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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験とは?どのコースから受けるべき?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の3種類のコースの違いを知り、自分の到達目標に合わせたコースを選択してください。特にⅠ種は試験が年に1回で11月の実施しかないこと、論述試験が課されることが大きく違うため、注意してください。

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どのコースを受けるべき?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は、全部で3つのコースにわかれています。それぞれのコースで、対象者となる役職、到達目標、試験範囲、試験形式、受験料等に違いがあります。

Ⅰ種(マスターコース)が最も難易度が高く、Ⅱ種(ラインケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)の順に難易度が易しくなります。

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Ⅰ種(マスターコース)は最もレベルの高い試験で、対象者は人事労務管理スタッフや経営幹部とされています。

Ⅱ種(ラインケアコース)の対象者は管理監督者(管理職)です。ですが、一般社員の方が学ぶのもおすすめのレベルとなっています。最も受験者数の多いのもⅡ種です。

Ⅲ種(セルフケアコース)が最も易しいレベルの試験で、対象者は一般社員です。

コース対象者
Ⅰ種人事労務管理スタッフや経営幹部
Ⅱ種管理監督者(管理職)
Ⅲ種一般社員

3種類のコースでの主な違いは?

Ⅲ種とⅡ種はマーク形式の選択問題のみで試験が行われますが、Ⅰ種は選択問題に加えて論述問題も課される点が大きな違いです。

Ⅲ種とⅡ種は年に2回、3月と11月に試験があります。Ⅰ種は年1回、11月のみの実施です。

なお、各試験に受験資格は一切ありません。また、下位の試験を合格していないと上位の試験に挑めない…等の制約もありませんので、たとえば「Ⅲ種を合格しなければⅡ種は受けられない」といったこともありません。

それぞれのコースの到達目標は?

試験の公式ホームページでは、それぞれのコースの到達目標について、下記のように紹介されています。

コース到達目標
Ⅰ種自社の人事戦略・方針を踏まえたうえで、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、従業員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができる。
Ⅱ種部下が不調に陥らないよう普段から配慮するとともに、部下に不調が見受けられた場合には安全配慮義務に則った対応を行うことができる。
Ⅲ種自らのストレスの状況・状態を把握することにより、不調に早期に気づき、自らケアを行い、必要であれば助けを求めることができる。

引用:大阪商工会議所ホームページ

3種類のうち受験するコースを選ぶ際は、自分の到達目標とマッチする試験を目標としてください。

メンタルヘルス・マネジメント(R)検定のコースを選ぶ際に特に迷われるのが、「Ⅱ種を取りたいと思うけれど、Ⅲ種から順番に受験した方がよいかどうか」という点だと思います。

結論から言いますと、Ⅱ種を取りたい場合は、いきなりⅡ種からチャレンジして問題ありません

Ⅲ種に合格しないとⅡ種を受験できない、等の受験資格の縛りは無いですし、試験の難易度からも、初めてメンタルヘルス・マネジメント(R)検定の学習をする人が、いきなりⅡ種を目指しても十分合格を狙えます。

コースを選ぶ際は、ご自身が必要だと思うスキルに合わせてみてください。

コース試験開催月試験形式受験資格
Ⅰ種例年11月のみ選択式+論述式なし
Ⅱ種例年3月、11月選択式のみなし
Ⅲ種例年3月、11月選択式のみなし

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅰ種ではどんな問題が出る?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅰ種(マスターコース)の出題内容は以下のように発表されています。

①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割
③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
④人事労務管理スタッフに求められる能力
⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画
⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進
⑦相談体制の確立
⑧教育研修
⑨職場環境等の改善
※論述問題について 論述問題は、実務を遂行するうえで必要な知識とその応用力、総合的判断力などを問います。

引用:大阪商工会議所ホームページ

過去に出題された各分野の問題数は以下です。
※今後の試験でも同じ問題数で出題されるとは限りません。

Ⅰ種
マスターコース
出題内容
第35回
2023年11月実施
第33回
2022年11月実施
第31回
2021年11月実施
第29回
2020年11月実施
第27回
2019年11月実施
第1問
意義
10101099
第2問
活動領域と役割
44455
第3問
基礎知識
55544
第4問
求められる能力
44444
第5問
方針と計画
33322
第6問
心の健康管理推進
88888
第7問
相談体制
77788
第8問
教育研修
44455
第9問
環境の改善
55555
合計50問50問50問50問50問

Ⅰ種(マスターコース)の到達目標は、企業や組織内のメンタルヘルスケア計画を立案し、産業保健スタッフや医療機関などの専門機関との連携や社内での教育・研修を構築できる技術が身につくことです。社内のメンタルヘルスケア対策を取りまとめ、システムを作り上げるための知識が問われます。

問題の配分もそれを踏まえた内容になっています。50問のうち9~10問が「企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性」を問われるため、メンタルヘルス対策を行う目的と意義について、根本からの理解が不可欠です。

さらに、「産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進」「相談体制の確立」についてそれぞれ8問ずつ出題されます。具体的に社内で対策を推進・確率するための知識を、受験勉強を通して得ることができます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種ではどんな問題が出る?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種(ラインケアコース)の出題内容は以下のように発表されています。

①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③職場環境等の評価および改善の方法
④個々の労働者への配慮
⑤労働者からの相談への対応 (話の聴き方、情報提供および助言の方法等)
⑥社内外資源との連携
⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法

引用:大阪商工会議所ホームページ

過去に出題された各分野の問題数は以下です。
※今後の試験でも同じ問題数で出題されるとは限りません。

Ⅱ種
ラインケアコース
出題内容
第37回
2024年11月実施
第36回
2024年3月実施
第35回
2023年11月実施
第34回
2023年3月実施
第33回
2022年11月実施
第32回
2022年3月実施
第1問
意義と役割
121212121212
第2問
基礎知識
444444
第3問
評価と改善方法
444444
第4問
労働者への配慮
111111111111
第5問
相談への対応
888888
第6問
社内外資源との連携
666666
第7問
復職者への支援
555555
合計50問50問50問50問50問50問

表を見ると、毎回各科目の出題数は同じで、第1問「メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割」、第4問「個々の労働者への配慮」、第5問「労働者からの相談への対応 (話の聴き方、情報提供および助言の方法等)」の比重が大きくなっています。

管理監督者がラインケアを行うために必要な基本的な知識、労働基準法や労働安全衛生法、労働契約法など働く人にとって身近な法律の知識を、Ⅱ種の受験を通して学ぶことができます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅲ種ではどんな問題が出る?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅲ種(セルフケアコース)の出題内容は以下のように発表されています。

①メンタルヘルスケアの意義
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③セルフケアの重要性
④ストレスへの気づき方
⑤ストレスへの対処、軽減の方法
⑥社内外資源の活用

引用:大阪商工会議所ホームページ

過去に出題された各分野の問題数は以下です。
※今後の試験でも同じ問題数で出題されるとは限りません。

Ⅲ種
セルフケアコース
出題内容
第37回
2024年11月実施
第36回
2024年3月実施
第35回
2023年11月実施
第34回
2023年3月実施
第33回
2022年11月実施
第32回
2022年3月実施
第1問
意義
555555
第2問
基礎知識
999999
第3問
セルフケア
444444
第4問
ストレス気づき方
101010101010
第5問
対処、軽減の方法①
101010101010
第6問
対処、軽減の方法②
555555
第7問
対処、軽減の方法③
777777
合計50問50問50問50問50問50問

Ⅱ種の表とも比較してみると、Ⅲ種ではストレスに対する基礎的な理解と、自身のストレスへの向き合い方を重視した内容となっていることがわかります。

Ⅲ種(セルフケアコース)のテキストを通読し、何度か問題を解けば十分合格できるレベルの試験です。ストレスや誤解の多い精神疾患について正しい知識をつけたい人、自身のストレスとの向き合い方に悩んでいる人は、気軽にチャレンジできる試験です。

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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の3種類のコースの違いを知り、自分の到達目標に合わせたコースを選択してください。特にⅠ種は試験が年に1回で11月の実施しかないこと、論述試験が課されることが大きく違うため、注意してください。