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マンション管理士と管理業務主任者はダブル受験できる?

マンション管理士と管理業務主任者は、どちらもマンション管理のプロフェッショナルであることを証明する資格です。

試験範囲が被る分野も多く、ダブルライセンスを狙う受験生も多くいます。場合によっては、同じ年度に2つの資格試験を受けるダブル受験を考える方もいるでしょう。

この記事では、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験・ダブル合格のための基本的な情報やスケジュール、勉強方法を解説します。

マンション管理士と管理業務主任者、試験内容はどう違う?

マンション管理士と管理業務主任者はどちらもマンション管理のエキスパートですが、試験の内容は多少違います。

2つの資格試験の基本情報や試験範囲をご紹介します。

マンション管理士・管理業務主任者試験の基本情報

マンション管理士と管理業務主任者はどちらもマンション管理の専門家としての国家資格で、参考書や試験対策講座などでは両資格がセットにされることも多い傾向にあります。

しかし、2つの資格は立ち位置が異なります。

  • マンション管理士=マンション管理組合側
  • 管理業務主任者=マンション管理会社側

マンション管理士は住民側の立場でマンションの維持・管理に関する助言をしたり、トラブルの解決をサポートしたりします。

管理業務主任者はマンション管理会社側として受託した管理業務の状況管理や報告などに携わります。

どちらも試験は2時間・50問四肢択一形式です。

どちらか一方の資格を取得済みの場合は、マンション管理適正化法の5問分が免除されます。

マンション管理士試験の内容

マンション管理士試験では、マンションに関する総合的な知識が求められます。

大きく分けると次の3つの分野から出題されます。

  1. 民法や区分所有法、建築基準法、マンション標準管理規約などの法令関係
  2. 標準管理委託契約書、会計などの管理実務関係
  3. マンションの構造・設備、長期修繕計画などの建築・設備関係

法律・運営・会計・設備といった幅広い分野が対象となっています。

法令関係の出題が約6割ですが、なかでも特に出題数が多いのが、管理規約の基準が定められている区分所有法や、管理規約のひな形となるマンション標準管理規約に関する問題です。

建築・設備関係も3割前後出題され、比重が大きくなっています。

管理業務主任者試験の内容

管理業務主任者の試験内容も、法律・運営・会計・設備が対象となっているのはマンション管理士と同じですが、

あくまでもマンションの管理組合と契約して受託する「管理業務」の内容に関する問題が出題されるという違いがあります。

例えば、契約の際に必要となる委託契約書の内容が細かく出題される、民法の出題数が多いなどの特徴があります。

各分野を横断的に考えて問題を解くマンション管理士の試験と異なり、問題の出題範囲が「管理業務関連」と決まっているので、その範囲の知識をしっかり定着させて得点を積み重ねることを目指したい試験です。

マンション管理士・管理業務主任者の難易度の違い

マンション管理士試験と管理業務主任者試験を難易度で比較すると、マンション管理士のほうが合格率は低くなっています。

マンション管理士

年度受験者数合格者数合格率合格基準点
202311,158名1,125名10.1%36問
202212,209名1,402名11.5%40問
202112,520名1,238名9.9%38問
202012,198名1,045名8.6%36問
201912,021名991名8.2%37問

管理業務主任者

年度受験者数合格者数合格率合格基準点
202314,652名3,208名21.9%35問
202216,217名3,065名18.9%36問
202116,538名3,203名19.4%35問
202015,667名3,739名23.9%37問
201915,591名3,617名23.2%34問

マンション管理士・管理業務主任者はダブル受験できる?

2つの資格試験を同じ年度に受験することを「ダブル受験」といいます。

資格の組み合わせによってはダブル受験が難しい場合もありますが、マンション管理士・管理業務主任者に関してはダブル受験を検討する受験生が多いようです。

結論から述べると、マンション管理士・管理業務主任者はダブル受験が可能です。ただし注意点もあります。

マンション管理士・管理業務主任者はダブル受験可能!

マンション管理士と管理業務主任者の試験はダブル受験が可能で、実際に両方受けて合格している人もいます。

試験範囲が重なる部分が多いので、いっぺんに受けてしまうのが効率的な面があるためです。

試験内容の差は、マンション管理士は住民側、管理業務主任者は管理会社側という立場の違いが影響します。

業務で重視される点、例えばマンション管理士なら管理規約に関係する区分所有法の比重が高いなど、仕事内容の違いで出題が異なります。

ダブル受験時はスケジュール管理に注力しよう!

ダブル受験時に気をつけたいのが、スケジュール管理です。

例年マンション管理士試験は11月第4日曜日、管理業務主任者試験は12月第1日曜日、つまりマンション管理士試験の1週間後に管理業務主任者試験が行われます。

試験範囲は重なっている部分が多いので試験対策はしやすいかもしれませんが、スケジュール管理をしっかり行って、どちらの試験も全力で臨めるようにしましょう。

また、普段日曜日に仕事をしている場合は、2週連続で日曜日に休めるように調整する必要も出てきます。

マンション管理士・管理業務主任者の試験スケジュール

前述の通りダブル受験にはスケジュール管理が重要です。

2024年度試験の日程を例にしながら、マンション管理士と管理業務主任者の試験スケジュールについて、受験申込手続きから合格発表までの一連の流れを具体的にご紹介します。

時期内容
8月~9月受験申込手続き
10月下旬~11月上旬受験会場の発表
11月第4日曜日マンション管理士 試験日
12月第1日曜日管理業務主任者 試験日
1月上旬合格発表

    【8月~9月】受験申込手続き

    まずは受験申込手続きを行います。郵送とWebで申込期間が異なるので注意が必要です。

    マンション管理士

    期間方法
    郵送8月1日〜30日 (当日消印有効)申込用紙一式を特定記録郵便で郵送(受験料は事前振込)
    Web8月1日〜9月30日申込サイトにアクセスし、必要事項記入・受験料支払(クレジットカードのみ)

    管理業務主任者

    期間方法
    郵送8月1日〜30日 (当日消印有効)申込用紙一式を特定記録郵便で郵送(受験料は事前振込)
    Web8月2日〜9月30日申込サイトにアクセスし、必要事項記入・受験料支払(クレジットカード、コンビニ支払い)

    【10下旬~11月上旬】受験会場の発表

    マンション管理士試験の試験地は全国8カ所(札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市)です。

    受験者個々人の受験場所がどこになるかは、10月下旬に発送される受験票に記載されています。

    管理業務主任者の試験地域も同様の8都道府県です。

    こちらは申込時に受験希望地域を選択後、Web申込の場合は東京・大阪・広島で受験会場を先着で選択可能で、その他の地域も受験会場がどこかを確認できます。

    郵送の場合は11月上旬に発送される受験票に受験会場が記載されます。

    受験会場は全ての都道府県にあるわけではなく、受験会場が遠方の場合は前日の宿泊や交通手段の確保が必要になるため、受験会場の確認は早めに行った方が良いでしょう。

    【11月第4日曜日】マンション管理士試験日

    まず本番がくるのは、難易度が高い方のマンション管理士試験です。

    例年11月の第4日曜日に行われており、2024年度の実施日は11月24日です。

    【12月第1日曜日】管理業務主任者試験日

    管理業務主任者の試験は例年12月の第1日曜日に行われており、2024年度の実施日は12月1日です。

    マンション管理士試験の翌週なので、気持ちを切らさずに乗り乗り越えましょう。

    【1月上旬】合格発表

    試験の合格発表は両試験ともに年明けの1月上旬に行われます。

    合格発表日発表方法合格証明書
    マンション管理士1月7日マンション管理センター(試験機関)の公式サイトに合格者の受験番号を掲載受験者全員に発送
    管理業務主任者1月10日マンション管理業協会(試験機関)の公式サイトに合格者の受験番号を掲載web申込:ダウンロード 郵送申込:郵送

    ダブル合格するには?マンション管理士・管理業務主任者合格者の勉強方法

    マンション管理士と管理業務主任者をダブル受験するなら、ぜひダブル合格を目指したいですね。

    難易度の高いダブル合格を果たした受験生の勉強方法について、ポイントを解説します。

    • 配点の高い分野に注力する
    • スキマ時間を使って効率的に学習する
    • 試験前はひたすら過去問演習する

    1つずつ見ていきましょう。

    配点の高い分野に注力する

    ダブル受験では幅広い知識を求められるため、ただやみくもに勉強していただけでは試験範囲を終えるだけで膨大な時間がかかってしまいます。

    合格を目指すなら、配点の高い分野に注力して合格点プラスαを狙いましょう。

    マンション管理士試験は法律・運営・会計・設備の総合的な知識が求められるので、まずは試験傾向を把握しつつ、出題数が多い区分所有法・標準管理規約をしっかり覚えます。

    管理業務主任試験は、委託契約書の内容など、管理組合から受託する管理業務についての問題が出題されるので、その範囲を完璧にしましょう。

    スキマ時間を使って効率的に学習する

    両試験とも、働きながらの受験を目指す人が多いため、まとまった期間・長時間の勉強時間を確保するのが難しいことがほとんどです。

    合格者は日々のスキマ時間を使い、効率的に学習をすることでコツコツと積み重ねていきます。

    通勤時間を学習時間に当てている人は多いですが、その他にもジムに行っている時間、ランニング中、お風呂の中でなど、生活の中で少しでもスキマ時間を見つけて取り組める人が、合格に近づきます。

    スタディングの講座は、講義も問題演習も全てスマホで行えるので、スキマ時間の勉強と相性ぴったりです。

    試験前はひたすら過去問演習する

    試験は過去問の焼き直しが多いので、過去問演習を繰り返して慣れることが有効です。

    合格した人の声を聞くと、10回以上解いた人もいるなど、過去問演習に力を入れた人が多いことがわかります。

    過去問を解いて正誤の対象となっている部分を記憶したり、曖昧なところがあった時に適宜講義に戻ったりすることで、インプットとアウトプットをバランスよく効率的に行うことができるため、ある程度知識を得た後は早めに過去問演習に移るのが良いでしょう。

    直前期は、ペース配分をつかむために本番と同じ時間で取り組むことも重要です。

    まとめ

    マンション管理の専門家である2つの資格、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験についてご紹介しました。

    • 試験範囲は重なっている部分が多く、ダブル受験で合格を目指すのは十分可能
    • マンション管理士=住民側、管理業務主任者=管理会社側という立場の違いで試験内容に差があり
    • 合格者の声をまとめると、配点の高い分野に注力・スキマ時間を使って効率的に・試験前はひたすら過去問

    試験日が近く2週連続の受験は負担にもなりますが、出題に共通点が多いため、学習のピークを合わせられる利点もあります。

    スマホで学べる スタディング マンション管理士/管理業務主任者講座は、忙しくまとまった時間が取れなくても無理なく学習が進められるカリキュラムです。

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