独学か、通信教育かで迷っています。独学の場合はどのようなことに注意して勉強すべきなのでしょうか? | |
独学にはメリットもあれば、デメリットもあります。独学か、通信講座かの選択は現状におけるレベルや自己分析なども踏まえ、総合的に検討を加えて慎重に結論を出すことが大切です。それでは、独学のメリットとデメリットを一緒に検討していきましょう。 |
独学スタイルで勉強するメリットとデメリット
独学には、メリットもあればデメリットもあります。それはマンション管理士・管理業務主任者どちらにも共通して言えることですので、まずは独学のメリット・デメリットをご説明します。
独学のメリット
独学スタイルでもっとも大きなメリットといえば、学習コストを節約できる点でしょう。
スクールに入校するためには入学金や授業料が、通信講座を利用する際は受講料が発生しますが、独学であれば両者ほど高額出費になる心配はありません。出費といえば必要なテキスト代と問題集費用、模擬試験料くらいですので、コスト負担は大きく軽減できるでしょう。
独学のデメリット
コスト面ではメリットの大きい独学ですが、勉強方法に目を向けると問題が多いことが分かります。
まず、単独で勉強をはじめても分からないことがあれば誰も教えてくれる人はいません。分からないことをそのままにしたまま、勉強を続けるのは不安が大きいものですし、万全の準備からはほど遠い状態で試験に臨まなければなりません。
また、参考書選びから学習スケジュールのプランニングまで、すべて個人でこなす必要があることも大きな不安要素です。学習に不可欠なテキストは膨大に存在し、その中から何を基準で最良のものを選ぶのかは難しいところ。情報も少ないために、1日に必要な勉強時間の見通しもつかず、どれくらいのスパンで合格を目指すのか、具体的な目標を立てることもままならないでしょう。
あらゆる情報を総合して慎重に判断
独学で合格できるかできないか、その答えは「やってみなければ分からない」という一言に尽きるかと思います。
勉強方法が抱える問題点に加え、本人の向き不向きやレベル、実務経験の有無など、さまざまな要素が絡んでくるため、どちらとも言えないというのが実情です。いずれにしても、独学スタイルを選ぶ際は、メリットとデメリット、現状におけるレベルや自己分析なども踏まえ、総合的に検討を加えて慎重に結論を出してください。
マンション管理士・管理業務主任者を独学で合格するには
上記で説明した独学のデメリットを理解して、それでも「独学で何とか合格したい」とお考えなら、それぞれの試験の特徴と傾向を分析し、どの科目に何時間割り当てるか、計画をきちんと立ててから試験勉強に臨みましょう。
どの試験でも言えることですが、資格試験には必ず出題傾向というのがあります。頻出する分野は特に重点的にインプット・アウトプットの時間を費やすこと。マンション管理士試験で言えば、区分所有法や標準管理規約、マンション管理適正化法、管理業務主任者試験では前記の分野に加え、標準管理委託契約書に関する項目を網羅するのがマストです。重要科目を絞り、全体的にメリハリをもって勉強に取り組んでいくことが大切です。
テキストを読み込むだけでなく、問題集や過去問、模擬試験へのチャレンジも不可欠です。合格経験者の声などを聞くと、過去問・模擬試験を7割以上得点できれば、合格にかなり近づくと言われます。このレベルまで独学で到達するにはかなりの勉強時間が必要なのは言うまでもありません。
通信講座もスクールも利用しないとなれば、1時間でも多く勉強時間を確保するに越したことはありません。日々の生活の中で十分な勉強時間を確保する努力が特に重要となるでしょう。
いつでも切り替える用意を
最初、独学でチャレンジしても途中で、「やはり自分には向いていなかった」「考えが甘かった」と挫折してしまう方も少なくありません。
大事なのは、そこであきらめるのではなく、勉強方法を変えて納得いくまで学習を継続することです。自分に合う勉強方法にたどり着ければ、モチベーションも途切れることなく参考書や問題集と向き合えます。
最初から「独学でしか勉強しない」と決めつけず、自分に合わないと分かったら早めに切り替えるなど、柔軟な対応を心がけることも、国家資格にチャレンジする心構えとして大切です。