ビジネス実務法務検定は大学生にとって役立つ資格?就職にも活用できる?

ビジネス実務法務検定は、大学生にも役立つ資格です。
大学の単位認定や就活、就職後などあらゆる場面で、資格取得の経験や法律知識を活かせるでしょう。

この記事では、大学生にとってビジネス実務法務検定が役立つ場面や就活で活かせる職種、勉強方法などを紹介します。
ビジネス実務法務検定の資格取得を検討中の大学生は、ぜひ参考にしてください。

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ビジネス実務法務検定とは?

ビジネス実務法務検定は、さまざまな業界や業種に共通する法律知識を、正しく身につけることを目的として創設された試験です。

大学生の今はビジネスに関する法律知識を活用する場面が少ないかもしれませんが、就職したあとは、どのような仕事をすることになっても役立つでしょう。

例えば、取引先との契約や企業財産の管理、雇用契約書の作成などの場面では、いずれも法律の知識が必要となります。

こうした法知識があれば、契約書に不備があって不利益を被るなどのリスクを回避できます。

大学生にとってビジネス実務法務検定が役立つ場面

前述の通り、ビジネス実務法務検定で得られる知識はさまざまな仕事で活用できますが、大学生のうちに取得するといくつかメリットがあります。

ここからは、大学生にとってビジネス実務法務検定が役立つ3つの場面を解説します。

卒業単位の一部として認定される

大学によっては、資格取得が卒業に必要な単位として認定される場合があります。

ビジネス実務法務検定も例外ではなく、合格して申請すれば、単位として認定される大学もあります。

大学の授業と資格の勉強を両立させるのは大変ですが、単位として認定されるのであれば挑戦しやすくなるでしょう。

ビジネス実務法務検定が単位認定の対象になるかどうかは、大学や学部によって異なるため、詳しくは在学中の大学の単位や履修に関する制度を確認してください。

就職活動ではアピール材料になる

就活の選考時の自己PRにおいて、ビジネス実務法務検定の取得を目指して前向きに努力した経験は、よいアピール材料となります。

資格そのものをアピールするというよりは、努力できる姿勢や強みを客観的にアピールするために合格までの道のりを話すとよいでしょう。

とはいえ、就活をする上で必須となる資格は、一部の職種を除いて基本的にはありません。

資格はあくまでプラスになる可能性があるもので、ないからといって不利になるわけではありません。

将来的にキャリアアップも期待できる

最近は法知識を持つ従業員を評価する企業が増加し、ビジネス実務法務検定の合格を昇進条件としている企業も存在します。

特にコンプライアンス意識が高い企業において、ビジネス実務法務検定で得た知識は重宝されるでしょう。

学生時代にビジネス実務法務検定に合格できていれば、将来的にキャリアアップや転職がしやすくなるかもしれません。

ビジネス実務法務検定はどんな職種の就職活動で役立つ?

ビジネス実務法務検定は、あらゆる業界の職種で役立つ資格の1つです。

ここからは、ビジネス実務法務検定の資格を活かせる職種を解説します。

総務・事務

総務や事務の業務範囲は企業によって異なりますが、ビジネス実務法務検定で身につけた法律知識を活かせる職種の1つです。

例えば、営業事務であれば、契約書や誓約書などの書類作成業務が発生するかもしれません。

また、総務は、雇用契約や労働基準法に関する知識も必要となります。

このような場面でビジネス実務法務検定試験の知識は大いに役立ち、将来的なキャリアアップにも活かせるでしょう。

営業

営業職の仕事では、取引や契約、また知財管理などの知識が必要となり、ビジネス実務法務検定の知識が活かせます。

特に営業は、顧客との契約を取り付けるのが主な仕事となるため、契約書を交わす際の法知識は正しく身につけておかなければなりません。

正しい法知識がないまま商談や交渉を進めると、契約を交わす場面や交わしたあとで大きな問題が発生するかもしれません。

こうしたトラブルを事前に防ぐためには、ビジネス実務法務検定試験で得た知識が非常に役立ちます。

販売

販売職が知っておくべき法律知識は、少なくありません。

例えば、消費者トラブルを防ぐために事業者が守るべきルールやクーリング・オフなどの制度を定めた特定商取引法は、販売職なら知っておいたほうがよいでしょう。

販売に関する法律は、ほかにも消費者を誤認・困惑させる勧誘があった場合に契約を取り消し可能とする消費者契約法などがあります。

こうした法知識を正しく身につけておけば、商品を販売する際に消費者との間で発生しがちなトラブルを未然に防ぐことが可能です。

人事

人事の仕事でも、ビジネス実務法務検定で身につけた法律知識が役立つ場面があります。

例えば、会社の求人に応募があった場合、求職者からの応募書類や選考中に得られた個人情報は、個人情報保護法に沿って適切に管理しなければなりません。

また、採用した従業員と労働契約を結んだり、労働環境を適切に保ったりするには、労働基準法など労働関連法規の知識も必要となります。

あらかじめこうした法律の知識を身につけていれば、人事としての仕事の幅を広げられるでしょう。

大学生にはビジネス実務法務検定2級・3級どっちがおすすめ?

単位認定のためにビジネス実務法務検定を受験する場合、大学や学部によっては3級でも2単位を取得できることがあります。

そのため、単位だけが目的であれば3級のみの挑戦でもよいでしょう。

ただし、3級は合格率が高いため、就活ではそれほどアピールにはならない可能性があります。

就活でのアピール材料にしたい場合は、より難易度の高い2級を目指すのがおすすめです。

ビジネス実務法務検定には1〜3級の区分があり、3級がもっとも難易度が低くなっています。

試験の内容は、3級では基礎的な知識が広く浅く問われるのに対し、2級は経験者レベルの実務知識が求められます。

なお1級では、あらゆる業務で求められる全般的な法知識を使って、さまざまな角度から判断と対応ができるスキルが必要です。

ビジネス実務法務検定の難易度

ビジネス実務法務検定の級ごとの合格率は、以下の通りです。

▼3級の合格率

実施年度合格率
2023年度50.7%
2022年度83.2%
2021年度88.2%

▼2級の合格率

実施年度合格率
2023年度34.4%
2022年度51.6%
2021年度65.2%

▼1級の合格率

実施年度合格率
2022年度8.9%
2021年度21.2%
2020年度12.4%

2023年度の試験は、例年に比べて合格率が低くなりました。

3級や2級と比較すると1級の合格率はかなり低く、難易度は非常に高いと言えるでしょう。

また、ビジネス実務法務検定に合格するために必要とされている勉強時間は以下の通りです。

合格に必要な勉強時間
3級60時間程度
2級60〜100時間程度
1級100〜200時間程度

ただし上記の勉強時間はあくまで目安で、この時間勉強すれば必ず合格できるというものではありません。

大学生におすすめのビジネス実務法務検定の勉強方法

ビジネス実務法務検定に確実に合格するには、ただやみくもに勉強をするのではなく、コツをつかんで効率的に勉強することが大切です。

ここからは、大学生におすすめのビジネス実務法務検定の勉強法を4つご紹介します。

試験日までの学習計画を立てる

大学生は勉強やアルバイト、部活動などで忙しい中、学習時間を確保しなければならないため、試験日から逆算して学習計画を立てることが大切です。

ビジネス実務法務検定に合格するには、3級でも60時間程度の学習時間が必要とされています。

2級や1級を取得するとなると、さらに合格に必要な勉強時間は多くなります。

合格に必要な勉強時間はあくまで目安として、どの分野をどれくらい学習するのか、何日までにどのくらいの知識を身につけるのかを逆算したうえで学習計画を立てましょう。

スキマ時間を活用して勉強する

忙しい大学生活の中で、さらに試験勉強の時間を捻出するのは大変です。

まとまった時間をとるのが難しくても、通学時間や昼休みなどのスキマ時間を使えば勉強を続けられるでしょう。

例えば、通学時間の30分や昼休みの30分、寝る前の30分のスキマ時間を活用するだけでも、1日で1時間半の勉強時間を確保できます。

1日1時間半勉強を続ければ、3級の合格に必要な勉強時間を達成するまで40日程度です。

スキマ時間を使って効率よく学習するためにも、スキマ時間の学習に最適な学習教材を選びましょう。

民法を中心に学習する

ビジネス実務法務検定試験で重要な科目は、民法と商法・会社法です。

なかでも民法は、3級の試験問題で100点のうち約50点分を占めています。

また、2級の出題範囲は、3級と比べるとより広く深く踏み込んだ内容になりますが、民法の問題は3級と同じくらいの割合で出題されます。

配点の低い科目での正解率が高くても、配点の多い民法の正解率が低くては、合格レベルに到達できません。

そのため、合格を目指したい方は、まずは民法を中心に対策していきましょう。

100点満点を目指さない

ビジネス実務法務検定試験の合格基準点は、3級・2級ともに100点満点中70点です。

試験の出題範囲自体は非常に広いですが、すべてを完璧に学習しようと思うと膨大な時間が必要となってしまいます。

合格するためには、すべての分野を網羅して勉強する必要はありません。

確実に合格ラインを突破できることを目指して、頻出分野や用語に絞って効率的に学習しましょう。

大学生がビジネス実務法務検定合格を目指す際によくある質問

大学生がビジネス実務法務検定合格を目指す際によくある質問をまとめました。

ビジネス実務法務検定に有効期限はある?

ビジネス実務法務検定に有効期限は、特に設けられていません。

一度合格すれば更新する必要もありません。

そのため大学生のうちに合格しておけば、将来長きにわたって役立つでしょう。

ビジネス実務法務検定は商社への就活でも役立つ?

商社の仕事では、さまざまな法律の知識が必要となるため、合格しておいて損はありません。

また、就活では資格そのものというよりも、合格を目指して努力した過程がよいアピールとなります。

ビジネス実務法務検定1級合格まで目指すべき?

1級に合格すると、さまざまな法律の知識が正しく身についている証明となります。

そのため1級の合格を目指すとより良いですが、2級でもビジネスに必要な法知識がある証明になります。

ビジネス実務法務検定は意味ないと聞いたけど実際はどう?

ビジネス実務法務検定は、合格しないと就けない職業や独占業務があるわけではありません。

そのせいか、「ビジネス実務法務検定には意味がない」という意見を見かけることがあります。

しかし、ビジネス実務法務検定は実務で役立つのはもちろん、就職や転職、キャリアアップの場面で高い評価が受けられる可能性があり、決して意味がないわけではありません。

まとめ

ビジネス実務法務検定は、大学生にとって役立つ資格かどうかを紹介しました。

  • 大学生がビジネス実務法務検定に合格すると卒業単位や就活のアピールになる
  • 3級でも単位になる場合があるが、就活でアピールするなら2級がおすすめ
  • 就職後もビジネス実務法務検定で身につけた法律知識が役立つ
  • 試験対策はまず学習計画を立ててスキマ時間を使い、民法中心に勉強するとよい

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