メンタルヘルス・マネジメント®検定は国家資格?概要から合格のメリット、勉強方法まで網羅

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は、働く人の心の健康管理やストレスへの対処法について学べる民間資格で、働くすべての人におすすめです。

この記事では、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の概要や合格のメリット、他のメンタルヘルス系資格との違いなどについて解説します。記事後半では、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の受験を考えている人に向けて、勉強時間や勉強方法、受験情報も紹介します。
目次 Contents

メンタルヘルス・マネジメント®検定は国家資格?概要から合格のメリット、勉強方法まで網羅


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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は
「働く人の心を守るために必要な知識を学べる資格」

メンタルヘルス・マネジメント®検定とは、働く人たちの心の健康管理や、ストレスへの対処法について学べる資格です。

国の法律に基づいて資格試験を行う国家資格ではなく、大阪商工会議所が主催し、日本商工会議所が後援している民間資格です。


昨今、どんな企業でも職場の働く環境を整備することや、働く人たちの心の健康を守ることが重要視されています。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は、人事労務の観点から職場の環境・人を健康的にマネジメントするための知識を得られる検定となっており、働くすべての人におすすめできる人気の資格です。

受験資格はとくに無いため、誰でも挑戦しやすいでしょう。

対象者や目的別に、3段階のレベルに試験が分かれており、とくにⅡ種の「ラインケアコース」とⅢ種「セルフケアコース」の試験は誰でも挑戦しやすい資格となっています。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の種類と難易度

ここからは、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の種類と難易度について、順番に見ていきます。


3種類のコース内容の違いと受験者数・合格率

Ⅰ種の難易度がもっとも高く、Ⅲ種がもっとも合格しやすい難易度となっています。

メンタルヘルス・マネジメント(R)検定のコースの違い


・Ⅲ種(セルフケアコース)

3つのコースの中で一番取得しやすいのがⅢ種のセルフケアコースです。

セルフケアコース、という名前の通り、自分自身のストレスのケアを行えるようになることを目的としています。

職種や業種、年齢や職歴を問わず、働くすべての人におすすめできるコースです。

Ⅲ種の試験では、自分自身のストレス状況のチェックの方法や、メンタルヘルス不調の対処について学びます。


▼メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅲ種 実受験者数、合格者数、実受験者数に対する合格率

実施日 実受験者(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第31回 2021/11/7 5,371 3,824 71.2
第32回 2022/3/20 4,819 3,121 64.4
第33回 2022/11/6 5,458 3,787 69.4
第34回 2023/3/19 5,035 3,995 79.3
第35回 2023/11/5 4,888 3,515 71.9
第36回 2024/3/17 4,648 3,353 72.1


・Ⅱ種(ラインケアコース)

3つのコースの中で、もっとも受験者数が多いのがⅡ種のラインケアコースです。

ラインケアとは、職場に配置されている上司の立場にある人が、その部下のストレスや心の不調に気を配り、問題があれば対策を施したり、防止を講じたりすることを言います。

部下を持つ管理職の立場の人におすすめなことはもちろんですが、Ⅱ種を学ぶことで上司や会社がどんな対応をしているのか考え方を学ぶこともできるので、一般社員の方も学んで損はない内容となっています。


▼メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種 実受験者数、合格者数、実受験者数に対する合格率

実施日 実受験者(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第31回 2021/11/7 10,053 4,664 46.4
第32回 2022/3/20 11,128 7,763 69.8
第33回 2022/11/6 10,988 6,401 58.2
第34回 2023/3/19 11,918 6,444 54.1
第35回 2023/11/5 11,781 6,661 56.5
第36回 2024/3/17 12,483 9,137 73.2


・Ⅰ種(マスターコース)

3つのコースの中でもっとも難易度が高いのがⅠ種のマスターコースです。

コースのおもな対象者は人事労務管理スタッフや、経営幹部となり、社内のメンタルヘルスケアを推進することが目的です。

くわしくは後述しますが、Ⅰ種の試験レベルはⅡ種、Ⅲ種と比較して大きく異なり、かなりの難関となります。

しかし取得することができれば、企業のメンタルヘルス対策を率先して構築できる知識を持つ証明となります。


▼メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅰ種 実受験者数、合格者数、実受験者数に対する合格率

実施日 実受験者(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第25回 2018/11/4 1,642 332 20.2%
第27回 2019/11/3 1,620 252 15.6%
第29回 2020/11/1 1,276 272 21.3%
第31回 2021/11/7 1,521 301 19.8%
第33回 2022/11/6 1,628 287 17.6%
第35回 2023/11/5 1,587 325 20.5%


他の有名な資格と合格率を見てみると、国家資格の宅建士が15~17%で、民間資格の簿記3級がおよそ30~40%の合格率です。

合格率で比較するとⅠ種は宅建士と同程度、Ⅱ種、Ⅲ種は簿記3級よりも高いことが分かります。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の難易度

続いてメンタルヘルス・マネジメント®検定試験の難易度についても見ていきましょう。


・Ⅲ種は比較的取り組みやすい

セルフケアコースのⅢ種は合格率も高く、よく知られている常識的な知識が問われることもあるため、比較的簡単な試験と言ってもよいでしょう。

公式テキストを一読して問題を一通り回す程度で合格レベルを狙えます。


・Ⅱ種は細かい箇所の暗記も必要

ラインケアコースのⅡ種は、Ⅲ種ほど簡単とは言えませんが、試験の傾向をつかみ正しい勉強法で準備しておけば、問題なく合格できるレベルの試験です。

ですが、Ⅱ種の試験対策で注意しておきたいのが、法律や制度で定められている細かい数値が試験で問われるパターンがあることです。

専門用語やキーワードの意味を理解しておくだけでは十分ではないので、丁寧に学習することを意識してください。


たとえば、労働安全衛生法では、「常時使用労働者数が50人以上の場合は、産業医を1人以上選任しなければならない」と規定されています。

試験では、「50人」が別の数字に差し変わって正誤を問われたり、義務なのか努力義務なのか、といったことが問われたりすることがあります。

こういった問題が出題された場合に備えて、丁寧な学習が必要です。


・Ⅲ種・Ⅱ種とⅠ種の間に難易度の壁がある

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の難易度は、Ⅲ種・Ⅱ種とⅠ種の間で大きな違いがあります。

その違いは、試験形式によるもので、Ⅲ種・Ⅱ種はどちらの試験もマークシート形式の試験ですが、Ⅰ種はマークシート形式の試験に加え、論述問題が課されます。

コース 試験形式
Ⅲ種(セルフケアコース) マークシート形式のみ
Ⅱ種(ラインケアコース) マークシート形式のみ
Ⅰ種(マスターコース) マークシート形式+論述問題


Ⅰ種はこの論述試験が鬼門となります。

記憶や知識があやふやなまま試験に臨んでしまったとしても、選択問題であればなんとかなります。しかし論述試験はそうもいきません。

課された問題に対して、適切なキーワードや専門用語、その意味を思い出して解答しなくてはなりません。

Ⅰ種の難易度は、正確な知識を確実に記憶しておく必要があるという点で高いと言えます。

もちろん論述する必要がありますから、自らの記述力も試される点でも難易度が上がります。


・難易度=合格率ではない

ただし、試験の難易度は合格率の数値だけを見てはかることはできません。

合格率というのは、あくまでも「受験者数に対する合格者の割合」であるからです。

受験をしている人の状況はさまざまです。

しっかり勉強して試験に臨んでいる方の他、

  • 次年度の下見として受験している方
  • とりあえず受けてみようという方
  • 忙しくて勉強時間がなく準備不足の方
  • 適切な勉強ができないまま受験されている方

など、あまり準備ができていない状況で受験する「本気でない」方も多く受験されています。

とくにⅠ種を目指そうと思われている方でも、合格率が低いから、といってあきらめる必要はありません。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に合格する4つのメリット

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に合格するメリットとして、以下の4つが挙げられます。

1. 周囲の人の心の不調にいち早く気づける

2. 働きやすい職場作りに貢献できる

3. スキルアップにつながる

4. 自分自身の心のケアに生かせる

ひとつずつ解説していきます。


1. 周囲の人の心の不調にいち早く気づける

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に合格すると、周囲の人の心の不調に気づきやすくなります。

検定試験に出題される知識を身につけておけば、職場の部下や同僚に「うつ」や「ひきこもり」などの症状が見られた場合に、適切なフォローができるでしょう。

たとえば、欠勤や遅刻が増えた、周囲との会話が減ったというサインに対して、早期にアプローチできれば、症状の深刻化を防げる可能性があります。


2. 働きやすい職場作りに貢献できる

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の知識があれば、働きやすい職場作りにも貢献できます。

精神的に余裕がない職場では、社員のモチベーションが上がらず、雰囲気も悪くなりがちです。

心の健康が保たれていないことが原因で、仕事のパフォーマンスが低下したり、遅刻・欠勤が増加したりすることも考えられます。

休職や離職にもつながりかねません。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験で学んだ知識を生かして心に不調を抱える社員をサポートし、心の健康を維持できるように職場の雰囲気を改善できれば、働きやすい環境に近づくでしょう。

働きやすい職場になれば社員のモチベーションも高まり、結果的に生産性の向上も期待できます。


3. スキルアップにつながる

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に向けた学習は、自らのスキルアップにもつながります。

近年、メンタルヘルス対策は重要視されており、人事・労務の担当部署に限らず、管理職にもメンタルヘルス・マネジメントのスキルを求める企業が増えてきています。

メンタルヘルス・マネジメント®検定は、このスキルを学ぶよい機会になるでしょう。

試験に合格すれば、メンタルヘルスに関する知識とスキルがあることを証明できます。

同僚の相談に乗ることはもちろん、心の不調を抱える部下などに対して適切な対処ができるようになるため、社員の心の健康を保つ上で欠かせない人材として評価も高まるでしょう。


4. 自分自身の心のケアに生かせる

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験で得た知識やスキルは、自分自身の心のケアにも生かせます。

現代社会において、ストレスをまったく感じずに生活することは困難です。

自身のストレスや心の不調を理解し、適切な対処法を身につけておけば、過度に悲観的になったり落ち込んだりすることも少なくなります。

仕事の時間もプライベートの時間も充実したものになるでしょう。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は役に立たないってホント?

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験が役に立たないかどうかは、人によって異なります。

一般的にメンタルヘルス・マネジメント®検定試験が役に立たないと言われる理由としては、民間資格であるため、国家資格より専門性や難易度が低いと判断されやすいことがあるようです。

また、受験条件がなく誰でも受験できる点も、就職活動などでのアピール材料には弱いと感じられる要因であると考えられます。

さらに、試験の種類によって対象者や目的が異なるため、活用シーンを想定しないで受験してしまい、思ったよりも役に立たなかったと感じることもあるようです。

取得後に後悔しないためにも、受験の目的を明確にして、得られる知識が今の自分に必要かどうか確認することが大切です。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と他のメンタルヘルス系資格との違い

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験以外にも、メンタルヘルスに関する知識が得られる資格はあります。

具体的には、以下のような資格です。

  • 心理相談員
  • 産業カウンセラー
  • メンタルケア心理士
  • 公認心理士
  • 臨床心理士

これらの資格とメンタルヘルス・マネジメント®検定試験との違いを解説します。


「心理相談員」との違い

心理相談員は、中央労働災害防止協会主催の民間資格です。

職場のメンタルヘルス対策に関する基礎知識を習得できます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と違い、心理相談員になるための試験はありません。

5.5時間の動画事前学習と2日間の集合研修が実施されており、この研修を受けると心理相談員として活動できます。

ただし、心理相談員になるには資格認定の対象者に該当しなければなりません。

心理相談員の対象者には、衛生管理者や産業カウンセラー、保健系の国家資格を持っている人などが指定されています。

対象者が限定されている点もメンタルヘルス・マネジメント®検定試験と異なります。


「産業カウンセラー」との違い

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が実施している資格です。

社員からのメンタルヘルスに関する相談に応じたり、職場環境の改善を支援したりするなど、企業で働く人が抱える悩みを解決できるようサポートします。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と異なり、試験を受けるには受験資格があります。

大学や大学院で心理学系の学部・学科を修了し必要な単位を取得している、もしくは協会が主催している養成講座を修了している場合でないと、受験できません。


「メンタルケア心理士®」との違い

メンタルケア心理士®は、特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会が実施している資格です。

資格を取得すれば、医療・福祉・公共サービスなどの分野で、心理カウンセラーとして活躍できます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と違い、資格の認定には要件があります。

「文部科学省後援こころ検定®2級」の合格に加え、メンタルケア心理士®教育課程を修了している、もしくは認定心理士などの資格を持つことなどが必要です。


「公認心理師」との違い

公認心理師は公認心理師法に基づく国家資格です。

心理的なサポートが必要な方に、心理状態の観察や分析、助言などを行います。

加えて、関係者に助言や指導をするほか、心の健康に関する知識を広めるための教育や情報提供を行うのも重要な業務です。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と違い国家資格であるため、公認心理士になるには国家試験に合格する必要があります。

国家試験の受験資格としては、4年制大学の所定の科目を履修し、その後大学院で所定の科目を履修する、もしくは法の規定する認定施設で2年以上の実務を経験するなどの要件があります。


「臨床心理士」との違い

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。

臨床心理学に基づく知識や技術を生かし、人が抱える心の問題に向き合い、解決に向かえるようサポートします。

臨床心理士の資格を取得するには、資格試験に合格する必要があります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と違うのは、資格試験に受験資格が定められている点です。

臨床心理士の資格試験を受けるには、指定大学院や、臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了していることなどが求められます。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の対策方法

ここからは、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の対策として以下の3つを紹介します。

  • 独学
  • 通学講座
  • オンライン講座

ご自身の環境や生活スタイルに合わせ、学習を継続しやすい方法を選ぶとよいでしょう。

それぞれの特徴やポイントを見ていきます。


独学で合格するために意識すべきこと

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験はもちろん独学で対策を行うことができます。

独学のメリットは、勉強をする時間や計画に大きな自由度があり、金銭的な負担も少なくなることです。

逆にデメリットは、モチベーションの維持を保つことが難しいこと、自分で勉強法を確立する必要があることです。


独学で行う場合は、市販の参考書や問題集で対策を行うこととなります。

公式テキストや過去問を中心に学習するとよいでしょう。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の過去問は市販されていますので、自分の受験年度に合うものを入手して、学習に役立ててください。

法律や制度に関する情報は変わることもあるので、できるだけ最新版を使用するのがおすすめです。


独学をする際に意識したいのが、「インプットとアウトプットの配分」です。

資格試験の勉強が続かない人の特徴の1つに、「1から10まですべて覚えるつもりで丁寧にやりすぎてしまう」ことがあります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の参考書は、「薄い」とは言えないボリュームがありますので、最初からテキストの細かいところまで覚えようとすると、途中で息切れしてしまいます。

ポイントは、「インプットをさっと済ませたら、問題演習でアウトプットを進め、わからなかった箇所を再インプットする」という手順です。

インプットとアウトプットの配分は、およそ3:7くらいを目安にしてください。

問題を解くときに「あれ、この問題ってなんだっけ?」となり、解説を見て「そうだった!」と理解する瞬間が、もっとも知識を覚える瞬間です。

同じ問題集を何度も繰り返しやることで、独学でも十分に対策を行うことができます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に独学で挑戦したい方は、こちらの記事も参考にしてください。


【あわせて読みたい】メンタルヘルス・マネジメント®検定試験にはどんな勉強法が有効?独学でも受かる?


通学講座を利用する際のポイント

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強に、通学講座を活用することもできます。

通学講座を使うメリットは、勉強をする際の計画や教材がすでに準備されているので、勉強の進め方に迷うことがない点です。

また、通学講座であればわからないことがあったときに講師に確認することができます。


デメリットは独学よりも金銭的に負担が大きくなること、時間的・場所的制約が発生してしまうことです。

こういった講座を利用する場合は、講座で見て、聞いて習ったことを、しっかり自分のモノにする時間を確保しましょう。

Ⅱ種、Ⅰ種の試験で合格するには、知識をある程度定着させておく必要がありますから、講義を聞いただけではもちろん不十分です。

自宅や、自習室などの施設がある場合はそれらも利用して、問題を解いて復習する時間を確保することが重要です。


忙しい人はオンライン講座も有効

オンライン講座を使ったメンタルヘルス・マネジメント®検定試験の対策も1つの手段です。

オンライン講座は、時間や場所を選ばずに学習ができ、予備校に比べると費用もおさえられていることが多いため、リーズナブルに受講ができます。

独学で合格することが可能な試験といっても、Ⅱ種の合格率は50%前後です。

受験者のうち、2人に1人は合格し、もう1人は不合格になってしまうレベルの試験です。

さらにメンタルヘルス・マネジメント®検定試験のⅡ種は、管理職のポジションを受験層の目安としています。

つまり普段から仕事に忙しく、勉強にあまり時間をとっていられない、という状況の方が受験する人には多いでしょう。

その場合はオンライン講座を活用して、いつでもどこでも勉強をできるような環境を作ってしまうことがおすすめです。


いつでもどこでも勉強できる「スタディング」もおすすめ

スタディングは、スマートフォンやタブレット、パソコン、ネット環境があればいつでもどこでも学習が可能です。

自宅の机が飽きたら、カフェやコワーキングスペースなどへ移動して気分転換を図る、といったノマド学習も難しくありません。

心理状態やコンディション、集中力の変化に合わせて時間と場所を選べるスタイルは、学習効率の面でもプラスです。

また、スキマ時間を有効活用できる点も、マルチメディア対応ツールの大きな特徴です。

スマートフォンやタブレットがあれば電車の通勤時間中に昨日の復習から重要ポイントの見直し、用語チェック、問題の解答までできます。

短期集中型の学習で合格を目指したい多忙な社会人の間では、とくにスキマ時間を有効活用できるツールが重宝されています。

ぜひ自分の環境や性格に合わせてぴったりの勉強方法を見つけてください。


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強時間

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強時間は、受験するコースによって大きく変わってきます。


Ⅲ種(セルフケアコース)は、もっとも合格しやすいコースです。

勉強時間として10~20時間ほど、1週間程度あれば独学で問題なく合格できます。


Ⅱ種(ラインケアコース)の一般的に合格に必要な勉強時間は30~50時間ほどと言われています。

1日1時間程度の学習を1カ月続ければ、合格に達するペースです。

注意したいのは、1カ月のうちの勉強の仕方です。人間の脳は、一回記憶しただけではすぐに忘れてしまいます。

エビングハウスという学者が行った実験では、一度覚えた内容も1時間後には56%忘れ、1日後に74%忘れてしまった、という結果が出ています。

これをエビングハウスの忘却曲線と呼びます。

記憶に定着させるには、完全に忘れる前に、復習をして思い出すことが必要です。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強だけに限った話ではありませんが、つまり、平日に一切勉強せずに土日にまとめて5時間勉強する日を月に6回とって合計30時間勉強を行った場合と、毎日1時間ずつ勉強をして30時間を積み重ねた場合では、定着の度合いが同じになるとは言えません。

毎日復習をしながら学習を進めることが重要です。


Ⅰ種(マスターコース)の合格に必要な勉強時間は、Ⅱ種を大きく上回り、100~120時間と言われます。Ⅱ種の2~3倍に上ります。

その大きな理由の1つが、論述試験があることです。

Ⅰ種の試験は、制限時間2時間の選択問題と、制限時間1時間の論述問題で構成されています。

論述試験では、問題で問われている内容に関するキーワードを自ら思い出し、字数の中におさめる必要があります。

そのため、文章を構成する力はもちろんのこと、用語をしっかり理解して覚え、いつでも思い出せるようにしておく必要があります。

もちろん試験範囲も単純にⅡ種よりも広くなりますので、これらの要素が勉強時間が長く必要になっている理由と考えられます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強時間についてくわしく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。


【あわせて読みたい】メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強時間は?


メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の受験情報

ここからは、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の受験費用や試験日程、申込方法について紹介します。

試験方法・申込方法には種類がありますが、ここでは公開試験に個人で申し込む場合について記載しています。

団体特別試験を受験する場合や、公開試験に団体で申し込む場合は、公式サイトをご確認ください。

【参考】メンタルヘルス・マネジメント検定試験「団体特別試験 | 受験要項」


受験費用

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の3つのコースの受験費用は以下のようになっています(2024年4月時点)。

Ⅰ種(マスターコース) 11,550円(税込)
Ⅱ種(ラインケアコース) 7,480円(税込)
Ⅲ種(セルフケアコース) 5,280円(税込)


受験費用は試験の種類によって異なります。

希望するコースの受験費用を確認しておきましょう。


2024年度の試験日程

2024年度に行われるメンタルヘルス・マネジメント®検定試験の日程や実施コース、受験地などは以下の通りです。

Ⅰ種(マスターコース)の実施は11月のみなので、注意しましょう。

第37回 第38回
施行日 2024年11月3日(日) 2025年3月16日(日)
実施コース Ⅰ種(マスターコース)

Ⅱ種(ラインケアコース)
Ⅲ種(セルフケアコース)

Ⅱ種(ラインケアコース)

Ⅲ種(セルフケアコース)

申込期間 2024年

9月13日(金)~9月26日(木)

※コンビニ店頭決済は9月22日(日)まで

2025年

1月24日(金)~2月6日(木)

※コンビニ店頭決済は2月2日(日)まで

受験地 札幌・仙台・さいたま・千葉・東京・横浜・新潟・浜松・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・高松・福岡

(上記より選択)

受験票発送日 2024年10月16日(水) 2025年2月26日(水)
合格証発送日 Ⅱ種・Ⅲ種

2024年12月13日(金)

Ⅰ種

2025年1月17日(金)

2025年4月25日(金)



申込方法

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の申込方法と、その後の流れは以下の通りです。

  1. 申込前の注意事項を確認する
  2. インターネットから申し込みをする
  3. 申込手続きの上、受験料を払う
  4. 受験票ハガキが届く
  5. 検定試験を受験する

受験料の支払い方法によって申込期限が異なり、コンビニ店頭決済の場合は、クレジット決済の場合より申込期間が短くなります。

また、受験上の注意や個人情報の取り扱いなどについては、申し込みの時点で同意したものとみなされるので、必ず確認しておきましょう。


まとめ

今回は、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験について解説しました。

  • メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は、働く人の心を守るために必要な知識を学べる民間資格
  • 3種類のコースがあり難易度も違うので、内容や対象者を確認して、目的に合わせて選ぼう
  • 取得のメリットには、周囲の人や自分の心のケアに生かせることや、職場環境の改善に貢献できるようになることなどがある
  • 他のメンタルヘルス系資格は、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験と異なり、受験資格や認定資格が定められているものが多い
  • 試験対策には独学・通学講座・オンライン講座がある
  • 合格のための勉強時間の目安は、Ⅲ種10~20時間、Ⅱ種30~50時間、Ⅰ種100~120時間程度
  • 試験は毎年2回実施されるが、Ⅰ種は11月のみなので注意が必要

メンタルヘルスの知識は、現代のストレス社会で幅広く生かせます。

自分に合ったコースを選び、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験合格に向けた学習を始めましょう。

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