
データベーススペシャリスト試験の午後I・IIの記述問題は非常に難易度が高く、得点差がつきやすいパートといえます。
午後問題の学習を効果的に進めるには、過去問を活用するのがおすすめです。
ここでは、データベーススペシャリストの午後問題対策で過去問がおすすめの理由や、効果的に使う方法を紹介します。
データベーススペシャリスト試験の受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
DBの午後問題とは?
まずはデータベーススペシャリスト試験の午後試験について、午後I試験・午後II試験にわけて特徴を紹介します。
「午後試験はどのような内容なのか?」「どんな対策をすればいいのか?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
午後I試験の特徴
午後I試験は、データベースに関する基礎理論や設計力が問われる記述式の試験です。
午前試験との大きな違いは、四肢択一のマークシート形式ではなく、すべて記述式の問題であるという点です。
以下に午後I試験の出題範囲や試験概要をまとめましたのでご覧ください。
出題範囲 | 1.データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること 2.データベースシステムの運用・保守に関すること 3.データベース技術に関すること |
試験時間 | 12:30~14:00(90分) |
出題形式 | 記述式 |
出題数 | 3問 |
解答数 | 2問 |
配点 | 100点満点 |
基準点 | 60点 |
免除制度 | なし |
午後I試験では、3問中2問を選択し、90分以内に解答する必要があります。
問題文は長文となっているため、内容を素早く・正確に読み解く力が求められます。
また問題によっては、「具体的に30字以内で答えよ」「その理由を20字以内で具体的に述べよ」といった形で文字数が制限されているケースがあります。
文章力や要約力、論理的思考力などがバランスよく問われるため、難易度の高い試験といえるでしょう。
午後II試験の特徴
午後II試験では、データベースの技術面や運用・管理面を含む、総合的な事例解析の問題が出題されます。
2問のうち1問を選択して記述式で解答します。
以下に午後II試験の出題範囲や試験概要をまとめましたのでご覧ください。
出題範囲 | 1.データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること 2.データベースシステムの運用・保守に関すること 3.データベース技術に関すること |
試験時間 | 14:30~16:30(120分) |
出題形式 | 記述式 |
出題数 | 2問 |
解答数 | 1問 |
配点 | 100点満点 |
基準点 | 60点 |
免除制度 | なし |
試験時間は1問につき120分となっているため、十分な時間があるように感じるかもしれません。
しかし、午後II試験の問題文は1問につき10ページ以上に及ぶこともあり、非常に長文です。
ボリュームのある問題を正確に読み取り、設問の意図を的確に把握したうえで解答を構成するには、データベースに関する基本知識だけでなく、高い読解力・要約力・文章力が求められます。
これらのスキルが不十分なまま試験に臨むと、時間配分に苦しみ、解答を最後まで書ききれないといったことにつながるため注意しましょう。
DBの午後問題対策で過去問がおすすめな理由
データベーススペシャリスト試験の午後試験対策では、過去問を使った勉強がおすすめです。
主な理由は以下の3つです。
- 出題傾向を把握できる
- 論理的に記述するスキルを習得できる
- 試験本番でのペース配分の感覚を身に付けられる
それぞれの理由を詳しく解説しますので、これから午後試験の対策を始める予定の方はぜひ参考にしてください。
出題傾向を把握できる
データベーススペシャリスト試験の午後試験では、毎回異なるテーマが出題されますが、問題の構成や設問のパターンには一定の傾向があります。
そのため、過去問を繰り返し解くことで、よく出るテーマや設問形式、問われ方の特徴をつかむことができます。
あらかじめ出題傾向を把握しておけば、試験本番でも落ち着いて対応できるようになり、得点力アップにもつながります。
無駄を省いた効率的な学習計画が立てられるのも大きなメリットです。
論理的に記述するスキルを習得できる
データベーススペシャリスト試験の午後試験はすべて記述式であるため、ただ知識を書き並べるのではなく「論理的に伝わる解答」を作成する力が求められます。
解答文が長すぎたり、要点が曖昧だったりすると、採点者に内容が伝わらず、減点される原因になりかねません。
過去問を繰り返し解くことで、出題者の意図を正確に読み取り、それに沿った構成や表現方法が自然と身につきます。
また、自分の考えを簡潔かつ明確に伝える力も養えます。
採点されやすい論理的な記述スタイルを習得することで、本番での得点アップにもつながるでしょう。
試験本番でのペース配分の感覚を身に付けられる
午後試験では、限られた時間内に「問題文の読解 → 考察 → 解答の記述」までをすべてこなす必要があります。
問題の量も多いため、試験形式や解答の流れに慣れていないと、時間内に解き終えることは難しいでしょう。
そこで効果的なのが、過去問を使って時間を測りながら繰り返し練習することです。
各工程にどれくらい時間をかけるべきかという感覚が養われ、本番でも焦らず、安定したペースで解答できるようになります。
午後問題対策で過去問を効果的に活用するポイント
ここでは、午後問題対策で過去問を効果的に活用するためのポイントを3つ紹介します。
- 午後I対策ではSQL問題に慣れておく
- 午後II対策では構成力を鍛える
- 過去問は紙で解く
ただ過去問を解くのではなく、ポイントを把握したうえで効率よく学習を進めていきましょう。
午後I対策ではSQL問題に慣れておく
1つ目のポイントは、午後I試験対策としてSQL問題に慣れておくことです。
データベーススペシャリスト試験の午後I試験では、SQLの読解や記述に関する問題が頻繁に出題されます。
たとえば、SELECT文やJOIN(結合)、GROUP BY、ORDER BYといった構文がよく出題されており、それらの理解が不可欠です。
また、午後II試験でもSQLは頻出分野となっており、午後試験全体を通してSQLの対策は避けて通れません。
まずは、基本的なSQL構文をしっかりと復習し、文法の正確な理解を深めましょう。
そのうえで、過去問に出題されたSQL問題を繰り返し解き、出題傾向やパターンに慣れることが重要です。
午後II対策では構成力を鍛える
2つ目のポイントは、午後II試験対策として構成力を鍛えることです。
午後II試験では、大量のデータを扱うデータベースの設計や運用に関する問題が出題されます。
試験時間は120分と長めですが、問題文は10ページ以上に及ぶ長文形式となっており、情報量が非常に多いのが特徴です。
データベース技術に関する深い知識に加えて、問題文から要点や出題意図を的確に読み取る力、限られた文字数で論理的かつ簡潔に解答を構成する力が求められます。
過去問を繰り返し解き、膨大な情報の中から必要な内容を取捨選択し、論理的に整理して記述する構成力や読解力を鍛えましょう。
過去問は紙で解く
3つ目のポイントは、過去問を紙で解くことです。
データベーススペシャリスト試験を実施しているIPA(情報処理推進機構)の公式サイトでは、過去問と解答用紙がPDF形式で公開されていますが、解答用紙自体は公開されていません。
スタディングのDB講座では、午後試験対策の各講座で解答用紙も提供していますので、ぜひ利用してみてください。
マークシートや記述スペースのレイアウトに慣れておくことで、本番に近い形式で実戦的なトレーニングができます。
さらに、どの欄に図を描くのか、どれくらいの文字量が収まるのかといった感覚も身につけられるのもメリットです。
【Q&A】DBの学習でよくある質問
ここでは、データベーススペシャリスト試験の学習でよくある質問と回答を紹介します。
試験対策に関する疑問や不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
DB試験の難易度は?
データベーススペシャリスト試験の難易度は、情報処理技術者試験のなかでも特に難しい「スキルレベル4」に該当します。
DB試験ではシステムに関する高度な知識・スキルを活かし、最適な提案をする能力が求められるため、非常に難易度が高い試験といえるでしょう。
DB試験の過去問題を演習する際のコツは?
データベーススペシャリスト試験の過去問を演習する際は、午前I試験→午前II試験→午後I試験→午後II試験の順に取り組むのが効果的です。
午前試験の基礎知識が不十分な状態だと、午後試験の高度な記述問題に対応するのは難しいでしょう。
まずは午前I試験の対策から始めて、基礎を確実に固めることが重要です。
そのうえで午前II試験→午後I試験→午後II試験へと段階的にステップアップしていくイメージで学習を進めましょう。
DBの合格を目指すなら「スタディング データベーススペシャリスト講座」がオススメ
今回は、データベーススペシャリスト試験の午後試験対策に過去問がおすすめな理由について解説しました。
最後に本記事のポイントをおさらいしましょう。
- 午後対策で過去問を使えば、出題傾向を把握しつつ、論理的に記述するスキルを身につけられる
- 午後I対策のポイントはSQL問題に慣れること
- 午後II対策のポイントは構成力を鍛えること
- 午後試験の対策では、解答用紙を印刷し、紙で実際に書く練習をするのがおすすめ
データベーススペシャリスト試験の対策をする際は「スタディング データベーススペシャリスト講座」の活用がおすすめです。
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