
・費用を抑えられる
・体系的に学べる学習カリキュラムが組まれている
・サポート体制がある
・モチベーション維持がやや難しい
・主体的に学ぶ姿勢が必要になる
・対面での指導は受けられない
独学・費用を抑えられる
・スケジュールを自由に設定できる
・自分のペースで進められる
・効率的に勉強を進めることが難しい
・モチベーション維持が難しい
・自分で最新情報を収集しなければならない
専門学校・プロによる直接指導で体系的に学べる
・最新の試験情報を知れる
・充実したサポート体制がある
・受講料が高額になりやすい
・仕事との両立が難しい
・通学に時間がかかる

働きながら公認会計士試験合格を目指す場合、時間的制約と経済的負担を考慮すると、通信講座または独学が現実的な選択肢となるでしょう。

ここからは、それぞれの勉強方法について詳しく解説します。

なお、科目別の勉強方法や社会人の勉強のコツについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

▼通信講座を受講する

十分な勉強時間の確保が難しい社会人におすすめなのが、通信講座です。

通信講座は、専門学校の体系的な学習システムと独学の柔軟性を併せ持つ、バランスの取れた勉強方法です。

質問対応などのフォローアップ体制が整っていることも多く、疑問点を解決しやすいでしょう。

専門学校よりもリーズナブルな価格で利用できるのも魅力のひとつです。

ただし、通信講座は基本的にひとりで勉強する必要があります。

勉強を続けるには、モチベーションの維持が大きなカギとなるでしょう。

▼独学する

公認会計士の資格取得は独学でも可能です。

独学の場合、公認会計士試験のために必要な費用は、主に教材費や模擬試験の受験料のみです。

経済的な負担を最小限に抑えられる点は大きなメリットと言えます。

近年では、YouTubeのようなオンラインプラットフォームでも質の高い無料コンテンツが充実しており、うまく使えばひとりでも勉強を進められます。

一方で、効率的に勉強を進めることは難しいです。

どの分野からどのような順序で勉強を進めるべきかを自分で判断しなければならず、非効率な勉強になりかねません。

また、ひとりで勉強を進めるとモチベーションの維持が難しく、わからない箇所でつまずくと解決に時間がかかり学習が停滞する可能性があります。

法改正などの最新情報も自力で収集・理解する必要があり、思うように勉強が進まないケースもあるでしょう。

▼専門学校に通う

専門学校に通いながら公認会計士を目指すのも、ひとつの方法です。

専門学校の特徴として、体系的なカリキュラムと充実したサポート体制が挙げられます。

特に会計分野の知識が少ない方や、確実な合格を目指す方にとって、効果的な選択肢と言えます。

専門学校では、最新の試験傾向や法改正に関する情報も随時提供されるため、自分でアンテナを張っておく必要がありません。

プロによる直接指導で体系的に学べるなど、質の高い学習体験を得られるでしょう。

一方で、専門学校の受講料は高額になりやすいというデメリットもあります。

決められた授業スケジュールに合わせる必要があり、働きながら公認会計士を目指す人にとっては、仕事との両立が難しい場合もあります。

職場や自宅から離れた専門学校に通う場合は、通学時間の確保も大きな課題です。

専門学校によっては、教室での講義だけでなく、動画での学習も選択できる社会人向けのコースもあるので、気になる人は探してみると良いでしょう。

働きながら公認会計士を目指す勉強スケジュール

以下のようなスケジュールを組むと、仕事のある日でも1日4時間半の勉強時間を確保できます。

時間活動内容学習内容学習時間
6:30-7:00起床・準備動画講座を聞きながら準備する30分
7:00-8:00通勤電車動画の視聴、テキストを読む60分
12:00-13:00昼休み問題を解く30分
18:00-19:00通勤電車動画の視聴、テキストを読む60分
20:00-22:00自宅学習演習に取り組む120分
22:00-23:00入浴・リラックス動画の視聴、問題を解く30分

働きながら公認会計士試験の勉強を進めるには、通勤時間や昼休みなどの隙間時間も活用し、学習を習慣化することが重要です。

インプット学習とアウトプット学習を組み合わせて、効率的に勉強を進めましょう。

働きながら公認会計士試験に合格するための2つのコツ

社会人が公認会計士試験に合格するためのコツは、以下の2つです。

  • 隙間時間も活用する
  • 勉強を継続できるスケジュールを立てる

それぞれ解説します。

隙間時間を活用する

社会人が公認会計士試験の合格を目指すにあたって、隙間時間の有効活用は重要です。

隙間時間としては以下のようなタイミングが挙げられます。

  • 通勤時間
  • 休憩時間
  • 入浴中
  • 家事の合間 など

電車やバスでの移動であれば、動画講座の視聴やテキストの確認が可能です。

これらの隙間時間を意識的に活用することで、1日あたり1〜2時間の勉強時間を確保できます。

スマートフォンアプリやコンパクトサイズの問題集など、携帯しやすい学習ツールを用意しておくことで、どのような場所でも効率的な勉強が可能です。

勉強を継続できるスケジュールを立てる

公認会計士試験の合格には、計画的に勉強を進めることが重要です。

試験科目が多岐にわたり、必要な勉強時間も3,000~5,000時間と膨大なため、効率的なスケジュール管理が成功のカギとなります。

学習スケジュールを組む際は、試験日から逆算し、各科目の勉強時間を適切に配分しましょう。

基礎的な科目から応用科目へと段階的に勉強を進められるよう、計画を立てることが重要です。

また、日々の生活リズムに合わせた現実的なスケジュールを立てることも欠かせません。

仕事やプライベートの予定も考慮しながら、無理なく継続できる勉強計画を作りましょう。

働きながら公認会計士を目指す場合によくある質問

働きながら公認会計士を目指す場合のよくある質問に回答します。

  • 30代になっても働きながら公認会計士を目指せる?
  • 働きながら公認会計士を目指すなら2・3年かかる?

それぞれ詳しく解説します。

30代になっても働きながら公認会計士を目指せる?

30代の社会人でも、公認会計士の資格取得は十分に実現可能です。

公認会計士試験には年齢制限がありません。

むしろ30代は社会人としての経験を活かせる理想的な挑戦時期と言えます。

30代の社会人であれば、これまでのビジネス経験を通じて培った実務知識やコミュニケーションスキルなどが、資格取得後のキャリア形成において大きなアドバンテージとなるでしょう。

働きながら公認会計士を目指すなら2・3年かかる?

公認会計士試験の合格までは、一般的に2〜3年程度の期間が必要とされており、勉強時間は3,000~5,000時間が目安です。

勉強に充てられる時間には限度があるため、働きながら5,000時間の勉強時間を確保するには、3年以上かかる場合もあるでしょう。

まとめ|働きながら公認会計士を目指すなら「スタディング」がおすすめ

この記事では、働きながら公認会計士を目指す人に向けた情報をお伝えしました。

この記事のポイントを以下にまとめます。

  • 働きながらでも公認会計士を目指せる
  • 退職して勉強に専念するか、働きながら勉強するかは、それぞれのメリット・デメリットを比較して判断する
  • 公認会計士試験に合格するには2〜3年かかるのが一般的
  • 働きながら勉強するなら、時間や場所の制約が少ない通信講座か独学が現実的
  • 働きながら公認会計士を目指すなら、隙間時間をうまく活用して勉強時間を確保することが重要

働きながらでも公認会計士試験に合格することは可能です。

とはいえ、試験範囲は膨大かつ難易度も高いため、合格するには「無理のない学習スケジュール」と「効率的な勉強」が欠かせません。

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