
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種は、職場のメンタルヘルス対策において重要な役割を担う管理職向けの資格試験です。
過去問を活用した効果的な学習方法を知ることで、合格率60%前後の本試験に向けて、効率的に準備を進めることができます。
この記事では、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の概要から具体的な対策法までを詳しく解説します。
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種とは?
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種(ラインケアコース)は、主に企業の管理職を対象とした資格試験です。
職場のメンタルヘルス対策において、最前線で部下のケアを担う管理職に必要な知識を認定する試験となっています。
試験の特徴として、Ⅰ種(マスターコース)が人事部門や経営層向けの総合的な知識を問うのに対し、Ⅱ種は現場での実践的な対応力に重点を置いています。
また、Ⅲ種(セルフケアコース)が個人の自己管理を主眼とするのに対し、Ⅱ種は部下の観察やケア、職場環境の改善など、チームマネジメントの視点が加わります。

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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の試験内容・出題範囲
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種はマークシート方式で、100点満点中70点以上の得点で合格です。
試験時間は2時間となっています。
また、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の試験範囲は、以下のとおりです。
- メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
- ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
- 職場環境等の評価および改善の方法
- 個々の労働者への配慮
- 労働者からの相談への対応 (話の聴き方、情報提供および助言の方法等)
- 社内外資源との連携
- 心の健康問題をもつ復職者への支援の方法

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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種対策には過去問演習が効果的
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の合格には、過去問演習が非常に効果的です。
試験では、メンタルヘルスに関する基礎知識だけでなく、実際の職場で起こりうる具体的なケースについての判断力も問われます。
過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握できるだけでなく、実践的な対応力も養えるでしょう。
また、法律や制度に関する数値の出題も多いため、過去問演習を通じて、重要な数値を効率的に記憶することができます。
テキストだけでなく、実際の出題形式に慣れることで、本番での時間配分も適切に行えるようになります。

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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の過去問の入手方法
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の過去問は書店や通販サイトなどで市販されています
いずれの冊子も年度別に用意されていますので、自分の受験年度に合わせたものを入手してください。
あまりにも古い過去問集を使って学習をすると、法律や制度について古い情報のまま覚えてしまう可能性があります。できるだけ最新版を入手するようにしましょう。
過去問は何年分解くべき?
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種に合格するためには、「試験範囲の知識を理解・暗記する」ことと同時に、「過去問の傾向を知る」ことが重要です。
例えば「アルコール健康障害対策基本法では、毎年11月10日から11月16日までを『アルコール関連問題啓発週間』と定めている」という知識を覚えるとします。
過去問では日付まで細かく問われると事前に傾向がわかっていれば、「毎年11月10日から11月16日まで」も意識して覚えることができます。
過去問の傾向を知らないままだと、どこが大事なのかわからないため、どこを覚えていいかわからなくなってしまいます。
過去問演習の大きな目的は、「過去問の傾向を知る」ことにあります。
例えばどんな問われ方をしているのか。大まかに法律や制度の名前だけ覚えておけば解ける問題なのか。
それとも細かい統計の数字まで覚えておく必要があるのか。適切なものを答えるのか。不適切なものを答えるのか。組み合わせを選ぶのか、等々……。
過去問からは勉強を進めていくための様々なヒントを得ることができます。
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種のであれば、およそ試験3回分を解けば十分にこういった傾向を掴むことができます。
問題数で言えば、1回50問の試験ですから、150問ほどとなります。
過去問演習でチェックしたい傾向
過去問演習をする際は、下記のようなポイントを、意識してチェックしてみてください。
- 問題文や選択肢の分量・長さ。制限時間内に読み切れる量かどうか。
- 正解を選ばせる問題か、不正解を選ばせる問題か。またはその混在かどうか。
- 求められる知識の深さ。テキストで見出しや太字のところだけ覚えておけば対応できるのか、より細かいところまで抑えておく必要があるのか等。
過去問は正解を見て解き方を覚えるもの
短期間で合格した人は、早い段階から「過去問」を活用しています。
ところが、なかなか合格できない人は、多くの場合「過去問」をあまり活用していません。せいぜい1回ぐらいしか解いていない人が多いのです。
実際のところ、「過去問を解くのに時間がかかってしまい、途中までしか終わらなかった。」という人や「過去問を解いてみたが、難しすぎて途中であきらめてしまった。」という人も多いようです。
こういった人は、
△過去問は解くものだ
と思って、一生懸命解こうとします。
しかし、ほとんどの過去問は最初は歯が立ちません。
それでもなんとか解こうとして、時間をかけて考えます。でも、一生懸命に考えた解答は、違っています。
それで、テキストを振り返り、分からないことは調べて、やっと次に進みます。
この方法だと、とても時間がかかります。試験日までに過去問練習が終わらない可能性すらあります。
ところが、短期間で合格する人は、
◎過去問は正解を見て解き方を覚えるものだ
と思っているため、分からないと判断した場合には、すぐに正解と解説を見ます。
過去問が解けるようになれば、高い確率で試験に合格します。
ということは、どんな問題が良く出題されるかを覚えて、その問題と解法を含めて覚えてしまえば良いわけです。
問題を読み、分からなかったらすぐ答えを見る。そして、解説を読んで、どんどん知識を追加していけば良いのです。
過去問の傾向を掴むには、約3回分の試験を一周するので十分です。
しかし前述の通り、合格のためには「試験範囲の知識を理解・暗記する」ことがもちろん必要です。
人間は忘れる生き物ですから、過去問を解き、間違えたら正解を見て解き方を覚える、という作業を繰り返して、過去問を活用した暗記をすることがおすすめです。
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の難易度・合格率
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種は、しっかりと対策をすれば合格を狙える試験です。
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験のこれまでの合格率は、下記のようになっています。
試験実施日 | 合格率 | ||
Ⅰ種 | Ⅱ種 | Ⅲ種 | |
2024年11月3日 | 20.9% | 60.5% | 74.3% |
2024年3月17日 | – | 73.2% | 72.1% |
2023年11月5日 | 20.5% | 56.5% | 71.9% |
2023年3月19日 | – | 54.1% | 79.3% |
2022年11月6日 | 17.6% | 58.2% | 69.4% |
合格率は実施回ごとに差がありますが、受験者の半数以上が合格していることがほとんどです。

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まとめ
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種の試験内容や過去問の活用についてお伝えしました。
- メンタルヘルス・マネジメント®検定試験Ⅱ種は管理職を対象とした資格試験
- 試験はマークシート方式で、100点満点中70点以上の得点で合格
- 試験対策には過去問の活用が効果的
- 過去問を繰り返し活用して試験範囲を理解・暗記することが大事
- 過去問は書店や通販サイトで購入可能
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効率よく学習し、最短で合格を目指したい方はぜひご活用ください。