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登録販売者の外部研修とは?受けなかったらどうなる?

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登録販売者の外部研修とは?eラーニングで受講可能?

登録販売者の外部研修について以下のポイントでご紹介します。

  • 登録販売者の外部研修とは
  • 外部研修の目的
  • 外部研修の内容
  • 外部研修の受講形式
  • 外部研修受講の流れ

順番に見ていきましょう。

登録販売者の外部研修とは

登録販売者の外部研修とは、簡単に言えば、登録販売者として働き続けるために必要な研修のことを指します。

一般用医薬品を販売する薬局や店舗などの販売業者は、働いている登録販売者に対し、指定の研修実施機関による研修を受けさせることが義務づけられています。

毎年度受講が必要であることから、登録販売者の外部研修は「継続的研修」とも呼ばれています。

要件を満たした研修実施機関による研修を計12時間以上受講することで、販売業者は義務を果たしたこととなり、登録販売者を雇用し続けることが可能となるのです。

外部研修の目的

外部研修を実施する目的は、一般用医薬品を販売するうえでの登録販売者の資質を向上させることです。

一般用医薬品のうち第2類・第3類の販売が可能な登録販売者は、適切な情報を提供できるよう常に正しい知識を備えておくことが求められます。

登録販売者の資格試験でも医薬品に関する知識は求められますが、時間が経てば覚えた知識が抜けてしまったり古くなったりする可能性があります。

医薬品販売に必要な資質を保てるよう実施されているのが、年に1度の外部研修です。

関連記事:登録販売者資格とは?仕事内容や取得のメリット、難易度を解説

外部研修の内容

登録販売者の外部研修においては、以下の内容を含めることと定められています。

(ア)医薬品に共通する特性と基本的な知識

(イ)人体の働きと医薬品

(ウ)主な一般用医薬品とその作用

(エ)薬事に関する法規と制度

(オ)一般用医薬品の適正使用と安全対策

(カ)リスク区分等の変更があった医薬品

(キ)店舗の管理及び区域の管理に関する事項

(ク)その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等

引用元:厚生労働省「登録販売者に対する研修の実施要領について

登録販売者試験で問われる医薬品に関する知識に加え、「店舗の管理」といった内容も含まれています。

上記の内容を含む研修のみが外部研修として有効とされているため、受講した登録販売者は医薬品の販売業務に必要な知識を着実に身につけられるのです。

外部研修の受講形式

登録販売者の外部研修は「集合研修」のみの場合と、「集合研修」と「eラーニング」を組み合わせている場合があります。

合計12間以上の研修を受ける必要があるなか、多くの研修機関が集合研修とeラーニングにそれぞれ6時間を割くプログラムとしています。

eラーニングであれば自宅から受講できるため、参加者にとっての利便性もよいでしょう。

基本的には集合研修での実施が求められているため、eラーニングの受講だけで研修が終了することはありません。

ただし、新型コロナ感染症の拡大を受け、厚生労働省より「遠隔講座・通信講座による研修時間が講義(集合研修)の時間を超えても差し支えない」との通知が出たことにより、2023年度時点では集合研修についても「臨時的通信研修」として遠隔での実施を案内している機関が少なくありません。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた登録販売者に対する研修及び既存配置販売業者の配置員の資質の向上に関する講習、研修等の実施方法について

外部研修受講の流れ

外部研修を受講する場合、以下のステップで申し込みから修了まで進めましょう。

  1. 外部研修に申し込む
  2. eラーニングを受講する
  3. 集合研修(または臨時的通信研修)を受講する
  4. 修了証を発行してもらう

登録販売者として雇用されている場合、団体でまとめて申し込み手続きをされるケースが多いでしょう。

個人での受講が必要な場合は、近隣の外部研修機関を探して申し込むことになります。

eラーニングの受講機関は、年度末の3月31日までとなっているケースが多いです。

eラーニングと集合研修をともに受講することで初めて、外部研修の修了が認められます。

登録販売者の外部研修を受けなかったらどうなる?

登録販売者の外部研修を受けなかった場合でも、登録販売者本人に対するペナルティ等は設けられていません。

ただし、雇用主である販売業者が雇用上の義務を果たせなくなります。

店舗運営に支障をきたすため、外部研修を受講していない登録販売者は解雇されても仕方がないといえるでしょう。

また、登録販売者にとって知識のアップデートは非常に重要です。

多少の体調不良であれば一般用医薬品を使って自身でケアをする「セルフメディケーション」が政府によって推進されています。

店頭で医薬品の説明ができる登録販売者は、ますます重要な存在になりつつあるといえるのです。

企業の研究の努力で、医薬品も絶え間なく変化していますから、適切な知識をもとに説明するためにも、年に1度、12時間の研修が最低限必要であることは十分納得できるはずです。

登録販売者の外部研修はどこに申し込む?

登録販売者の外部研修は、厚生労働省に届け出済みの研修実施機関にて受講が可能です。

令和5年度 届出済み研修実施機関一覧」には、各機関の住所やホームページアドレス、研修実施場所が記載されているため、個人で申し込む場合は近隣の機関を探すとよいでしょう。

例えば、東京都であれば以下のような機関が掲載されています。

  • 公益社団法人全日本医薬品登録販売者協会関東ブロック
  • 帝都医薬品配置協同組合
  • 公益社団法人東京都医薬品登録販売者協会
  • 一般社団法人東京都医薬品配置協会
  • 一般社団法人日本薬局協励会

受講形式や費用は機関によって異なるため、各ホームページで詳細を確認したうえで検討しましょう。

登録販売者の外部研修にかかる費用は?

登録販売者の外部研修にかかる費用は実施機関によって異なりますが、集合研修とeラーニングそれぞれ1,500円前後での実施となっており、合計3,000円前後で受講できる機関が多いようです。

ただし、修了証の再発行が必要になった場合や郵送形式での受講を希望する場合などは別途費用がかかるケースもあるため、案内をよく確認しておきましょう。

まとめ

本記事では、登録販売者が受講する外部研修の目的や内容、流れを解説しました。

ポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 一般用医薬品の販売業者は、所属の登録販売者に研修を受けさせる義務がある
  • 外部研修は継続的研修とも呼ばれる
  • 年に1度、計12時間以上の受講が必要
  • 集合研修とeラーニングの組み合わせで構成されるケースが多い
  • ただし、新型コロナ感染症対策として一時的に集合研修の遠隔実施が認められている
  • 外部研修の実施機関は、厚生労働省の届け出済み機関一覧から確認できる
  • 研修費用は機関によって異なるが、おおむね3,000円前後

登録販売者の外部研修は、毎年受講が必要なため手間が大きそうだと感じる方もいるかもしれません。

しかし、年12時間の受講で医薬品販売のプロとして活動が可能になり、給料も一般的なアルバイトや事務スタッフより高くなるなら、十分受講する価値があるといえるでしょう。

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