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管理業務主任者試験の合格率はどのくらいなのでしょうか?また、一部の試験問題が免除される制度があると聞いたのですが? |
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管理業務主任者試験の合格率は概ね20%台です。また、マンション管理士の試験に合格している場合は、管理業務主任者試験で一部の試験問題が免除されます。 |
令和4年度管理業務主任者試験の受験者数は16,217名。そのうち合格者が3,065名で、合格率は18.9%という結果でした。
合格者の平均年齢は44.0 歳(男性45.3歳・女性39.0歳)。最高年齢は82歳、最低年齢は17歳で、幅広い年齢層が受験にトライしています。
管理業務主任者の登録条件として実務経験2年以上が必要であり、マンション管理の実務スキルが大きく問われるのもこの試験の特徴。業務内容の性格から社会人経験が豊富な40代が受験する傾向が高いと言えます。
管理業務主任者試験は平成13年からスタートしました。公表されているこれまでの受験者数と合格者数、および合格率と合格基準点の推移を下記の表にまとめます。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
合格 基準点 |
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令和4年 | 16,217名 | 3,065名 | 18.9% | 36問 |
令和3年 | 16,538名 | 3,203名 | 19.4% | 35問 |
令和2年 | 15,667 名 | 3,739名 | 23.9% | 37問 |
令和元年 | 15,591名 | 3,617名 | 23.2% | 34問 |
平成30年 | 16,249名 | 3,531名 | 21.7% | 33問 |
平成29年 | 16,950名 | 3,679名 | 21.7% | 36問 |
平成28年 | 16,952名 | 3,816名 | 22.5% | 35問 |
平成27年 | 17,021名 | 4,053名 | 23.8% | 34問 |
平成26年 | 17,444名 | 3,761名 | 21.0% | 35問 |
平成25年 | 18,852名 | 4,241名 | 22.5% | 32問 |
平成24年 | 19,460名 | 4,254名 | 21.9% | 37問 |
平成23年 | 20,625名 | 4,278名 | 20.7% | 35問 |
平成22年 | 20,620名 | 4,135名 | 20.1% | 36問 |
平成21年 | 21,113名 | 4,329名 | 20.5% | 34問 |
平成20年 | 20,215名 | 4,113名 | 20.3% | 34問 |
平成19年 | 20,194名 | 4,497名 | 22.3% | 33問 |
平成18年 | 20,830名 | 4,209名 | 20.2% | 33問 |
平成17年 | 22,576名 | 5,019名 | 22.2% | 36問 |
平成16年 | 24,104名 | 4,617名 | 19.2% | 37問 |
平成15年 | 27,017名 | 5,651名 | 20.9% | 35問 |
平成14年 | 35,287名 | 10,390名 | 29.4% | 33問 |
平成13年 | 57,719名 | 33,742名 | 58.5% | 38問 |
初回試験こそ50%を超えたものの、管理業務主任者試験の平均合格率はおおむね20%台を推移しています。類似の国家資格にマンション管理士がありますが、こちらの平均合格率は7~11%程度。合格率だけ見ると、管理業務主任者は国家資格としては比較的難易度がやさしめかもしれません。
また、宅建試験の合格率が15%前後ですので、合格率では管理業務主任者試験の方が高いといえます。
ただ、宅建試験の学習経験者が、次の資格として管理業務主任者試験にチャレンジしていることが多い傾向にあることを考えると、一概に宅建試験よりも管理業務主任者試験の方が簡単であるとはいえません。ただ、宅建試験の学習経験者にとってはその学習経験を活かすことができるため、取り組みやすい試験といえるでしょう。
ちなみに合格基準点は、令和4年度で36問(点)。相対評価で合格が決まる試験のため、毎年合格基準点は変動するのですが、その他の回もおおむね33点~37点前後が合格ラインとなっています。つまり、7割以上の正答率を確保できれば、管理業務主任者試験の合格はかなり近づくと考えてよいでしょう。
マンション管理士の試験に合格すれば、管理業務主任者試験で一部の試験問題が免除されます。免除される問題数は5問程度で、通常試験が50問出題ですので45問の中で必要な得点を出せば合格となります。
マンション管理士と管理業務主任者は立ち位置こそ異なりますが、マンション管理業務に携わる点においては同じです。そのため、試験範囲も重複する部分が多く、どちらか一方の受験経験があれば、学習計画のプランニングも立てやすいでしょう。
マンション管理士の資格を取得後、スキルアップを目的に管理業務主任者とのダブルライセンスを目指される受験者も少なくありません。免除制度も活用できることから、セットでチャレンジしやすい資格と言えます。