公認会計士は大学や学部に関わらず目指せる|在学中に試験を受けるメリットも解説

「公認会計士試験の合格に出身大学は関係ある?」

「公認会計士になるならどの学部が有利?」

公認会計士を目指すにあたって、出身大学や学部が合否に関係あるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、大学・学部に関わらず公認会計士を目指せる理由や在学中に公認会計士試験を受けるメリットについて解説しています。

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大学・学部に関わらず公認会計士を目指せる理由

公認会計士になるために大学卒業は必須ではありません。

大学・学部に関わらず公認会計士を目指せる理由は、以下の2つです。

  • 学歴を問わず誰でも受験できるため
  • 合否は試験結果のみで決まるため

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.学歴を問わず誰でも受験できるため

公認会計士試験の受験資格に制限はなく、年齢、学歴、国籍等に関わらず誰でも受験できます。

特定の大学や学部で学んでいなくても、問題ありません。

また、年齢も問われないため、高校生や大学生、社会人など受験者の属性もさまざまです。

公認会計士の道は、誰にでも開かれています。

2.合否は試験結果のみで決まるため

公認会計士試験の合否は試験結果のみで決まるため、学歴や経歴は影響しません。

また、正式に公認会計士になるには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 公認会計士試験に合格する
  • 3年以上の実務経験を積む
  • 修了考査に合格する

公認会計士試験に合格した後に、3年以上の実務経験を積んで修了考査に合格し、公認会計士登録を行うと、正式に公認会計士として活動できます。

試験合格後も実務経験などが必要にはなるものの、まずは公認会計士試験の突破が不可欠です。

公認会計士を目指しやすい大学・学部の特徴

公認会計士試験は大学・学部に関わらず誰でもチャレンジできますが、試験合格を目指すための環境が整っている大学・学部もあります。

公認会計士を目指しやすい大学・学部の特徴は、以下の3つです。

  • 公認会計士試験のサポートが手厚い
  • 公認会計士を目指す団体がある
  • 経済学部・商学部・経営学部がある

それぞれ詳しく解説していきます。

1.公認会計士試験のサポートが手厚い

公認会計士を目指す上で、大学のサポート体制は重要です。

大学側の支援体制が整っていれば、コストや情報収集などの面で有利だといえます。

具体的には、公認会計士の資格スクールに特別割引料金で編入できるといった、コスト面での支援をしている大学があります。

資格スクールと大学が連携しているため、大学の講義に合わせた学習スケジュールが用意されており、無理なく試験対策を進められるでしょう。

また、公認会計士を目指す学生向けの説明会やさまざまな支援プログラムが用意されており、疑問点を解消したりモチベーションを高めたりするための機会が豊富です。

2.公認会計士を目指す団体がある

公認会計士を目指す団体がある大学であれば、公認会計士を目指しやすいといえます。

これらの団体では、学部や学年を問わず、公認会計士を目指す学生に向けて、さまざまなイベントを行っています。

具体的なイベントは以下のとおりです。

  • 公認会計士制度説明会
  • 監査法人見学会
  • ガイダンス
  • 講演会

学生はこれらのイベントに参加することで、業界の最新情報を得られます。

また、同じ目標を持つ仲間と交流することで、モチベーションを高め合うこともできるでしょう。

さらに、監査法人見学会などの体験型イベントでは、実際の業務現場を見学することで、職業理解を深められます。

公認会計士を目指す団体がある大学なら、試験に向かって意欲的に取り組むことができるでしょう。

3.経済学部・商学部・経営学部がある

日本公認会計士協会の公式サイトによると、公認会計士試験合格者の中では、経済学部・商学部・経営学部といった学部出身者の割合が比較的高いとのことです。

これらの学部では、会計学や経営学といった公認会計士に関連する科目を学ぶ機会が多いためです。

ただし、日本公認会計士協会の公式サイトには「最近では、法学部や理数系学部などの出身者も合格している」とも記載されています。

そのため、公認会計士試験は、学部や大学での専攻だけで合否は決まらないといえるでしょう。

【参考】日本公認会計士協会「公認会計士よくある質問Q&A」

【大学別】令和5年公認会計士試験の合格者数

令和5年の公認会計士試験では、さまざまな大学から多くの合格者が輩出されました。

慶應義塾大学・大学院の出身者で公認会計士および会計士補によって構成されている「公認会計士三田会」によると、令和5年の大学別公認会計士試験合格者は、以下のとおりです。

大学合格者数
慶應義塾大学165人
早稲田大学128人
明治大学101人
東京大学56人
同志社大学56人
中央大学55人
京都大学50人
神戸大学44人
一橋大学38人
法政大学38人
立命館大学38人

【参考】慶應義塾出身者推移|公認会計士三田会

大学選びに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

【学歴別】公認会計士試験の合格者数

令和5年の学歴別・公認会計士試験合格者の割合は以下のとおりです。

学歴合格者構成比
大学卒業(短大含む)43.4%
大学在学(短大含む)42.2%
高校卒業6.2%
大学院修了2.5%
会計専門職大学院修了1.9%
会計専門職大学院在学1.1%
大学院在学1.0%
その他1.7%

【参考】令和5年公認会計士試験合格者調|金融庁

大学在学中の合格者は42.2%を占めており、在学中に公認会計試験に挑戦する人が多いことがわかります。

また、大学卒業者の合格者も43.4%と、在学中の合格者と同じくらいの割合です。

大学卒業後に受験する人も多いことが示されています。

このデータからわかるように、公認会計士試験は大学在学中でも卒業後でも挑戦できます。

【年齢別】公認会計士試験の合格者数

令和5年の年齢別・公認会計士試験合格者の割合は以下のとおりです。

年齢合格者構成比
20歳未満1.5%
20代前半63.3%
20代後半23.1%
30代前半7.9%
30代後半2.5%
40代以上1.7%

【参考】令和5年公認会計士試験合格者調|金融庁

このデータから、合格者の8割以上を占めているのが20代であることがわかります。

とくに20代前半は、大学在学中や卒業直後であるため、この年代で公認会計士試験に挑戦する人が集中していると考えられるでしょう。

一方、30代、40代と年齢が上がるにつれて、合格者の割合は減少傾向にあります。

公認会計士試験の受験に年齢制限はありませんが、早い段階からキャリア形成を行うために、若い世代が公認会計士を目指す傾向が強いといえるでしょう。

大学生が公認会計士の勉強を始めるおすすめの時期

公認会計士試験の勉強を始める時期は、大学1~4年生のいつからでも可能ですが、早く始めたほうが余裕をもって試験対策ができます。

自分の状況に合わせてスケジュールを検討しましょう。

大学1年生から公認会計士を目指す場合、時間に余裕があるため、予備校の2年コースに通えば大学3年での論文式試験合格を狙えます。

合格すれば大学3年生で監査法人への就職活動を行えます。内定を獲得したら大学4年生の1年間は自由に過ごせるでしょう。

大学2年生から勉強を開始する場合、予備校の2年コースを選択すると、大学4年での論文式試験合格を狙えます。

合格すれば在学中に就職活動ができるのが魅力です。ただし、一般の就職活動と並行して勉強するか、受験に集中するかの判断が必要になります。

大学3・4年生から目指す場合、予備校の2年コースだと大学卒業後の合格を狙うことになります。

ただし、大学3年生なら1年間の短期集中コースで在学中の合格を狙うことも可能です。

一般の就職活動ではなく公認会計士試験を優先することになるでしょう。

大学在学中に公認会計士試験を受ける3つのメリット

大学在学中に公認会計士試験を受ける3つのメリットは、以下の3つです。

  • 勉強時間を確保しやすい
  • 試験勉強に慣れている
  • 会計業界への就職に役立つ

それぞれ詳しく解説していきます。

1.勉強時間を確保しやすい

大学在学中に公認会計士試験を受けるメリットの一つは、勉強時間を確保しやすいことです。

大学生は社会人と異なり、自由に使える時間が多く、学習計画に沿って自分のペースで勉強を進めやすい環境にあります。

また、授業の選択や履修の調整を行うことで、公認会計士試験合格に向けたより効率的な学習スケジュールを組めます。

さらに、大学の長期休暇を活用すれば、集中して勉強に取り組むことも可能です。

夏休みや春休みなどを利用して、集中的に試験対策を進めることで、知識も定着しやすいでしょう。

大学在学中は、勉強時間を十分に確保できる理想的な時期といえます。

2.試験勉強に慣れている

試験勉強に慣れていることも、大学生が公認会計士試験に挑戦するメリットです。

大学生は、日々の講義や定期試験を通じて自然と勉強の習慣が身についています。

そのため、新たな試験対策にもスムーズに取り組めるでしょう。

また、大学受験で培った時間管理能力や効率的な勉強方法も、試験対策において役立ちます。

このように、大学在学中は試験勉強という面で非常に有利な環境にあるといえます。

3.会計業界への就職に役立つ

大学在学中に公認会計士試験を受けて合格すると、就職活動で大きな武器となります。

公認会計試験に合格することは、会計に関する高い専門知識を持っている証明になるため、監査法人や会計事務所への就職において有利に働くでしょう。

また、一般企業の経理部門や財務部門への就職でも強力なアピール材料となります。

大学在学中に資格を取得することで、他の応募者との差別化を図れるでしょう。

大学在学中に公認会計士試験に受かる秘訣

大学在学中に公認会計士試験に受かる秘訣は、以下の3つです。

  • 学習スケジュールを立てる
  • 資格スクールで専門講師から学ぶ
  • 遊びと勉強のメリハリをつける

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.学習スケジュールを立てる

大学在学中に公認会計士試験に合格するために、綿密な学習スケジュールを立てることが必須です。

試験範囲は非常に広いため、まずは各科目の進捗状況を把握し、それに基づいて学習計画を立てることが必要です。

得意科目と不得意科目を見極め、各科目の難易度も考慮しながら、バランスよく学習時間を配分しましょう。

また、定期的にスケジュールを見直し、必要に応じて柔軟にスケジュールを見直すことも重要です。

2.資格スクールで専門講師から学ぶ

大学在学中に公認会計士試験を突破するために、資格スクールを活用するのもおすすめです。

資格スクールでは、試験に精通した講師が最新の出題傾向や対策について指導してくれます。

また、独学では習得が難しい、効果的な勉強方法やノウハウも学べます。

さらに、資格スクールでは、合格に向けて体系的に設計されたカリキュラムが提供されており、効率的に学習を進められるでしょう。

忙しい大学生活の中で無駄なく勉強を進めたい方は、資格スクールの入会も検討してみましょう。

3.遊びと勉強のメリハリをつける

遊びと勉強のメリハリをつけることも、大学在学中に公認会計士試験を突破するためには大切です。

大学生活は、学業だけでなく、友人との交流や部活動など楽しいイベントがあります。

しかし、公認会計士試験の合格を目指すためには、受験日から逆算して計画的に学習を進めていかなければなりません。そのため、遊びと勉強のメリハリをつけることが求められます。

遊ぶときやリフレッシュの時間はその瞬間を存分に楽しみ、勉強時間は集中して試験対策に取り組みましょう。

こうしたメリハリをつけることで、ストレスを軽減し、勉強への集中力を維持できるでしょう。

まとめ|公認会計士は出身大学・学部に関わらず挑戦できる

公認会計士試験の合格において、出身大学や学部は関係ありません。

必要なのは、試験の得点が合格ラインに達することのみです。

一部の大学や学部では、公認会計士を目指しやすい環境が整っていますが、それ以上に重要なのは勉強時間を十分に確保することです。

そのため、時間に余裕のある大学在学中に公認会計士試験の勉強を始めることをおすすめします。

必要に応じて資格スクールを活用し、試験に向けて計画的に学習を進めていきましょう。

公認会計士試験の突破は、将来のキャリアパスを広げる大きな一歩となるでしょう。

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さらに、全国の勉強仲間とつながって日々の頑張りを共有できるため、互いに励まし合えて、やる気も続きます。低価格で高品質な講座を提供するスタディングで、公認会計士試験合格を目指しましょう。

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