公認会計士は独学でも目指せる!無理と言われやすい理由や勉強法を解説

公認会計士試験は、勉強に3,000〜5,000時間かけている方が多く、国家資格の中でも難易度が高いと言われています。

「独学で公認会計士になるのはムリなのでは?」と疑問を抱く方も多いでしょう。

しかし、独学でも工夫次第で合格を目指せます。

本記事では、独学で公認会計士を目指すのは難しいと言われる理由や、オススメの勉強方法を解説します。

独学を検討している方や、効率よく勉強を進めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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独学で公認会計士試験合格はムリ?難しいと言われる2つの理由

公認会計士試験は、国家資格の中でも難関資格のひとつです。

そのため、独学で合格を目指すのは厳しい挑戦となるでしょう。

独学での合格が難しいと言われる理由を解説します。

  1. 公認会計士試験の難易度が高い
  2. 勉強を継続するのが難しい

1.公認会計士試験の難易度が高い

公認会計士試験の合格率は、直近の令和4~6年で7%台という数字から、難易度が高いのがわかります。

試験年出願者数合格者数合格率
令和元(2019)12,532人1,337人10.7%
令和2(2020)13,231人1,335人10.1%
令和3(2021)14,192人1,360人9.6%
令和4(2022)18,789人1,456人7.7%
令和5(2023)20,317人1,544人7.6%
令和6(2024)21,573人1,603人7.4%
【参考】公認会計士・監査審査会「令和6年公認会計士試験 合格者調」

令和元年から令和3年までは10%付近を維持していましたが、近年の合格率は低い傾向が続いています。

試験の難易度が高い理由として、出題範囲の広さが挙げられます。

公認会計士試験は短答式試験と論文式試験の2段階にわかれているのが特徴で、主な科目や問題数は下記のとおりです。

試験区分出題科目問題数勉強時間の目安
短答式試験財務会計論40問以内約700時間
管理会計論20問以内約300~400時間
監査論20問以内約170~300時間
企業法20問以内約300~400時間
論文式試験会計学大問5問約300~400時間
監査論大問2問約100~200時間
企業法大問2問約200~300時間
租税法大問2問約330~400時間
選択科目
※経営学、経済学、民法および統計学の中から1科目を選択
大問2問約200時間※経営学

【参考】金融庁|令和7年公認会計士試験受験案内

短答式試験で形計算力と各法令基準等に対する理解が問われ、論文式試験ではさらに深い知識と応用力が必要です。

このように、試験内容は幅広く、それぞれの分野で高いレベルの知識が求められます。

広範な知識と深い理解が求められる公認会計士試験は、独学での合格を目指す場合、さらにハードルが高くなるでしょう。

2.勉強を継続するのが難しい

公認会計士試験の合格には、平均3,000〜5,000時間の勉強時間が必要とされています。

独学でこの膨大な時間に向き合い、勉強を続けることは容易ではありません。

また、予備校や通信講座で学ぶ場合は効率的に学習できますが、独学は自己管理で進めていく必要があります。

とくに社会人の場合は、働きながら3,000時間以上の学習時間を確保しなければいけません。

大学生は時間の融通が利きやすいため、社会人と比べると独学に挑戦しやすい傾向があります。

ただし試験範囲が広いので、効率的な学習計画を立てなければ途中で挫折するリスクがあります。

はじめは意欲的に取り組めても、終わりの見えない学習に不安を感じる場合も少なくありません。

独学で公認会計士合格を目指す4つのメリット

公認会計士試験は難易度が高い資格試験ですが、独学で合格を目指す場合、以下のメリットがあります。

  1. 学習費用を抑えられる
  2. 自分のペースで勉強できる
  3. 自信につながりやすい
  4. 周りを気にせずに合格を目指せる

1.学習費用を抑えられる

公認会計士試験の予備校や通信講座は、授業料が高額になる傾向です。

一般的な相場は60〜80万円程度で、比較的安価なコースでも20〜40万円はかかります。

独学であれば教科書や参考書、模擬試験の費用程度で済むため、学習にかかる費用を大幅に抑えられます。経済的な負担を減らしたい社会人や学生にとって、独学は現実的な選択肢となるでしょう。

メルカリやヤフオクなどのフリマサービスを活用すれば、初期費用をさらに節約可能です。

ただし、フリマサービスの利用には注意点もあります。

改訂や法改正により内容が古くなった教材を購入してしまう可能性があるため、出版年や改訂情報は必ず確認しましょう。

また、書き込みが多い教材は学習の妨げになる可能性もあります。

取引前に商品の状態や内容を十分に確認することが重要です。

2.自分のペースで勉強できる

独学のメリットは、自分のペースで学習を進められることです。

通学の必要がなく時間の縛りもないため、自分の都合に合わせて学習計画を立てられます。

とくに社会人は、仕事の合間や休日を有効活用して勉強を進めることが可能です。

また、進捗状況や理解度に応じて学習スケジュールを柔軟に調整できる点もメリットです。

たとえば得意分野は短期間で集中的に学習し、苦手分野は十分な時間をかけて効率的に学ぶこともできます。

ただし、自己管理が苦手な人は計画がうまく進まず試験に間に合わない可能性もあるため、注意が必要です。

3.自信につながりやすい

独学で公認会計士試験に合格することは、大きな達成感につながります。

学習を進めるたびに成長を実感でき、合格後には自分の力で困難を乗り越えたという自信が得られるでしょう。

また、難易度の高い試験に独学で挑戦することは、自己管理能力や問題解決能力の向上にもつながります。

教材選びからスケジュール管理、理解できない部分の解決方法まで、すべて自分で考えることは将来の仕事にも生かせる貴重な経験となるでしょう。

4.周りを気にせずに合格を目指せる

予備校や専門学校では、同じ目標をもつ仲間と切磋琢磨できる一方で、他人との比較で焦りやプレッシャーを感じやすい面もあります。

一方、独学は周りを気にせずに自分のペースで学習に打ち込めるため、精神的な負担を軽減できます。

また、生活リズムや体調に合わせて学習スケジュールを調整できる点も、長期間にわたる試験勉強を続ける上で大きなメリットです。

とくにストレスを感じやすい方は、独学の自由度の高さは大きな魅力に感じるでしょう。

独学で公認会計士合格を目指す3つのデメリット

公認会計士試験に独学で挑む場合は、メリットだけでなくデメリットもあります。

ここでは、独学で公認会計士試験を目指す3つのデメリットを解説します。

  1. ひとりで効率的に学習を進めるのは難しい
  2. 疑問をすぐに解決できない
  3. モチベーションを維持しにくい

1.ひとりで効率的に学習を進めるのは難しい

はじめて試験に挑戦する方は、効率的な学習計画を立案するのが大きな課題です。

独学で公認会計士試験に合格するためには、膨大な試験範囲を効率よく学習する方法を自分で見つけ出す必要があります。

効率的な学習方法が確立できないと、必要以上に時間がかかってしまい、合格までの期間が長期化する可能性があるためです。

しかし、学習順序や重点的に取り組むべき分野、試験に出やすいポイントなどを把握するのは容易ではありません。

また、自己流の勉強方法では、試験に必要なスキルを網羅できなかったり、過去問や模擬試験を適切に活用できなかったりする場合もあります。

その結果、本番での対応力が不足し、合格から遠ざかってしまう可能性があります。

2.疑問をすぐに解決できない

予備校や通信講座では、わからないことがあれば講師に質問できますが、独学ではそうはいきません。

疑問点が生じても自分で調べて解決するしかないため、余計な時間がかかってしまいます。

そして、疑問点が積み重なると、モチベーションの低下や学習効率の悪化につながる可能性があるでしょう。

また、専門的な会計知識や複雑な法規については、理解に時間を要するだけでなく、誤った解釈をしてしまうリスクもあります。

3.モチベーションを維持しにくい

長期間の学習を要する公認会計士試験で、モチベーションを維持し続けるのは困難です。

とくに独学では、数千時間に及ぶ学習の過程で目的を見失いやすく、途中で挫折する人も少なくありません。

一方、予備校や通信講座では、定期的な講義やテスト・周囲の受験生の存在が励みとなり、学習ペースを維持しやすい環境が整っています。

予備校や通信講座と比較し、独学での学習は周囲からの刺激が少ないため、モチベーションの維持が難しく、合格への道のりを厳しくする要因となるでしょう。

独学に向いている人・向いていない人

独学で公認会計士試験を目指す際には、自分が独学に向いているか見極めることが大切です。

以下に、独学に向いている人・向いていない人の特徴をまとめました。

独学に向いている人

独学に向いている人独学に向いていない人
自己管理能力が高い人
集中力が高い人
モチベーションをコントロールできる人
効率よく学ぶ工夫ができる人
計画的に学習を進めるのが苦手な人
疑問が解決できずに悩みやすい人
ひとりでの勉強が続かない人
サポートが欲しいと感じやすい人

自己管理能力や問題解決能力が、向き不向きを見極めるためのポイントです。

独学の学習に不安がある方は、通信講座や予備校でサポートを受けることで、効率よく学習を進められます。

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レッスン動画は小分けになっており、通勤・通学中なども活用して好きな場所・好きな時間に勉強できるのが魅力です。

講座は無料でお試しできるので、ひとりで学習を進められるか不安な方は選択肢に入れるのもよいでしょう。

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独学で公認会計士を目指すには何からはじめる?勉強方法3ステップ

公認会計士試験を独学で目指す場合、まずは十分な準備と計画が必要です。

ここでは、独学で合格を目指すための3つのステップを解説します。

  1. 計画を立てる
  2. わからない問題は放置しない
  3. 積極的に模試試験を受ける

1.計画を立てる

公認会計士試験の独学を成功させるためには、試験範囲全体をカバーできるように計画を立てることが大切です。

試験日までの期間と1日の勉強時間を明確にし、週単位で学習内容を計画していきましょう。

計画は定期的に見直し、必要に応じて調整することで、より効率的な学習ができます。

また、計画に沿って勉強を進めながら、定期的に自己評価を行えば独学でも着実に成果を上げやすくなるでしょう。

社会人と大学生では計画の立て方は異なるため、以下で詳しく解説します。

社会人が公認会計士を目指す場合

社会人の場合、仕事と両立をしながら合格を目指す必要があります。

公認会計士・監査審査会の「令和5年の職業別合格者」によると、願書提出者は学生の9,022人がもっとも多く、次に無職・会社員が多いです。

令和5年の合格者は20歳以上25歳未満が63.3%、25歳以上30歳未満が23.1%を占めています。

20~30代の社会人受験者も少なくありません。

社会人は限られた時間の中で学習を進める必要があるため、長期的かつ現実的な計画が大切です。

仕事の繁忙期を考慮し、ムリのないスケジュールを組むことがポイントです。

平日は仕事が終わったあとに1〜2時間、休日には3〜5時間を確保する等、毎日のスケジュールを組み立てましょう。

通勤時間や昼休みなど、出先での時間も効果的に活用するのがオススメです。

大学生が公認会計士を目指す場合

大学生は自由に使える時間が比較的多いため、計画的に学習すれば大学との両立も可能です。

講義やレポート提出と並行して資格取得の時間を確保するため、細かな学習スケジュールを立てましょう。

たとえば、平日は講義終了後に1~2時間を確保し、試験が近づいたら1日3~4時間と段階的に増やしていくのがオススメです。

通学中や大学の授業の合間、授業を終えてからアルバイトまでの時間等、空いた時間を使って勉強量を増やしていきましょう。

そのためには、オンライン講座を使ってスマホで学習を進めるなど、手軽に勉強を始めるための工夫が大切です。

2.わからない問題は放置しない

独学での学習で陥りやすいのが、理解が難しい問題や複雑な理論を後回しにしてしまうことです。

公認会計士試験では、すべての分野での確実な理解が求められます。

そのため、勉強時間だけを重視するのではなく、一つひとつの問題を十分に理解することが重要です。

わからない問題に出会ったら、すぐにインターネットや参考書で調べたり、複数の教材で確認したりして、その場で疑問点を解消する習慣をつけましょう。

疑問点が多く自己解決が難しい場合は、短期間だけでも予備校やオンライン講座を利用して基礎知識を補強するのもオススメです。

「スタディング 公認会計士講座」は、ポイントを押さえた解説動画や教材が充実しており、独学の弱点を補えるのが魅力です。

疑問を解消しながら学習を進めることで、効率が上がり、知識の定着にもつながります。

勉強時間を単にこなすだけでなく、質を重視した学習を心がけましょう。

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3.積極的に模試試験を受ける

独学で試験対策を進める際、模擬試験は実力を確認する大切な機会です。

公認会計士試験は問題数が多く、限られた時間内での解答が求められるため、本番と同じような環境での練習が不可欠だからです。

解けなかった問題や間違えた部分を見直すことで、自分の弱点を把握し、効率的な復習につなげられるでしょう。

また、定期的に模試を受ければ、時間配分や試験の雰囲気に慣れることができます。

模試試験は大手予備校や試験対策サイトで随時行われており、インターネットを通じて受けられるものも増えてきています。

時間が限られている社会人や学生でも、こうしたサービスを活用すれば、実力を確認できます。

模試での成績や傾向を分析し、自分の学習計画に役立てることで、試験合格への可能性も高くなるでしょう。

独学で行き詰まったら通信講座を検討しよう

独学で公認会計士試験の勉強をしていると、難しい問題や膨大な学習量に行き詰まることがあります。

とくに苦手分野がある場合は、効率的に学習を進めるために通信講座の活用を検討してみましょう。

通信講座では、独学のメリットを生かしながら、理解が難しい部分を解説動画や教材を通じて学べます。

疑問点をそのままにせず解決できるため、独学よりも挫折のリスクを減らせます。

また、最新の試験傾向に沿ったカリキュラムや模擬試験が用意されている講座も多く、より効率的な学習が可能です。

まとめ|独学で公認会計士を目指すなら効率的に勉強を進めよう

公認会計士試験の独学合格は、不可能ではありません。

しかし、試験の難易度の高さと継続的な学習の困難さから、相当の努力と工夫が必要です。

独学で成功するためには、自分に合った学習計画を立て、疑問点を放置せずに解決することが大切です。

行き詰まりを感じたら通信講座や予備校のサポートを受ければ、効率的な学習が可能になります。

公認会計士を目指すなら、好きな時間・好きな場所で学習できるオンライン講座の「スタディング 公認会計士講座」がオススメです。

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