登録販売者と薬剤師の違いは?働き方や資格の取得難易度、年収を比較

医薬品に関する資格を取りたいと思ったとき、登録販売者と薬剤師の違いが気になる方は少なくないでしょう。どちらも医薬品を扱える資格ですが、担当できる業務の範囲や薬の種類には違いがあります。

本記事では、登録販売者と薬剤師の違いについて、働き方や資格の取得難易度、給料などをまとめて解説します。登録販売者や薬剤師の資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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登録販売者と薬剤師の違いは?働き方や資格の取得難易度、年収を比較


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登録販売者と薬剤師の働き方はどう違う?

登録販売者と薬剤師の働き方は、以下2つの点で異なります。

  • 調剤業務に従事できるかどうか
  • 一般用医薬品をすべて扱えるか

それぞれの内容について詳しく解説します。


調剤業務に従事できるかどうか

医薬品に関する業務のうち、調剤を担当できるのは薬剤師です。

調剤業務とは、医師から発行された処方せんの内容が適切かどうか確認するとともに、指示に沿って薬剤を調製する仕事です。

また調製した薬剤について、患者さんに正しい服用方法を指導することや、必要に応じて医師と連携しながら処方を修正することも必要になります。

登録販売者は一般用医薬品の販売がメインの仕事であり、調剤業務には従事できません。

調剤業務を担当できるかどうかは、登録販売者と薬剤師の大きな違いだといえます。


関連記事:登録販売者資格とは?仕事内容や取得のメリット、難易度を解説


一般用医薬品をすべて扱えるか

また、登録販売者と薬剤師はともに一般用医薬品の販売ができる資格ですが、扱える種類には違いがあります。

一般用医薬品は副作用などの強さに応じて第1類・第2類・第3類に分類されています。

そのうち、登録販売者が販売可能なのは第2類・第3類医薬品です。


一方で、薬剤師は第1類・第2類・第3類のすべての医薬品を取り扱うことができます。

「登録販売者が取り扱える薬は少ないのでは?」と不安になった方もいるかもしれませんが、一般用医薬品のうち9割以上が第2類・第3類に分類されており、登録販売者の資格でもドラッグストアや薬局で十分に活躍できます。

また、登録販売者がいれば薬剤師は調剤業務に集中できるため、現場で重宝される資格だといえるでしょう。


関連記事:登録販売者の仕事がなくなるって本当?現状と将来性を解説


登録販売者と薬剤師の取得難易度は?

ここでは、登録販売者と薬剤師それぞれの資格を取得する難易度について見ていきましょう。


必要な勉強量

登録販売者は、試験の合格までに約200〜300時間の勉強時間を要するとされています。

1日2時間の勉強であれば、3〜5ヶ月ほど続ける必要があるわけです。

受験資格は設定されていないため、誰でも受験可能な試験となっています。


一方、薬剤師試験はそもそもの受験資格として6年制薬学課程の修了が必要となります。

勉強時間で単純な比較はできませんが、数ヶ月で合格できる可能性がある登録販売者と、6年間の薬学課程修了が必要な薬剤師では、必要な勉強量に大きな差があることは明らかでしょう。


関連記事:登録販売者試験の合格に必要な勉強時間の目安は?具体的な対策方法も解説


試験の合格率

以下の表は、登録販売者試験と薬剤師試験の過去5年間の合格率を比較したものです。

実施年 登録販売者 薬剤師
2023年 69.00%
2022年 44.4% 68.02%
2021年 49.3% 68.66%
2020年 41.5% 69.58%
2019年 43.4% 70.91%

参考:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」、「第108回薬剤師国家試験 大学別合格者数」、「第107回薬剤師国家試験 大学別合格者数」、「第106回薬剤師国家試験 大学別合格者数」、「第105回薬剤師国家試験 大学別合格者数」、「第104回薬剤師国家試験の結果について

合格率としては、登録販売者よりも薬剤師のほうが高いことがわかります。

ただし、前述の通り薬剤師試験は受験資格を満たす必要があり、そもそも受験のハードルが高いため、合格率が高いからといって簡単なわけではありません。

医薬品の知識があまりない状態から早い段階で現場の業務に就きたいという方には、登録販売者のほうが適しているといえるでしょう。


関連記事:登録販売者試験の合格率・難易度は?都道府県別の合格率も一覧で紹介


登録販売者と薬剤師の違いに関するよくある質問

ここでは、登録販売者と薬剤師の違いに関する以下3つの質問にお答えします。

  • 登録販売者と薬剤師の給料に差はある?
  • 登録販売者を薬剤師が受験する意味は?
  • 登録販売者から薬剤師になるには?

それぞれ詳しくみていきましょう。


登録販売者と薬剤師の給料に差はある?

薬剤師の給料は、「政府統計の総合窓口」に掲載の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模10人以上の勤め先における月間給与が約41万円、年間賞与その他が約86万円であるため、平均年収は約580万円程度と考えられます。

一方、登録販売者の月収は20~25万円、店舗責任者として働く場合でも月収30~35万円が目安とされています。

年収にすると、300〜400万円程度になるでしょう。

薬剤師と登録販売者の給料を比較すれば、担当できる業務の範囲や取得難易度に比例し、薬剤師のほうが給料は高い傾向にあるといえます。

しかし、登録販売者は比較的取得しやすい資格でありながら、医療事務や調剤薬局事務などその他の医療系資格と比べれば給料相場は高い水準にあります。

期待できる給料相場と取得にかかる期間・労力を考慮のうえ、どの資格を取得するか決めるとよいでしょう。


関連記事:登録販売者の給料相場は高い?就職先や将来性についてもあわせて解説


登録販売者を薬剤師が受験する意味は?

薬剤師の資格を保有している場合、登録販売者の業務はすべて担当可能であるため、プラスで取得する必要はありません。

ただし、薬剤師の取得を目指してはいるもののまだ薬学課程の修了まで時間がかかるという方なら、先に登録販売者を取ることで実務経験を積んだり、専門知識を活かして給料を得たりできます。


登録販売者から薬剤師になるには?

登録販売者から薬剤師を目指す際、登録販売者としての実務経験があっても優遇措置などはありません。

もちろん、登録販売者の資格取得や実務を通じて身につけた知識は薬剤師の試験にも活かせるでしょう。

しかし、そもそもの受験資格を一から満たす必要があるため、時間の面でも費用の面でも大きなコストがかかります。

労力をかける価値があるかはよく考えるほうがよいでしょう。


キャリアアップが目的なのであれば、登録販売者とほかの資格を掛け合わせる「ダブルライセンス」を目指すのも1つの手です。

登録販売者と相性のよい資格には、以下のようなものがあります。

2つの資格を持つことで、業務の幅に広がりが生まれ、キャリアアップにつながりやすくなるでしょう。

関連記事:登録販売者にはダブルライセンスが必要?おすすめの資格4選も紹介


まとめ

本記事では、登録販売者と薬剤師の違いについて、働き方や資格の取得難易度、給料などをまとめて解説しました。

改めて内容をおさらいすると、以下の通りです。

  • 登録販売者は第2類・第3類医薬品の販売を担当できる資格
  • 薬剤師は第2類・第3類に加えて第1類を扱えるほか、調剤業務にも従事できる
  • 給料相場は登録販売者よりも薬剤師のほうが高い傾向にある
  • 登録販売者は誰でも受験できる一方、薬剤師は6年の薬学課程を修了する必要がある
  • 期待できる収入とかかる労力を把握したうえで資格取得を検討することが大切

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