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難易度が高いデータベーススペシャリスト試験。その価値と合格のメリット、合格者の評価とは

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そもそもデータベーススペシャリスト試験とは?

まずはデータベーススペシャリスト試験がどのような試験なのか、概要や合格率などについて解説します。

データベーススペシャリスト試験について知りたい人、受験を検討している人はぜひ参考にしてください。

情報処理技術者試験でも最高ランクの難易度

データベーススペシャリスト試験は、ビッグデータや人工知能(AI)などといった近年注目されているIT分野に直接関連する、データベースについての知識とスキルを認定する目的の試験です。

受験対象者は、データベース管理者やインフラ系エンジニアを目指す人たちです。

具体的には、以下の役割や業務に従事している人や目指している人が対象となります。

  • システム全体のデータ資源を管理できる
  • データベースに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性を考慮した企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
  • システム開発の企画・要件定義・開発・運用・保守業務において、データベースに関する技術支援ができる

試験実施団体であるIPA(情報処理推進機構)が公表している共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)によると、データベーススペシャリスト試験の難易度は「レベル4」に相当します。

ほかの高度試験に区分されている試験と同様に、情報処理技術者試験の中でも最高ランクの難易度に位置付けられています。

難しすぎる? 例年の合格率は10%台

データベーススペシャリスト試験は年一回実施されていますが、合格率は例年おおむね10%台となっています。

以下はデータベーススペシャリスト試験における近年の合格率をまとめた表です。

令和4年度の合格率は17.6%程度、令和5年度の合格率は18.5%でした。

実施年度 合格率
平成25年度 16.3%
平成26年度 16.7%
平成27年度 17.6%
平成28年度 17.5%
平成29年度 14.5%
平成30年度 13.9%
平成31年度 14.4%
令和2年度 15.8%
令和3年度 17.1%
令和4年度 17.6%
令和5年度 18.5%

こうした合格率の低さはデータベーススペシャリスト試験に限らず、情報処理技術者試験の高度試験ではどの区分においても見られる傾向です。

合格率を見るだけでも、非常に難易度の高い試験であると言えるでしょう。

狭き門である難関試験に合格することのメリットとは?

データベーススペシャリスト試験の概要や合格率は、前述の通りです。

ここからは、データベーススペシャリスト試験に合格すると得られる3つのメリットについて解説します。

高度なスキルを持つデータベース技術者として評価される

1つめのメリットは、高度なスキルを持つデータベース技術者として評価されることです。

データベーススペシャリスト試験に合格すると、高品質なデータベースを企画、要件定義、開発、運用、保守するために必要な、以下の知識・スキルを保持しているという証明になります。

  • データベースに関する幅広い知識をもとに、目的に応じた的確な技術を選定できる
  • データ資源管理の目的と技法を理解した上で、データ部品の標準化や、リポジトリシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
  • データモデリング技法を理解した上で、要求に基づいたデータ分析を行い、正確な概念データモデルを作成できる
  • データベース管理システムの特性を理解した上で、セキュリティも考慮し、品質のよいデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる

上記は非常に高度な知識・スキルであるため、データベース技術者として高く評価されるでしょう。

IT業界での就職・転職活動が有利になるのが最大のメリット

2つめは、IT業界での就職・転職活動が有利になることです。

これは最も大きなメリットであると言えるでしょう。

前述の通りデータベーススペシャリスト試験は難易度が高く、IT関連の業務経験がある人でも簡単に合格できる試験ではありません。

合格できれば、データベースに関するハイレベルなスキルや知識を所持している証明となるため、IT業界内での就職・転職を有利に進めることができるでしょう。

特に学生のうちに合格することができれば、就職活動を始める段階で大きなアドバンテージを得ることができます。

もちろんすでにIT技術者として働いている人の場合も、転職を通してスキルアップ・キャリアアップを目指す際に強力な武器として活かせるでしょう。

また、未経験者が合格するには難易度が高い試験ですが、異業種からIT業界への転職を目指す場合も非常に有利になります。

資格手当で年収アップを狙えることも

3つめのメリットは、資格手当で年収アップを狙える場合があることです。

企業によっては、従業員のスキルアップやモチベーションアップのために、資格奨励金などの制度を設けている場合があります。

こうした企業に勤務している人は、合格して申請をすることで収入アップが見込めます。

すぐに転職などを考えていない人の場合も、こうした合格のメリットがあれば試験勉強のモチベーションも維持しやすくなるでしょう。

データベーススペシャリスト試験に限らず、資格や試験の受験を検討する際は、勤務先にこうした制度がないかを事前に確認しておくのがおすすめです。

データベーススペシャリスト試験の価値が認めてもらえないケースもある?

データベーススペシャリスト試験に合格すると、前述の通りさまざまなメリットがあります。

一方で、場合によっては試験の価値が認めてもらえないケースもあります。

IT業界内での評価は高いが、異業種での認知度は低い

データベーススペシャリスト試験に限った話ではなく、情報処理技術者試験全般に言えることですが、IT業界を離れると資格試験としての認知度が低くなる傾向が見られます。

特に高度試験となると、試験名称だけではどのような内容やレベル感の試験なのか、理解してもらえないといったケースも珍しくありません。

そのためIT業界以外への就職・転職を目指している人の場合、データベーススペシャリスト試験に合格できてもそれほど高い評価は得られない可能性があります。

高い評価を得るためには面接などでうまくアピールを

データベーススペシャリスト試験は、IT領域の中でもデータベースという分野に特化したスキルや知識を認定する試験です。

そのためIT業界であっても、希望する職種などの条件によっては適切に評価されない場面があるかもしれません。

高い評価を受けるには、面接などの選考過程で的確なアピールをする必要があります。

自分の知識やスキルの価値をどのように説明すれば効果的にアピールできるか、あらかじめ考えておくとよいでしょう。

データベース技術はこれからのビッグデータ時代に欠かせないスキル

最近はビッグデータという言葉が一般的となり、ニュース等でも聞かれるようになりました。

これからの時代に必要な知識・スキルとして、データベース技術への関心は高まっていくでしょう。

それに伴いデータベース技術者やデータベース管理者、さらには注目の職種であるデータサイエンティストの需要も高まっていくと考えられます。

これらの職種を目指す人にとって、データベーススペシャリスト試験は最適なキャリアパスであると言えるでしょう。

データベース技術に興味がある人、データベースに関する仕事をしたい人はぜひ挑戦をおすすめします。

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今回のポイントをおさらいしておきましょう。

  • データベーススペシャリスト試験の合格率は例年10%台
  • 合格すると転職・就職で有利になるなどのメリットがある
  • ただし異業種での認知度は低い
  • 高い評価を受けるにはスキルや知識について面接でアピールが必要

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