ビジネス実務法務検定は宅建、行政書士となにが違う?同時に勉強できる?

ビジネス実務法務検定と宅建、行政書士はともに法律系の資格であるものの、試験内容や難易度が異なります。同時学習を検討している方は、それぞれの特徴や学習内容を踏まえたうえで取り組んでください。今回は、ビジネス実務法務検定・宅建士・行政書士それぞれを比較し、同時学習が可能かどうか考えてみます。

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ビジネス実務法務検定試験®の受験を考えていますが、宅建や行政書士試験とも出題範囲で重なる部分があるようです。これら試験の同時学習は可能でしょうか?ちなみに法律は初めて勉強します。
ビジネス実務法務検定と宅建、行政書士はともに法律系の資格であるものの、試験内容や難易度が異なります。同時学習を検討している方は、それぞれの特徴や学習内容を踏まえたうえで取り組むことが大切です。


3つの資格を比較

ビジネス実務法務検定と、宅建士、行政書士は、すべて法律と密接に結びついた資格試験であり、学習内容が重複する部分もあります。3つの資格試験の概要と出題内容をそれぞれ比べてみましょう。


試験概要

ビジネス実務法務検定は、2級を参考にデータを紹介しています。

試験情報 ビジネス実務法務検定2級 宅建士 行政書士
試験日 毎年6~7月の間・10~11月の間※ 毎年10月 毎年11月
合格率 20%~50%程度 15%程度 9%程度
資格取得後の道 あらゆる業種・職種で通用。メインは企業の法務部門 宅建業界、不動産業界、金融業界など 行政書士として独立

※IBT方式(インターネット経由での試験)になり、一定の期間の中で試験を受ける方式になっている。

合格率だけを見ると、3つのなかでもっとも合格しやすいのは、ビジネス実務法務検定2級と言えます。

ここ数年は難易度が高くなったと言われるものの、平均40%程度の合格率です。もっとも難しいのが行政書士で、合格率は10%前後を推移しています。単純に合格率だけでは難易度は推し量れないものの、国家資格で学習範囲も広い行政書士の資格取得がたやすくないことは確かです。


試験内容

以下は、3つの資格の試験内容をまとめた表です。

ビジネス実務法務検定 宅建士 行政書士
  • 企業取引の法務
  • 債権の管理と回収
  • 企業財産の管理
  • 企業活動に関する法律 など

対象となる法律
会社法、民法、商法、特許法、著作権法
民事訴訟法、民事執行法、労働組合法
独占禁止法、特定商取引法、破産法など

  • 宅建業法
  • 民法
  • 借地借家法
  • 不動産登記法
  • 国土利用計画法
  • 建築基準法 など  
  • 基礎法学
  • 憲法
  • 行政法
  • 民法
  • 商法
  • 会社法
  • 一般知識


3者共通で出題される法律は民法です。民法といっても範囲が広く、個別の法律がたくさん集合してひとつの法体系をなすという性格を持ちます。そのため、どんな法律が対象となるのか、個別具体的に見ていく必要があるでしょう。

宅建士の民法で出題頻度が高いのは、意思表示や代理、賃貸借、抵当権、相続などです。ビジネス実務法務検定は民法や自賠責法、民事再生法、民事保全法、会社更正法など、企業活動において重要な法律の知識が問われます。行政書士試験における民法の出題範囲は、総則、物権、債権総論、債権各論、親族・相続と広範囲におよび、出題傾向を分析して効率良く学習するスタイルが求められます。

ビジネス実務法務検定試験®と行政書士試験で、共通するのは民法における重要性です。ビジネス実務法務検定3級では、民法の配点率が5割を占めます。また、行政書士試験の「法令等科目」のなかでももっとも配点が高いのが行政法(112点)で、民法(76点)がこれに続きます。ともに民法を重点的に勉強する必要がある点で、両者は共通しています。


同時に学習できるか?

ビジネス実務法務検定と宅建士、行政書士それぞれの試験勉強を同時並行で進めるには、かなりハードな学習スケジュールとなります。

初めて法律を学ぶ方がこれらの資格を取得したいという場合は、3つの試験範囲や出題傾向を比較してみても、よくばらずにひとつひとつ取り組み、合格を重ねていくスタイルのほうがいいかもしれません。ビジネス実務法務検定試験®の合格後に宅建士に進むという方や、行政書士に進むという方も多いようです。

同時学習したい場合は、2つの資格に絞って、ビジネス実務法務検定試験®に比べ難易度の高い宅建試験、または行政書士試験の学習を軸にビジネス実務法務検定試験®も進めていくのがよいでしょう。宅建士試験や行政書士試験がそれぞれ年に1度実施されるのに比べ、ビジネス実務法務検定試験®は6から7月の間と10~11月の間の年に2回実施されます。そのため、ビジネス実務法務検定試験®は、6から7月の間と10~11月の間のどちらか準備ができたタイミングで受験することができるからです。

なお、ビジネス実務法務検定2級・3級の最初の試験が6~7月または10~11月の間、宅建試験が10月、行政書士試験が11月に実施されるため、1年間で3つの資格試験を受験することは可能です。法律を初めて学ぶという方は、なかなかハードだと思いますが、再受験の方や他の資格試験を勉強されて法律知識をすでにお持ちの場合は、効率的に学べば不可能なことではないでしょう。

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