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コンサルタントに求められる3つの能力は?

分析力

コンサルタントは、「企業経営の問題点を把握し、改善のための具体的な提言をする」のが仕事です。何が原因でどんな問題が起きているのか。正確な状況分析なしには、改善アプローチもかないません。

問題の把握・分析も、主観や枠にはまったものの見方ではなく、客観的なデータに基づいて行う必要があります。それを構成するうえでふさわしい情報ソースも的確に見極めなければなりません。このスキルは物事を多角的にみる力と理解力、豊富な知識がベースとなります。

それらの要素と同時に、クライアントの立場に添ったスタンスも不可欠です。視点をどこに置くかで、ものの見方が変わり、情報判断や分析にも影響を及ぼします。コンサルタントである以上、常にクライアント目線で問題解決にあたる姿勢が求められるでしょう。


提案力

コンサルタントには、具体的かつ有効な提案力も求められます。コンサルタントは評論家ではないので、経営のあり方や理想を論ずるだけでは足りません。どのような方策であれば問題への対応が可能であるかを明確に示し、すぐに組織が動き出せるようなレールも設置しなければなりません。

「膨大な資料を安全かつ長期的に管理するための仕組みが欲しい」「海外進出を見据え知財管理部門を強化したい」「責任と権限をはっきりさせる体制へと刷新したい」などの課題に対し、企業の方針や予算を勘案したうえで、最適のソリューションを提案する必要があります。求められるのは、アイデアの新しさや奇抜さより、科学的な検証に基づく確かな論理と整合性です。自分がどんなにすぐれたアイデアと思っていても、地に足のつかない理想主義では信頼もえられないでしょう。「クライアントが納得する提言・アドバイスをして、かつ実行によって成果が生まれる」までを実現して、提案の実は結ぶのです。


コミュニケーション能力

コンサルタントによる提案は、経営のトップや重役、従業員、さらに自社内チームの協力関係のもとでかたちとなり、解決へ向けて動き出します。プロジェクトをスムーズに進めるためには、経営陣や担当者、チームスタッフと綿密にコミュニケーションを取っていく必要があります。

経営サイドから企業の問題点や悩みを引き出すには、「聞く力」が欠かせません。また、自分のアイデアや考えを分かりやすく、かつ説得力をもって伝えるには、「語彙力」や「表現力」が求められます。さらに、コンサルティングを進める仲間との間では、情報や意思決定の共有不足が発生しないための「ルール作り」または「信頼関係」の構築が不可欠となるでしょう。

コミュニケーションは、相手の理解をえてはじめて成立します。とくに組織内部に潜む課題解決に向けた提案を行う際は、科学的検証に耐えうるデータの提示と明快な理論が重視されます。高いコミュニケーション能力とは、決して相手を雄弁さで言い負かすことを意味しません。納得してもらえるだけの材料をいかに見つけ出し、それをどう分かりやすく伝えるか、この点に重きが置かれるでしょう。


コンサルタントの適性とは?

コンサルタントの適性とは何でしょうか?こちらでは、どんな方がこの職業に向いているかという視点で考えてみます。

ロジカルシンキングができる人

論理的な思考力が身に付いている方は、コンサルタントとしての素養があるといえるかもしれません。それはつまり、原因と結果の関係を明快に答えられるかどうか、ともいえます。たとえば、「Aというメーカーは不景気でも成功している」という説明だけでは、結果を述べているに過ぎません。それはなぜか?の問いに対してロジカルに答えられるタイプが、ロジカルシンキング型の人材といえるでしょう。

さまざまな分野に興味・関心を持てる

コンサルティング能力があり、経営に関する知識が豊富な専門家でも、業界のことや企業が提供するサービス内容については詳しくないのが自然です。同じ目標のもと、同じプロジェクトの成功に向かってまい進するには、クライアントの関わる事業についてどれだけ興味・関心が持てるかも大切。当事者意識を持ちつつ、立ち位置は第三者目線を守るというバランス感覚も備わっていれば、企業からの信頼もえられやすくなります。