クライアントからいろいろな相談を受けるのですが、回答してあげてもイマイチ、満足度が高くないように感じます。何がいけないのでしょうか? | |
相談されたことだけに答えるのではなく、一歩も二歩も先回りして答えてあげましょう。 |
「幅」と「奥行き」を備えた付加価値のある回答が信頼度を高める
コンサルタントという仕事では、クライアントからの相談に回答してあげる場面は頻発します。コンサルティングのメインテーマに関することも、関係ないことも、クライアントはいろいろ相談をしてきます。
相談されたからには、もちろん、しっかりと答えたいものです。その回答も、単純に訊かれたことに答えるだけ、というのではなく、「幅」や「奥行き」を感じさせるような回答だと、「このコンサルタントとこれからも付き合っていきたい」と思ってもらえます。
そういった面から、私がコンサルタントとして常に心掛けているのは、アドバイスに「付加価値」を付けるということです。
駆け出しコンサルタントの頃は、表面的な回答しかできず、付加価値のある回答をしてクライアントの信頼をつかむのが上手な先輩コンサルタントとの実力差を強く感じたものです。
どうすれば、付加価値のある回答ができるのか・・。
次の相談を予想し、先回りして回答する
いろいろ考え、先輩のやり方などを見て編み出したコツは、「次の相談を予想し、先回りして回答する」ことです。
Aの相談に対してAの回答、Bの相談に対してBの回答、Cの相談に対して・・・ではなく、Aの相談があれば、A・B・Cを回答してあげます。
すごく簡単な例を挙げてみましょう。
クライアントから「メルマガって、どうやって発行したらいいんですか?」と相談があったとします。回答としては、「このウェブページに発行方法が書いてありますので、これに従ってやってみてください」として済ませてしまっても、用は足りるかも知れません。
ですが、次に来る相談は容易に予想できます。すなわち「メルマガを発行し始めたのですが、さっぱり読者が集まりません。どうしたらいいでしょうか?」という相談です。
もちろん、その相談が来てから回答してあげても用は足りるかも知れませんが、不親切な感じは否めませんね。
ですので付加価値のある回答を心がけるならば、メルマガの発行方法だけでなく、読者を増やすために必要なポイントや、読者を集める仕掛け、あるいはメルマガ以外にブログやSNSといったメディアによる情報発信と連携させるといったアドバイスをしてあげたりします。
もし付加価値のある回答をしなかったとすれば、クライアントの立場としては、どう感じるでしょうか?
「メルマガの発行方法を尋ねた時に、ついでに読者集めの方法とかも教えてくれたらよかったのに・・・」
「メルマガを始めても読者を集めるのは難しいとわかっていたくせに、どうして最初に教えてくれなかったんだろう。まったく気がきかないコンサルタントだなぁ!」
と不満に思うのではないでしょうか。
次の相談を予想して回答してあげる。
それを心がけて相談に対応するだけで、コンサルタントとしての信頼度は大きく高まります。ぜひ、実行してください。