データベーススペシャリスト試験ってどんな試験?
データベーススペシャリスト試験は、データベース管理者やインフラ系エンジニアの方に向けた資格です。
試験では、以下の知識やスキルが求められます。
- データベースに関する幅広い知識をもとに、目的に応じた的確な技術を選定できる
- データ資源管理の目的と技法を理解した上で、データ部品の標準化や、リポジトリシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
- データモデリング技法を理解した上で、要求に基づいたデータ分析を行い、正確な概念データモデルを作成できる
- データベース管理システムの特性を理解した上で、セキュリティも考慮し、品質のよいデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守業務ができる
また、試験は毎年秋期(10月)に実施されています。
試験時間や出題形式は以下の通りです。
▼午前Ⅰ
試験時間:9:30~10:20(50分)
出題形式:多肢選択式(四肢択一)
▼午前Ⅱ
試験時間:10:50~11:30(40分)
出題形式:多肢選択式(四肢択一)
▼午後Ⅰ
試験時間:12:30~14:00(90分)
出題形式:記述式
▼午後Ⅱ
試験時間:14:30~16:30(120分)
出題形式:記述式
データベーススペシャリスト試験対策に問題演習が有効とされる理由
データベーススペシャリスト試験の概要は、前述の通りです。
ここからは、データベーススペシャリスト試験の対策に問題演習が有効な理由を解説します。
受験を検討している方はぜひ参考にしてください。
情報処理技術者試験は過去問題の流用で出題されることが多いため
データベーススペシャリスト試験に限った話ではありませんが、情報処理技術者試験は例年過去問から流用した問題や類似の問題が多く出題されています。
そのため出題範囲の勉強をひと通り終えたら、過去問やサンプル問題をひたすら解いていくとよいでしょう。
合格するためには、こうした問題演習によって出題パターンや傾向を習得する勉強法が定石とされています。
前述の通り、データベーススペシャリスト試験には午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの試験があります。
過去問の反復練習が特に効果的なのが、午前Ⅰと午前Ⅱです。
午前Ⅰは応用情報技術者試験の問題から抜粋された小問で構成されています。
また、午前Ⅱも同じく小問形式で構成されています。
そのため、この2つの試験は過去問と同じような問題が出題される可能性が非常に高いのです。
午後の試験は長文読解で記述式の問題となるため、過去問とまったく同じ問題が出ることはありません。
しかし、データベーススペシャリスト試験ではE-R図やデータベースの正規化など、頻出する分野や問題のパターンが多くあります。
そのため過去問題を多く解いておけば、午後の試験についても出題傾向をつかんで対策することができるでしょう。
小問形式の午前試験では特に効果的
前段の通り、午前試験の小問は過去問題からの流用が比較的多く見られます。
高度試験で共通の問題となる午前Ⅰ試験は、同時に実施される応用情報技術者試験の問題を抜粋して構成されています。
また応用情報技術者試験に限らず、ほかの試験区分の過去問から流用した問題が出題されるケースも少なくありません。
過去になんらかの情報処理技術者試験を受験した経験がある受験者は、データベーススペシャリスト試験でも有利になるでしょう。
また、応用情報技術者試験の合格、ならびにデータベーススペシャリストを含む高度試験の午前I試験の合格点を取った受験者には、受験時に申請することでむこう2年間の午前I試験が免除となる制度もあります。これから高度試験を受験する人なら、意識しておきましょう。
初心者の場合には、いきなり高度試験を受験するよりも、自分のレベルに合わせて、まずは基本情報技術者から始めるのがおすすめです。
基本情報技術者に合格できたら次に応用情報技術者を目指し、その次に高度試験を目指すといった段階を踏めば、無理なくステップアップできます。
データベーススペシャリスト試験の過去問題はどこで手に入る?
データベーススペシャリスト試験の対策には、過去問の活用が欠かせません。
ここからは、データベーススペシャリスト試験の過去問の入手方法について解説します。
過去問を入手して、ぜひ試験対策に役立ててください。
過去問題はIPAのWebサイトから無料で入手できる
情報処理技術者試験の過去問は、IPAのサイトから無料で入手することができます。
この過去問の利用にあたって、特に料金や制限などはありません。
なお過去問は、問題冊子とあわせて配点割合、解答例、採点講評も入手が可能です。
データベーススペシャリスト試験の場合は、2009年度(平成21年度)から2023年度(令和5年度)まで、過去15回分の過去問題が公開されています。
なるべく複数回分をダウンロードして、試験対策に活用しましょう。
市販の参考書にも過去問題は掲載されている
過去問の入手方法は、IPAのサイトだけではありません。
書店に並んでいるデータベーススペシャリスト試験参考書も、多くが過去数回分の過去問を掲載しています。
この過去問は、基本的にはIPAが公開しているものとまったく同一の内容です。
過去問だけがほしい人やなるべくお金をかけたくない人は、IPAのサイトからダウンロードしたほうがよいでしょう。
一方で、製本されているほうが使いやすい人や、参考書の解説があったほうが学びやすい人は参考書のほうがおすすめです。
自分の学びやすさや必要に応じて、選択するとよいでしょう。
市販の参考書・問題集を使ったオススメの勉強方法は?
データベーススペシャリスト試験の対策には問題演習が有効ですが、それだけで合格レベルの知識が身につくわけではありません。
ここからは、参考書と問題集を使った勉強方法について解説します。
問題演習だけでなく、知識をしっかり身につけるために活用
知識のない初心者がいきなり問題演習に取り組んでも、ほとんど解けずに挫折してしまうでしょう。
問題を解く前に、まずはデータベーススペシャリスト試験の出題範囲を勉強して、知識を身につけておく必要があります。
このときに市販の参考書があれば、出題分野の内容を体系的に学ぶことが可能です。
特に実務でデータベースなどを使った経験がない人であれば、基礎知識や専門用語を細かく解説している参考書が役に立つでしょう。
出題範囲を一通り勉強してある程度の知識が身についたら、付属の過去問題で問題練習を行います。
ただしほとんどの場合、参考書に掲載されている過去問題はほんの数回分です。
そのため、過去問の練習用には少ないと感じる人が多いでしょう。
そこで役立つのが、IPAが公開している過去問です。
IPAのサイトから追加で多くの過去問を入手すれば、より多くの問題演習が可能となります。
午後問題の読解や考え方を学ぶのにも参考書が有効
IPAのサイトでは、多くの過去問を入手できます。
ただし午後試験で出題される記述式問題は、問題の意図や解き方を理解していなければ解けません。
そのため午後試験に関しては、過去問を解いたり模範解答を眺めたりするだけでは対策が不十分になってしまう場合もあります。
記述式問題の解き方を身につけるには、参考書が役に立ちます。
問題の意図や解法についても解説があるため、解き方をじっくり習得できるはずです。
ただ参考書を読むだけでは情報が一方通行になりやすいため、正しく理解できているのか不安になることもあるでしょう。
データベーススペシャリスト試験の記述式問題のように、長文読解や解法にコツがいる問題の解き方を身につけるには、通信講座できちんと学ぶのがおすすめです。
まとめ
今回のポイントをおさらいしておきましょう。
- データベーススペシャリスト試験の問題は過去問の流用や類似問題が多い
- 過去問はIPAのWebサイトや参考書から入手できる
- データベーススペシャリスト試験の対策は参考書と問題集を併用する勉強方法が有効
- 長文読解など複雑な記述問題の解き方は通信講座で学ぶのもおすすめ
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