登録販売者試験の合格率は、実施年度によっても異なりますが、全国平均で40〜50%となっています。一定の難易度はありますが、意欲的に勉強することで十分合格が可能な資格です。以下の表でこれまでの合格率を年度別にまとめました。
実施年度 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
2022年 | 55,606人 | 24,707人 | 44.4% |
2021年 | 61,070人 | 30,082人 | 49.3% |
2020年 |
52,960人 |
21,952人 |
41.5% |
2019年 |
65,288人 |
28,328人 |
43.4% |
2018年 |
65,500人 |
27,022人 |
41.3% |
2017年 |
61,126人 |
26,606人 |
43.5% |
2016年 |
53,369人 |
23,330人 |
43.7% |
2015年 |
49,864人 |
22,901人 |
45.9% |
2014年 |
31,362人 |
13,627人 |
43.5% |
2013年 |
28,527人 |
13,381人 |
46.9% |
2012年 |
28,050人 |
12,261人 |
43.7% |
2011年 |
33,913人 |
16,007人 |
47.2% |
2010年 |
39,116人 |
18,510人 |
47.3% |
2009年 |
44,788人 |
21,209人 |
47.4% |
2008年※ |
91,024人 |
58,715人 |
64.5% |
※2008年のみ、年に2回試験が実施されました。
登録販売者の試験は1年に1回各都道府県ごとに実施されます。都道府県ごとに試験内容が異なるため、合格率も変わってくるのが特徴です。以下の表では、2022年(令和4年度)の試験結果についてまとめました。
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上記の図から合格率は都道府県ごとに差があることが分かります。2022年度の試験は、もっとも合格率の高い佐賀県(59.3%)と合格率の低い高知県(29.8%)では、約29%の違いがありました。
実施年度によっても異なりますが、合格率1位と47位の都道府県を比較すると、40%近い違いがある年もあります。受験者数の違いもあるため、「合格率が高い=試験が簡単」ということではありませんが、どの試験地を選ぶかは重要な問題です。
登録販売者試験は一部を除き都道府県単位で行われており、試験日もそれぞれ異なります。過去の合格率や受験者数を確認して、少しでも不安があれば、受験しやすい近隣の都道府県でも申し込んでおくのもありです。どの会場で合格しても、資格取得後は全国で働くことができます。
実施年度 | 合格率の高い 都道府県 |
合格率の低い 都道府県 |
---|---|---|
2022年 | 1位:佐賀県(59.3%) 2位:福岡県(58.3%) 3位:大分県(58.1%) |
47位:高知県(29.8%) 46位:福井県(30.6%) 45位:島根県(33.8%) |
2021年 | 1位:山口県(68.8%) 2位:広島県(66.7%) 3位:岡山県(64.9%) |
47位:秋田県(32.7%) 46位:鹿児島県(35.1%) 45位:福島県(35.4%) |
2020年 | 1位:広島県 (58.1%) 2位:愛知県 (56.0%) 3位:山口県 (54.0%) |
47位:埼玉県 (30.1%) 46位:長野県 (31.8%) 45位:山梨県 (32.1%) |
2019年 | 1位:北海道 (64.3%) 2位:宮城県 (61.9%) 3位:青森県 (61.0%) |
47位:埼玉県 (23.3%) 46位:千葉県 (24.8%) 45位:高知県 (25.0%) |
2018年 | 1位:北海道 (58.6%) 2位:熊本県 (57.0%) 3位:宮城県 (56.6%) |
47位:福井県 (19.5%) 46位:岡山県 (28.4%) 45位:鳥取県 (28.5%) |
2017年 | 1位:北海道 (62.4%) 2位:宮城県 (62.1%) 3位:秋田県 (60.5%) |
47位:沖縄県 (26.7%) 46位:鳥取県 (27.1%) 45位:山口県 (27.1%) |
2016年 | 1位:兵庫県 (55.8%) 2位:静岡県 (55.7%) 3位:愛知県 (55.2%) |
47位:島根県 (26.9%) 46位:山口県 (28.5%) 45位:岡山県 (30.4%) |
参考:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」
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地域によって合格率に差がありますが、地域によって出題範囲や問題の形式が異なるのでしょうか? |
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いいえ、出題範囲や問題の形式は、全国すべて共通です。 そのため、試験対策も地域ごとに分けて考える必要はありません。 |
登録販売者試験は地域ごとに行われますが、出題範囲や問題の形式は、全国すべて共通です。
登録販売者になると、お客様からお話を伺いながら、お客様に合ったお薬や対処方法をアドバイスすることになります。地域によってお薬の知識に偏りがあると困ってしまいますから、出題範囲が全国共通なことにはうなずけると思います。
問題の形式も全国共通で、全120問すべて記号問題となっています。
地域ごとに試験が行われると聞くと、「○○県と××県では勉強内容も変わるのかな?」と疑問に思うかもしれませんが、出題範囲も問題の形式も共通ですので、地域ごとに勉強内容を分けて考える必要はありません。
地域により出題傾向に違いが見られることはあります。
出題傾向の違いとは、たとえば「東京都では漢方の問題が3問あったが、北海道では1問しか出なかった」というようなものです。
注意してほしいのは、出題傾向は毎年変化する可能性があるということです。
例えばある地域の試験問題について、今まで漢方の問題が少なかったとしても、翌年から漢方の問題が増える、といったことはよくあります。
だからこそ、試験対策では、自分の地域の問題傾向にこだわるよりも、傾向が多少変わっても対応できるようにまんべんなく準備しておくことが重要です。
地域ごとの合格率を気にしすぎず、どの地域でも出題されるような重要事項、基本事項の問題をミスなく解けるようにしておくことが、合格を目指すには得策です。