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マンション管理士の法定講習とは?受けないとどうなる?

マンション管理士の法定講習とは、5年ごとの資格更新時に受講しなければならない講習です。

受講しないでいるとせっかく取得したマンション管理士の資格を取り消されることもあるので、

注意しなければなりません。

この記事では、マンション管理士の法定講習の概要や申込方法、知っておきたい注意点を解説します。

マンション管理士の法定講習とは?

マンション管理士は、マンションの管理や運営の相談役を担うための国家資格です。

資格を生かして活躍するためには試験合格後に登録が必要ですが、1度登録すれば永続的に効力を発揮できるというわけではありません。

5年ごとにマンション管理士の法定講習を受講する必要があります。法定講習がどういったものかを解説します。

5年ごとに受講しなければならない講習

マンション管理士の法定講習は、5年に1度受講しなければならないことが「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(マンション管理適正化法)」の41条で定められています。

法律での記載は、以下の通りです。

マンション管理士は、国土交通省令で定める期間ごとに、次条から第四十一条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下この節において「登録講習機関」という。)が国土交通省令で定めるところにより行う講習(以下この節において「講習」という。)を受けなければならない。

出典:マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第41条「講習」

マンション管理士の法定講習を受講しない場合、受講義務違反となりマンション管理士の登録が取り消される可能性があります。

マンション管理士と名乗るのを禁じられることもあるため、注意しましょう。

資格取得後の登録時は受講不要

マンション管理士は試験合格後に登録申請しなければ「マンション管理士」として名乗れません。

ただし、登録には申請が必要なものの、法定講習などの受講は不要です。

登録を申請する講習機関は、「(公財)マンション管理センター」です。マンション管理士として従事する方は、忘れず申請しましょう。

ちなみに、宅地建物取引士や管理業務主任者などの不動産関連の資格では所定の実務経験を有していない場合に登録時に講習の受講が必要です。

マンション管理士は実務経験問わず登録時の講習の受講は不要ですが、資格によっては講習の受講が必要なことを把握しておきましょう。

マンション管理士法定講習の概要

先ほど、マンション管理士の法定講習の概要について解説しました。では、マンション管理士の法定講習はどのような内容で実施されるのでしょうか。

ここからは、マンション管理士法定講習の内容に関して以下を解説します。

  • 法定講習の申込方法
  • 法定講習の受講機関
  • 法定講習の種類
  • 法定講習の受講料
  • 法定講習の内容と所要時間

それぞれ詳しくみていきましょう。

法定講習の申込方法

法定講習を受講する際、受講案内・申込書が必要です。受講案内・申込書に関しては、受講対象者に対してマンション管理センターから発送される予定なので、忘れず受け取りましょう。

また受講案内・申込書の入手方法に関しては、マンション管理センターのホームページにも記載されています。受講案内・申込書が届かなかった受講対象者は、情報を確認したり必要に応じて問い合わせたりしていましょう。

法定講習の受講期間

マンション管理士の法定講習は、登録を受けた日の5年後の応答日が属する年度末までに受講が必要です。

例えば、2019年度の2月20日に登録を受けたとします。この場合、2024年度中に実施される法定講習を受講しなければなりません。

また、2024年度に法定講習を受講した場合、次回は今回受講した日から5年後の応答日の属する年度末までです。そのため、2029年度末までに受講が必要となります。

今回・次回がどのような受講の流れになるのか、事前に把握しておくとよいでしょう。

法定講習の種類

マンション管理士の法定講習は、Web講習・教室講習のいずれかで受講可能です。

令和6年(2024年)9月現在において、教室講習・Web講習は受付・開催が終了しています。次回は、教室講習が令和7年1月・2月の2回、Web講習が令和6年12月中旬~令和7年2月上旬にかけて開催予定です。

教室講習は 札幌、仙台、さいたま、池袋、新宿、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡及び那覇で実施される予定です。自分が住んでいる地域の近くで開催されている講習会場はあるか、事前に確認しておくとよいでしょう。

法定講習の受講料

マンション管理士の法定講習では、16,600円(税込)の受講料が必要です。

支払う際、別途振込手数料が必要なので、忘れずに用意しておきましょう。

法定講習の内容と所要時間

以下の表は、マンション管理士の法定講習の内容と所要時間をまとめたものです。

講習科目所要時間
マンションの管理に関する法令及び実務に関する科目 (マンション管理適正化法に関する科目を除く。)約120分
管理組合の運営の円滑化に関する科目約90分
マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関する科目約120分
マンション管理適正化法に関する科目約30分

表をみると、合計約360分(約6時間)のカリキュラムで実施されることがわかります。

マンション管理に関する法律や管理適正化法に関するもの、マンションの設備や構造に関する科目など、マンション管理士に必要な知識を全体的に学習し直します。

長い科目であれば約2時間の時間を要するのが特徴です。講習中は集中力を欠かさず、実際の仕事で必要な知識を学び直しましょう。

マンション管理士の法定講習に関する注意点

マンション管理士の法定講習を受講する際、以下の点に注意しましょう。

  • 法定講習の受講期間
  • 転居した場合の対応
  • 更新のタイミングとペナルティ

ここからは、それぞれの内容について詳しく解説します。

法定講習受講期間は限られている!早めに受講しよう

法定講習の受講期間は限られているため、早めに申し込むことが可能です。

Web講習・教室講習の中でも、講習科目は日にちや受講できる地域も限られているため、希望する場所で受講したいときは余裕を持って申し込みましょう。

申込期間は、おおよそ1カ月程度です。申し込みが開始されたら、素早く済ませてください。

登録した住所に案内が届く!転居の場合は早めに変更しよう

マンション管理士の法定講習の案内は、登録した住所に案内が届きます。

引っ越し等で住所の登録内容に変更が生じた場合は、マンション管理センターに対して住所変更手続きを済ませてから法定講習に申し込みましょう。

変更手続き中の方や特定の事情があって手続きできない方は、変更後の住所で法定講習に申し込みましょう。

法定講習の申し込みと登録内容の変更手続きは、マンション管理センターの窓口が対応しているため、余裕のあるタイミングで申請してください。

受講し忘れたらペナルティあり!更新のタイミングを知っておこう

マンション管理士の法定講習を受講し忘れるとペナルティがあります。例えば、以下のようなものです。

  • 登録取消
  • 名称使用の停止
  • 再登録の制限(2年間)

法定講習を忘れたら、マンション管理士としての登録が抹消される、またはマンション管理士として名乗れなくなる可能性があります。

再登録しようにも、取り消しから2年間は登録制限がかかってできないケースもあるでしょう。

マンション管理士として登録したら、更新のタイミングをあらかじめ把握しておくことが大切です。更新のタイミングが近づいたら、早めに申し込んで受講を済ませ、ペナルティが課せられるのを防ぎましょう。

まとめ

この記事では、マンション管理士の法定講習について詳しく解説しました。

  • マンション管理士の法定講習は5年ごとに受講が必要
  • 資格取得後の登録に関しては講習の受講は不要
  • 法定講習の受講方法にはWeb講習と教室講習の2種類がある
  • 教室講習の開催地域は限られており、期間も限定されているため早めの申し込みが大切
  • 法定講習の案内は登録時の住所に届く

マンション管理士の法定講習を受講し忘れると、登録抹消や名称使用停止などのペナルティが課される可能性があります。

仕事に影響が出ないように、更新のタイミングが近づいてきたら早めに申し込んで法定講習を受講することが大切です。