IT資格試験で最高難易度のITストラテジスト試験って受験資格はあるの?

IT資格試験で最高難易度のITストラテジスト試験って受験資格はあるの?

IT系資格試験では最高難度ともいわれるITストラテジスト試験ですが、受験資格や年齢制限は特になく、誰でも受験できます。

しかし、当然ながら一筋縄では合格できない超・難関試験であるため、十分な勉強時間をかけてしっかり学習する必要がある試験であることは、言うまでもありません。

ここでは、ITストラテジスト試験の合格を目指す人に向けて、申し込み方法や試験日程などを解説します。

情報処理技術者試験の最高峰? ITストラテジスト試験とは?

まずはITストラテジスト試験の概要を解説します。

ITストラテジスト試験とはどのような試験なのでしょうか。

受験資格などについてもご紹介しますので、受験を検討している方、どのような試験か気になっている方はぜひ参考にしてください。

ITと経営のスキルを併せ持つ、プロジェクト最上流の戦略を担う存在

ITストラテジスト試験の対象者は、高度IT人材として専門分野を確立し、ITを活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者とされています。

試験では以下のような技術水準が問われるため、非常に高度なスキルと知識が必要な試験だといえるでしょう。

  1. 事業環境分析、IT動向分析、ビジネスモデル策定への助言を行い、事業戦略を策定できる。事業戦略の達成度を評価し、経営者にフィードバックできる。
  2. 対象となる事業・業務環境の調査・分析を行い、情報システム戦略や全体システム化計画を策定できる。情報システム戦略や全体システム化計画を評価できる。
  3. 対象となる事業・業務環境の調査・分析を行い、全体システム化計画にもとづいて個別システム化の計画を策定し、適切な個別システムを調達できる。システム化構想・計画の実施結果を評価できる。
  4. 情報システム戦略や改革プログラム実施の前提条件を理解し、情報システム戦略実現のモニタリングとコントロールができる。情報セキュリティリスクや情報システム戦略実現上のリスクについて原因分析、対策策定、対策の実施などができる。

【引用元】ITストラテジスト試験(情報処理推進機構)

情報処理技術者試験、高度区分「スキルレベル4」の最難関試験

IPAの定めるCCSF(共通キャリア・スキルフレームワーク)によると、ITストラテジスト試験は「スキルレベル4」に位置しています。

これはIPAが実施している情報処理技術者試験のなかでも特に難易度の高い、最上位に相当する難しさです。

スキルレベル4の試験区分は、「高度区分」や「高度情報処理技術者試験」とも呼ばれ、IT業界内でも認知度の高い難関試験だといえます。

情報処理技術者試験のみならず、ベンダー系まで含めたIT関連の資格・試験のなかでも、屈指の難しさで知られる試験のひとつがITストラテジスト試験です。

合格率は例年15%程度と低く、主な出題分野は経営戦略・IT戦略・システム企画・DX・AI活用などとなっています。

ITストラテジスト試験に合格できれば学んだ内容を実務に活かせるだけでなく、IT業界での就職・転職や昇進・昇格などにも役立ちます。

簡単に合格できる試験ではありませんが、キャリアアップを目指す人には非常におすすめです。

「神レベル」とまで言われる最難関ながら、受験資格や年齢制限の規定はなし

ITストラテジスト試験に限らず、情報処理技術者試験はすべて国家試験ですが、受験資格や年齢制限などは特にありません。

そのため学歴や業務経験などに関係なく、誰でも何度でも受験することが可能です。

ただし前述の通り難易度は非常に高い試験です。誰でも受験できるからといって、誰もが少しの勉強で合格できるレベルの試験ではありません。

合格を目指すなら、実務経験者でも長時間の試験対策が必要となります。業務未経験者や学生が受験する場合は、さらに多くの勉強が必須となるでしょう。

試験勉強は簡単ではありませんが、ITストラテジスト試験に合格できれば高いITスキルの証明となります。IT業界での就職・転職活動でも大いにアピールできるでしょう。

ITストラテジスト試験の試験日はいつ? 申し込み方法は?

ここまではITストラテジスト試験の概要をご紹介してきました。

ここからはITストラテジスト試験の試験日や申し込み方法について解説します。

ITストラテジスト試験は頻繁に実施されている試験ではないため、試験日や申し込み期間に注意しましょう。

試験日は年1回のみ。情報処理技術者試験の春期試験として実施

情報処理技術者試験は、試験の種類によって実施時期や受験方法が異なります。

以下の試験はCBT方式という試験会場のパソコン上で受験をする方式で、通年受験が可能です。

  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者試験
  • 情報セキュリティマネジメント試験

上記以外の情報処理技術者試験は春期と秋期のどちらか、もしくは両方で実施されます。

以下の試験は春期の実施です。

  • 応用情報技術者試験
  • ITストラテジスト試験
  • システムアーキテクト試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • ITサービスマネージャ試験
  • 情報処理安全確保支援士試験

以下の試験は秋期の実施です。

  • 応用情報技術者試験
  • プロジェクトマネージャ試験
  • データベーススペシャリスト試験
  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験
  • システム監査技術者試験
  • 情報処理安全確保支援士試験

上記の通りITストラテジスト試験は春期のみの試験で、令和7年(2025年)の試験は4月20日(日)に実施されました。

これから受験を希望している人は、令和8年(2026年)の4月ごろが最短の試験日となります。

申し込みは毎年1月頃。忘れないように注意

前述の通りITストラテジスト試験は春期のみの実施で、令和7年(2025年)の試験はすでに終了しています。

IPAのサイトでは「試験実施 年間スケジュール(目安)」が公開されていますので、確認してみましょう。これによると、例年春期試験の申し込み期間は1月から開始となっています。

なお令和7年(2025年)の春期試験の申し込み期間は、1月17日(金)10時から令和6年2月5日(水)17時まででした。

期間中の申し込みを忘れてしまうと、次に受験できるのはまた1年後となってしまうため気をつけましょう。

IPAのメールニュースに登録しておくと、申し込み期間が決まったときにメールを受け取ることができます。忘れてしまいそうな人は早めに登録をしておくとよいでしょう。

受験手数料(受験料)は税込7,500円

ITストラテジスト試験に限らず、情報処理技術者試験の受験手数料はすべて7,500円(税込)となっています。

ITストラテジスト試験の概要

情報処理技術者試験は、試験の種類によって試験の形式や試験時間などが異なります。

ITストラテジスト試験の試験時間・出題形式・出題数(解答数)は、以下の通りです。

なおITストラテジスト試験には午前試験・午後試験があり、試験時間は合計5時間にもおよびます。

試験対策では過去問などに挑戦して、長時間の試験形式に慣れておくとよいでしょう。

▼午前Ⅰ

試験時間 9:30~10:20(50分)

出題形式 多肢選択式(四肢択一)

出題数 30問

解答数 30問

▼午前Ⅱ

試験時間 10:50~11:30(40分)

出題形式 多肢選択式(四肢択一)

出題数 25問

解答数 25問

▼午後Ⅰ

試験時間 12:30~14:00(90分)

出題形式 記述式

出題数:3問

解答数:2問

▼午後Ⅱ

試験時間 14:30~16:30(120分)

出題形式 論述式

出題数:2問

解答数:1問

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今回はITストラテジスト試験の受験資格について解説しました。

  • ITストラテジスト試験はスキルレベル4の最難関試験
  • 受験資格や年齢制限などは特になく、誰でも受験できる
  • ITストラテジスト試験の実施は年1回のみ(春期)
  • 申し込み期間は例年1月から
  • 受験手数料は税込7,500円

ITストラテジスト試験は受験資格がなく、誰でも何度でも受験できる国家試験です。ただし年1回しか実施されていないため、申し込みを忘れないようにしましょう。

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