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難しいといわれる「データベーススペシャリスト試験」の試験範囲・出題傾向を把握しよう

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データベーススペシャリスト試験の試験内容と構成は?

まずはデータベーススペシャリスト試験について、対象者や試験時間などの概要を解説します。

データベーススペシャリスト試験について知りたい人や、受験を検討している人はぜひ参考にしてください。

ITシステムを支えるデータベース技術の専門家を対象とした試験

データベーススペシャリスト試験は、データベース管理者やインフラ系エンジニアの方に向けた資格です。

具体的には、以下の役割や業務に従事している人や目指している人が対象となります。

  • システム全体のデータ資源を管理できる
  • データベースに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性を考慮した企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
  • システム開発の企画・要件定義・開発・運用・保守業務において、データベースに関する技術支援ができる

また試験では、以下の知識やスキルが求められます。

  • データベースに関する幅広い知識をもとに、目的に応じた的確な技術を選定できる
  • データ資源管理の目的と技法を理解した上で、データ部品の標準化や、リポジトリシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
  • データモデリング技法を理解した上で、要求に基づいたデータ分析を行い、正確な概念データモデルを作成できる
  • データベース管理システムの特性を理解した上で、セキュリティも考慮し、品質のよいデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる

とはいえ、受験資格は特に設定されていないため、学生やIT系の業務未経験者であっても受験は可能です。

試験本番は「午前Ⅰ試験」「午前Ⅱ試験」「午後Ⅰ試験」「午後Ⅱ試験」合計5時間におよぶ長丁場

データベーススペシャリスト試験の試験時間や出題形式、問題数、解答数は以下の通りです。

試験には午前Ⅰ試験、午前Ⅱ試験、午後Ⅰ試験、午後Ⅱ試験があります。

すべてが1日で実施されるため、試験時間は合計5時間と非常に長くなります。

▼午前Ⅰ

試験時間:9:30~10:20(50分)

出題形式:多肢選択式(四肢択一)

出題数:30問

解答数:30問

▼午前Ⅱ

試験時間:10:50~11:30(40分)

出題形式:多肢選択式(四肢択一)

出題数:25問

解答数:25問

▼午後Ⅰ

試験時間:12:30~14:00(90分)

出題形式:記述式

出題数:3問

解答数:2問

▼午後Ⅱ

試験時間:14:30~16:30(120分)

出題形式:記述式

出題数:2問

解答数:1問

データベーススペシャリスト試験の出題範囲って?

データベーススペシャリスト試験の概要は、前述の通りです。

ここからは、データベーススペシャリスト試験の出題範囲について解説します。

データベーススペシャリスト試験・午前(午前Ⅰ試験、午前Ⅱ試験)の出題範囲

データベーススペシャリスト試験・午前(午前Ⅰ試験、午前Ⅱ試験)における出題範囲は、以下の表の通りです。

なお技術レベルには2、3、4があり、4が最も高度です。

また◎は重点分野となっています。

大分類 中分類 小分類 技術レベル
コンピュータシステム コンピュータ構成要素 プロセッサ 3
メモリ
バス
入出力デバイス
入出力装置
システム構成要素 システムの構成 3
システムの評価指標
技術要素 データベース データベース方式 ◎4
データベース設計
データ操作
トランザクショ ン処理
データベース応用
セキュリティ 情報セキュリティ ◎4
情報セキュリティ管理
セキュリティ技術評価
情報セキュリティ対策
開発技術 システム開発技術 システム要件定義・ソフトウェア要件定義 3
設計
実装・構築
統合・テスト
導入・受入れ支援
保守・廃棄
ソフトウェア開発管理技術 開発プロセス・手法 3
知的財産適用管理
開発環境管理
構成管理・変更管理

データベーススペシャリスト試験・午後(午後Ⅰ試験、午後Ⅱ試験)の出題範囲

データベーススペシャリスト試験・午後(午後Ⅰ試験、午後Ⅱ試験)における出題範囲は、以下の通りです。

1.データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること

データベースシステムの計画、要件定義、概念データモデルの作成、コード設計、物理デー

タベースの設計・構築、データ操作の設計、アクセス性能見積り、セキュリティ設計など

2.データベースシステムの運用・保守に関すること

データベースの運用・保守、データ資源管理、パフォーマンス管理、キャパシティ管理、再

編成、再構成、バックアップ、リカバリ、データ移行、セキュリティ管理など

3.データベース技術に関すること

リポジトリ、関係モデル、関係代数、正規化、データベース管理システム、SQL、排他制御、データウェアハウス、その他の新技術動向など

データベーススペシャリスト試験の出題傾向は?

データベーススペシャリスト試験の出題範囲は、前述の通りです。

ここからは、データベーススペシャリスト試験の出題傾向について解説します。

実施年度によるバラつきはあるが、全分野からまんべんなく出題される傾向

データベーススペシャリスト試験の出題範囲は前述の通りで、重点分野や分野ごとに要求される技術レベルが設定されています。

データベーススペシャリスト試験の場合は、データベースとセキュリティが重点分野です。

これらは技術レベルも4と、最高レベルになっています。

ただし試験本番では、こうした重点分野だけが出題されるわけではありません。

実施年度によって多少のバラつきはあるものの、問題はすべての出題範囲から偏りなく出題されます。

そのため合格を目指すのであれば、特定の分野や得意分野などにヤマを張るような試験対策はおすすめできません。

参考書や過去問を参照しながらすべての分野をまんべんなく学習して理解するのが、合格への一番の近道です。

近年では情報セキュリティに関連する出題数がやや多めの印象も

一方で近年の特に午前Ⅰ試験では、情報セキュリティ分野の比重がやや高めになっている傾向があります。

これは、令和元年11月のシラバス改訂に明記されたセキュリティ重視の方針によるものです。

データベーススペシャリスト試験に限ったことではなく、ほかの情報処理技術者試験でも同じ傾向が見られます。

データベースの知識があっても、セキュリティに関する理解が疎かなままの人は得点が伸び悩んでしまうかもしれません。

そのため、セキュリティの分野も忘れずに対策しておくようにしましょう。

データベーススペシャリスト試験の勉強方法、勉強時間の目安は?

データベーススペシャリスト試験の出題傾向は、前述の通りです。

ここからは、データベーススペシャリスト試験の勉強方法や合格に必要な勉強時間の目安について解説します。

試験範囲をひととおり学習し、過去問題をひたすら解くのが近道

データベーススペシャリスト試験に合格するには、まずは出題範囲をまんべんなく学習して理解すること、そしてとにかく過去問題を繰り返し何度も解くことが重要です。

データベーススペシャリスト試験に限らず、情報処理技術者試験の特に午前試験では、過去問題と同一、ないしは類似の問題が多く出題される傾向にあります。

そのため、過去問の反復演習が非常に効果的と言えます。

午後試験の記述式問題の場合、過去問と類似の問題が出題される可能性は、小問ほど高くはありません。

しかし問題の傾向や解答用紙の形式、試験時間の使い方など、本番までに慣れておくべきことは多々あります。

そのため午後試験の対策においても、可能な限り過去問を繰り返し解いておく必要があると言えるでしょう。

一般的には200時間の勉強時間が必要といわれるデータベーススペシャリスト試験だが

データベーススペシャリスト試験の合格に必要な勉強時間は、一般的に200時間程度と言われています。

ただしこれはあくまで目安の時間であり、とにかく200時間勉強しておけば誰でも必ず合格できるというわけではありません。

前提として有しているITスキルやIT関連の業務経験、データベースを使った経験などは個人によってさまざまです。

そのため、合格に必要な勉強時間も人によって大きく異なります。

これから試験勉強を始める人は、目安の時間を鵜呑みにするのではなく、まずは自分のスキルレベルを客観的に把握するのが重要と言えるでしょう。

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今回のポイントをおさらいしておきましょう。

  • データベーススペシャリスト試験の出題範囲はデータベースとセキュリティが重点分野
  • ただし問題はすべての出題分野からまんべんなく出題される
  • 近年はセキュリティ分野がやや多めの傾向
  • 過去問と同一・類似の問題が多いため試験対策では過去問の反復練習が重要
  • 合格に必要な勉強時間の目安は200時程度

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