試験データ
過去のデータベーススペシャリスト試験の応募者数・受験者数・受験率・合格者数・合格率は以下の通りです。
開催 | 応募者数 | 受験者数 | 受験率 | 合格者数 | 合格率 |
平成21年春期 | 18,538 | 11,887 | 64.1% | 1,912 | 16.1% |
平成22年春期 | 20,529 | 13,523 | 65.9% | 2,142 | 15.8% |
平成23年特別 | 20,207 | 12,689 | 62.8% | 2,304 | 18.2% |
平成24年春期 | 18,799 | 12,187 | 64.8% | 1,963 | 16.1% |
平成25年春期 | 17,489 | 11,342 | 64.9% | 1,845 | 16.3% |
平成26年春期 | 15,807 | 10,016 | 63,4% | 1,671 | 16.7% |
平成27年春期 | 15,355 | 10,049 | 65.4% | 1,767 | 17.6% |
平成28年春期 | 13,980 | 9,238 | 66.1% | 1,620 | 17.5% |
平成29年春期 | 17,706 | 11,775 | 66.5% | 1,709 | 14.5% |
平成30年春期 | 17,165 | 11,116 | 64.8% | 1,548 | 13.9% |
平成31年春期 | 16,831 | 11,066 | 65.7% | 1,591 | 14.4% |
令和2年10月 | 9,468 | 6,536 | 69.0% | 1,031 | 15.8% |
令和3年秋期 | 10,648 | 7,409 | 69.6% | 1,268 | 17.1% |
令和4年秋期 | 12,399 | 8,445 | 68.1% | 1,486 | 17.6% |
令和5年秋期 | 13,121 | 8,980 | 68.4% | 1,664 | 18.5% |
平均 | 15,869 | 10,417 | 66.0% | 1,701 | 16.4% |
データベーススペシャリスト試験の合格率は、例年14~18%前後で推移しています。
最新の試験講評
データベーススペシャリスト試験は、合格発表から一定の期間が経つと、記述形式で出題される午後 Ⅰ 試験/午後 Ⅱ 試験に関して、試験主催団体から講評が発表されます。直近の試験講評の一部を見てみましょう。
令和4年度秋期 データベーススペシャリスト試験 採点講評
午後 Ⅰ 試験 問1
問1では,住宅設備メーカーのアフターサービス業務を題材に,概念データモデルと関係スキーマについて 出題した。全体として正答率は平均的であった。
設問1では,(2)の正答率が低かった。サブタイプが存在する場合には,どのような場合にそのサブタイプ に該当するかを表す識別子の役割を担う属性が必要になる。このような属性の存在に注意して関係スキーマを 設計してほしい。また,概念データモデル及び関係スキーマにおけるトランザクションの設計では,そのトラ ンザクションがどのような状態にあるかまで注意深く読み取って必要な外部キーを設計してほしい。
設問2では,同じエンティティタイプ間の関連について,リレーションシップと外部キーの正答率が低かっ た。マスター間の関連を設定する必要のあるエンティティタイプとそのリレーションシップについて,異なる マスターとの間だけでなく,同じマスターとの間のケースもあることを注意深く読み取ってほしい。
【引用】「過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)」(IPA)
https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/gmcbt80000008smf-att/2022r04a_db_pm1_cmnt.pdf
午後 Ⅱ 試験 問1
問1では,宿泊施設の予約業務における分析データ抽出を題材に,データベースの実装・運用について出題した。全体として正答率は平均的であった。
設問1では,(2)ウ,キの正答率が低かった。SQL文をデータ分析の一環に用いるケースも増えている。SQLの構文及び関数を理解し,データを操作する技術を身に付けてほしい。
設問2では,(2)及び(4)(b)の正答率が低かった。(2)では,テーブル構造とデータの意味との相違に着目し た解答を求めたが,SQL文の構文の問題を指摘する解答が散見された。(4)(b)では,宿泊施設予約の業務ルー ルをそのまま貸会議室予約に適用することで生じる問題の指摘を求めたが,定員を確認するなど通常の業務を 指摘する解答が散見された。
設問3では,(1)及び(4)の正答率が低かった。(1)では,定義すべき列が欠落している解答,主キーが誤っ ている解答が散見された。テーブル上で管理する具体的な業務データをイメージしながら,設計したテーブル 構造が業務要件を満たしていることを入念に確認するように心掛けてほしい。(4)では,アプリケーションプ ログラムの継続的な改善を行うために,システムを停止せずにデータベースを変更する手法について理解を深めてほしい。
【引用】「過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)」(IPA)
https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/gmcbt80000008smf-att/2022r04a_db_pm2_cmnt.pdf
試験講評の役立て方
試験講評では、どんな問題が出題されたかの解説に加え、問題作成の意図も書かれています。「○○についてよく理解しておいてほしい」「その特徴を覚えておいてほしい」など、試験対策の指標にできる記述もありますので、必ず目を通しておくようにしましょう。
データベーススペシャリスト試験合格を目指す方は、ぜひ午後 Ⅰ 試験、午後 Ⅱ 試験の講評について、少なくとも直近3年分は読むようにしましょう。特に、実務の経験がない中で合格を目指す方は、どういった知識が求められているのか、どのように思考すべきなのかについて、自分なりに考えた上でアウトプットできるように対策する必要があります。問題文中に知らない単語や知識があれば、それは自分の弱点ともいえる部分であるため、その箇所について改めてインプットの機会を設けましょう。また、実際に過去問を解いた後にも講評を改めて読むと、問題作成者の意図がどのように問題文に表れているかより理解することができ、長文読解で注目すべきポイントやキーワードが見つけやすくなります。